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病院の日常風景

おにぎり

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
週末映画を観に行ってきました。その中でおにぎりが何度か出てくるんですよ。
コンビニのじゃなくて、家族が握ったおにぎり。
美味しそうだなと思って見ていました。

新人だった頃、少しだけ怖い先輩がいて、その人が握るおにぎりをもらったら、一人前と思われた証拠、なんていう人がいた。ある夜勤明けの朝、出勤してきたその先輩と休憩室で一緒になった。昨夜は急変も緊急入院もあって、今日はたぶん昼頃までかかりそうだなという、ぐだぐだの朝だった。先輩は鞄の中から大きなおにぎりを出して、黙って私の手にポンとくれたのだ。この先輩からおにぎりがもらえる日が来るなんて、それもこんなへとへとの朝に。あまりに唐突だったので、しばらくポカンとしてしまった。私が一人前かどうかはともかく、そのおにぎりはありがたかった。てのひらにまだほんのり温かく、とてもおいしかった。

それから、看護助手の人からもおにぎりをもらった。ご主人と息子さんに作ったのと同じだよ、と手渡されたそのおにぎりは野球のボールよりも大きくて、食べると具が3種類入っていた。梅と鮭と昆布。たまにザンギ(鳥の唐揚げ)がごろんとひとつ入っていることもあった。「〇〇さんの3種混合」と呼ばれていて、もらえるとツイてる!と思える一日になった。

それからもう3年ほど前のことだけれど、ある方からおにぎりをいただいた。小ぶりの三角形で、男性なら3口くらいで食べきれるかわいいサイズ。ごはんの炊き加減、塩加減と握る強さが絶妙で、一口かじると口の中でご飯がほどけるように広がり、こんな美味しいおにぎりは初めてだった。体が喜ぶ、といったらいいのか、「体にいいものを食べた」と感じられる、そんなおにぎりだった。記憶は鮮烈に残っているけれど、もう食べることはかなわない。本当に、ごちそうさまでした。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
おにぎりも一期一会だなあ。

写真は法人グループの笠利病院の看護部長さんから送られてきた、奄美の緋寒桜。
同じ2月なのにかたや雪の中、日本はスゴイですね。

3回目のキャンドルナイト

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
2021年にふと思い立って始めた「キャンドルナイト」というイベント。
コロナで病院内のイベントが中止になったため、何か静かな催し物ができないかなと思ったのがきっかけでした。旧病院の4Fのテラスにアイスキャンドルや雪像を作り、夕方に火を灯してそれを見る、というだけ。
職員は「看護部長がまたなんかへんなこと始めたよ」と思ったことでしょう。

去年は移転して初めての冬、病院周囲には広大な敷地があります。
さてどうやってやろうかと思いましたが、最初からそんなに大それたことはできないですね。
ボランティアさんと職場の有志の力を借りて、シュヴァービング広場周辺でアイスキャンドル・スノーキャンドルを並べました。
灯をつけるとなんとも幻想的で、看護師たちが患者さんを連れ出してくれて、一緒に「わ~キレイ」って言っている姿をガラス越しに外から見ると、とても幸せな気持ちになるんです。
キャンドルの灯りって人を和ませる力があるから、みんないい顔をするんです。

今年は3年目だし、いろいろ欲が出ました。
雪像の大きいのを作ろうとか、森の中に猫バス作ろうとか。
地域緩和ケアセンターruyka(ルイカ)ともコラボすることになりまして。
施設管理の人が駐車場を除雪するから、その雪を使ってかまくらや滑り台を作ろうって、お願いして。
計画としてはいろいろあったんですが、やっぱり本業もおろそかにできないし、最後の一週間に集中しようと思ったら、あの大寒波。さすがに寒すぎて頬が痛すぎて、作業は断念しました。
しかし天は味方してくれて、開催2日前からぎゅぎゅっと作業ができて、結果としてはいい仕上がりになりました。

当日は晴天で風もなし。なんと恵まれた日でしょうか。私たち何かに守られてるねっていいあったものです。
夕方カウントダウンからの点灯式は前野総長にお願いしました。人がひっきりなしに訪れて、子供たちは滑り台で歓声を上げてるし、ガラス越しに患者さんとナースたちも見てくれて。

患者さんがお部屋に帰るときにお声を掛けたら、感激して涙をこぼされて。
こんな幸せなことはありません。

来年も、もちろん頑張ります。

Special thanks to
・除雪と滑り台&かまくら製作の施設管理の皆さん
・キャンドルとLEDライトをかき集めてくれた資材課のお二人
・リサイクルキャンドル製作してくれたKさん
・キャンドルの下に敷く段ボールを切ってくれたボランティアさん
・素敵なポスター制作Uさん
・生ピアノ演奏工藤先生
・アイスキャンドルたくさん製作してくれた地域看護室・居宅介護支援事業所のみなさん
・牛乳パックを集めてくれた栄養課のみなさん
・お花の入った氷のドーナツ作製Tさん
・スノーキャンドル作製してくれたTさん
・2F病棟のみなさん
・そのほか当日の作業をお手伝いしてくださった方
・キャンドルナイト実行委員のみなさま

こころからありがとう~~

遊びのような仕事、仕事のようなアソビ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
クリスマスが終わりましたね~。年の瀬に向けてあっという間の1週間になりそうです。

先日病院見学にいらした方に「この病院は遊びというか、余白のようなものが大事にされている」と言っていただきました。ホームページからそう受け取っていただいたようです。
とてもうれしい言葉でした。

病棟の壁にはマスキングテープで表現したクリスマスツリー。オーナメントにフライドチキンが張られていて、食欲をそそります。


ホスピスでは恒例のクリスマス行事。昔懐かしいおもちゃがプレゼントに入っています。今年はおもちゃの一億円札が大うけでした。

保育園にもサンタクロースが出向きます。プレゼントを忘れたサンタさんは、道に迷ってうろうろする、という小芝居をしました。やっと見つけた保育園。子供たちが大歓迎で迎えてくれて、大成功です。

透析室や一般病棟でも、患者さんにカードとプレゼントを配りました。
こんな風に遊びのような仕事をしていると、仕事自体がアソビのようになっていく。
誰かをクスっと笑わせたい、という気持ちだけが共通しているのです。
大人が真剣に遊んでる姿って、いいものです。

今年も一年このブログを見に来てくださりありがとうございます。
新年は少しお休みをいただいて、1月10日からの予定です。
どなた様もよいお年をお迎えください。

クラスターとケアの質

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
クラスターが起きてから、18日間で収束することができました。
思っていたよりも早く終わることができたのは、ひとえにスタッフの頑張りによるものです。
そしてグループ病院から、感染管理の認定看護師さんや臨床工学技士さんが手伝いに来てくれて、大変助かりました。それから入院患者さんのご家族にお電話した際、たくさんの方から励ましの言葉を頂戴しました。
心から感謝しています。

クラスター中は朝の所属長会議のあと、発熱や症状のある患者さんや職員のPCR検査を、優先順位を考えながら決めていました。
昨年のクラスターの時もそうでしたが、当院の特徴は職員の発生が多いということ。

私たちの予防行動が足りない? 
感染対策そのものが根本的に間違っている?
指導に来てくれた方からは、職員がこんなに感染するのは、患者さんへの直接的なケア・接触時間が一般的な病院よりも多いからでは?と言われています。

たしかに私たちの病院は、患者さんのお話をじっくりを聴くのが大事なケアのため、病室内の接触・滞在時間が長い傾向にあります。
去年のクラスター発生時は、保健所から「ケアの質を下げてください」と厳しい言葉を言われました。
これは結構衝撃的でした。

ケアの質を下げるとは・・何を?どれくらい?
にわかに理解できないでいると「病室に行く回数を、今まで5回だったら、これからは3回に減らしてください」と具体的に言われました。

医療者は「ケアの質を上げる」のが至上命題。
あえて下げろというのは、患者と職員双方をウイルス感染から守るため。
そんな真逆のことを言わなければならないなんて、保健所の方もなんともつらい役割だなと、今は思います。
つまりはいつも通りのケアだと接触時間が多すぎるから減らしてくださいと、そういうことですね。

しかし患者さんにとっては急に医療者が部屋に来なくなって、サービスが低下する。
ベッドサイドに膝を折って話を聞いてくれたのが、ドアから声をかけるだけになってしまう。
不安に思う患者さんもいらしたと思いますが、事情を知って協力してくださる方も多かった・・ありがたいことです。
コロナウイルスというのは、我々が大事にしていることを損ねてしまう、ほんとに憎い奴です。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
普通に部屋を出入りして、会話して笑いあえる、この当たり前を慈しもう。

主任研修からのギフト

こんにちは。
やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
院内で発生していたクラスターは発生から18日間で収束しました。
ご心配くださった皆様に感謝を申し上げます。
スタッフ一丸となって感染管理に取り組んだおかげで、最小限にとどめることができたと思います。


さて先日法人グループの主任看護師を対象に、人財育成についてオンライン講師をしました。

昨年の資料を見直し、120分という時間をどう使うか、構造を修正して受講生同士がお話できるようにワークの時間を5回くらい入れようと考えていたのですが、時間管理がうまくできず、最後はダッシュで終わる形となり一人反省会をしていました。

私は教えるのが得意でも専門でもありません。
ただ仕事に役立つことをちょこちょこ学んでいるので、(少し偏っているかも知れませんが)「これ知っておくといいよ~」ということは結構知っていたりします。
以前は「自分が全部理解してからじゃないと人には教えられない」と思い込んでいましたが、定年まであとわずかになった今「私が知っていることはなんでもお伝えしよう」という気持ちになりました。

そんなわけで、私なりにアップデートした研修を終えたあと、主催者から「工藤さんおススメの図書を教えてほしいという受講生からのリクエストが来ています」と連絡がありました。
こういうリアクションはうれしいものです。

そしてその翌日、グループ病院のある主任さんから「昨日は講義をありがとうございました。あっと言う間の2時間でした。私がしようと思ってできなかったことへのヒントをもらいました」と声を掛けていただきました。
いったいどんなヒントを得たのかをお聴きできませんでしたが、目に光るものが見えたので、きっと深い悩みの中にこの人はいたのだろうと想像しました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
伝えたことで誰かの心がぽっと明るく灯ること。
温かいギフトを受け取りました。こちらこそありがとうございます(^^)/

クラスターとお掃除

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

病院ホームページでお知らせの通り、当院ではクラスターが発生しています。
2021年4月に初めてクラスターが発生したときには、不安やら罪悪感やら様々な感情に押しつぶされそうになり、とてもブログを書くどころではありませんでした。
今回は、経験があり感染管理の認定看護師もいて、何をすべきかわかっていますので、感染が広がらないように精一杯守りぬこうとみんなで頑張っているところです。
そしてこのブログで、クラスターが発生すると中で何が起きているのかを書き留め、備忘録になればと思っています。

クラスターになると、何が困るかって途端に掃除ができなくなることです。感染リスクのあるエリアに清掃業者は入れなくなるためです。
それで受け持ちの看護師か看護補助者が、病室内やトイレを床掃除用のワイパーで掃除するのです。

これ、私のもやもやポイントです。
職員の数も少ないため、日常的なケアにかなりの負担がかかっています。
プラス感染対応でガウンを着たり脱いだり、時間も労力もかかっています。
患者さんの身体のこと・ケアのことだけで精いっぱいの看護師たちが掃除までしなくてはならない・・・これ、どうにかならないものかしら。
本来は病んでいる人のお部屋こそきれいにしなくちゃ、という気持ちも湧いてきます。

ここからは私の妄想ですが医療介護施設用お掃除ロボット、できないかなと。
夜間、患者さんが寝静まってから音を立てずに動いて床を動き回る。
人の動く気配があったらピタッと止まって「ボクはここにいます」とランプが点滅、人の動きを邪魔しないように数メートル間隔を開ける。
ゴミがいっぱいになったら基地に戻って充電と共にごみを吐き出して一カ所にまとめる。
そうやってぐるぐる動いて、朝までに病棟内の清掃が終了する。消毒機能・自浄機能もあるとなおよし!

そして清掃業者が入れない、ということについて。
これは契約上のことももちろんあるのですが、清掃の人たちを感染から守らねばならないという意味合いが大きいです。
けれどもこれからも第9波とか、新種の感染病があるかもしれません。
清掃業者が感染管理を学び、正しく行動することによって自分たちの身を守り、クラスターが発生しても「お任せください」と言えるなら、医療介護だけでなくさまざまな施設にとって大きな福音となるでしょう。
スペシャリストを養成し、感染認定清掃マネージャー(仮想)なんていかがでしょうか。
もしかして私が知らないだけで、すでにそんな動きがあるものでしょうか?

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
メーカーの方、どなたか作ってもらえませんか~?

自分にやさしく

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

先日院内をラウンドしているとき、あるベテランナースから声を掛けられました。
「わたし、最近ジムに通い始めたんですよ。今まで運動のためにお金をかけるなんて、もったいないと思っていたけど、来年も元気に働くために始めました。行き始めたら楽しくなりました」

別の日、夜勤明けのナースの帰り際に
「わたし健康診断って大事だなと思いました。今度は人間ドックを受けようかと思っています」と話しかけられ、しばし立ち話をしました。

病院で働いているおかげで、春と秋にきちんと健康診断を受けることができます。
私自身、加齢とともにポンコツになってきています。冒頭のナースから、明日のことだけじゃなく、来年も元気で働くために今あなたは何をしているの?と問われた気がしました。
いい仕事をするために、自分のボディケアをきちんとする。
そして仕事中は能力を最大限発揮するという意思を、言外から感じました。
すごいなあ。スタッフに教えられて、ちょっと背筋が伸びました。

そして人間ドックを受けようと思い始めたナースの考えも大事だなと思いました。
人のケアをする仕事だからこそ、自分を大事にする。人のことばかり考えて、自分のことはついつい後回しにしがちです。医療者は特にそういう人種かもしれませんね。
でも自己犠牲は自分や周りを蝕んでいきます。
もっと看護師たちが楽に、楽しく働き続けられるように。
まだまだやることいっぱいあるな。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
自分にやさしくしてますか?

地震と停電とナースコール

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
胆振東部地震から4年が経ちました。コロナウイルスで世の中がこんな風に変わるなんて思いもしなかった時の出来事です。

今年も9月の第一日曜日は防災訓練をしました。
毎年同じ訓練を繰り返す、これが大事なんだと思います。

2018年の地震の時、41時間停電が続きました。
非常用電源が脆弱なために入院患者さんにはずいぶんご迷惑をおかけしました。
電動ベッドが動かない、エアマットが停止した、トイレの電気がつかないetc…
ついにはナースコールも使えなくなり、患者さんが何かを訴えたくてもできなくなってしまいました。ナースコールは命綱、とも言われ患者さんが辛さ苦しさを看護師に伝える道具として欠かせないものです。
「こちらからお部屋に行って用事はないか、頻繁に声をかけましょう」
「患者さんを安心させるのが、今やるべき私たちの仕事」
と師長さんが呼びかけて、用事がないか、困りごとはないかと患者さんに声をかけていくようにしました。

患者さんが訴えたいタイミングで、スタッフが病室にいくかどうかは保証しがたいところですが、その時できる最善のことをしてくれた、と私は思っています。スタッフに声掛けをしてくれた病棟師長の素早い判断に、私も勉強させられました。

話は飛躍しますが、ナイチンゲールの時代もナースコールはなかったわけで、ろうそくをもった看護師が病室を回り、患者さんの様子を注意深く見てまわったのでしょう。
患者さんの微細な変化は日ごろの観察が物を言います。
患者さんの方も「もうそろそろ看護師が部屋にくるだろう」と期待して、伝えたいことを心でまとめていたかも知れません。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
練習しておくと安心するね。

看護学生さんにエール!

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

お盆を過ぎて涼しくなった札幌です。
先日知り合いの先生から、東北のとある看護学科の学生さんに向けてオンラインで授業をしてくれないか、と頼まれました。

夏休み明けに予定していた基礎実習が、コロナウイルスの感染拡大によって軒並み中止になったそうです。
基礎実習というのは、看護学生が初めて病院というところに入って、看護師の働く様子や患者さんの日常を知る大事な実習です。
学校内でベッドメーキングをしたり、血圧測定の練習をしてきた学生たちが、初めて実践の場に入り、看護師について歩いて見学する、短い実習ですけれども、そこから始まる実習の中で一番フレッシュな感性で病院や患者さんを見ることのできる、貴重な機会だと私は思っています。

コロナウイルスの蔓延した環境に学生が入ることで、学生を危険に晒すかも知れない、そして現場は人手不足ですから丁寧に指導できないだろうという、その狭間にこの実習中止の判断があったのだと想像します。
今年卒業した看護学生さんも、実習がほとんどないままに卒業して、現場でさまざまなカルチャーショックを受けていると聞いていたので、やるせない気持ちになります。
私の学生時代の話や、病院の話が少しでも役に立つのなら、とお引き受けしました。

60分好きなことをしゃべらせてもらって、いくつかご質問もいただきました。
自分は学生の頃から考えていたことと、今もあまり変わってないな~、と思いました。

考えてみると、今1年生ということは、小学校1、2年生ころに東北大震災に遭った子供たちが大半です。確かめたわけではありませんが、避難所生活を送った人や、医療者とのかかわりがあった人もいたのかも知れません。
8歳ごろの経験がその後の職業選択の大きなきっかけになる、という話を聞いたことがあるので、もしかするとそこから人を助ける仕事を選択したのかも知れませんね。

そんな風に妄想を膨らませながら、物思いに耽ってしまいました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
困難な時代に、この職業を選んでくれてありがとう。(写真は参考図書です)

今日は誰も休んでません

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

お盆が過ぎて朝晩の空気がひんやりとしてきました。
ブルーベリーもそろそろ終わり、じゃがいもの収穫がもうじきです。

「今日は誰も休んでません」
朝、師長さんたちからこういう報告があると、ほっとします。
それくらい、毎日誰かが休んでいるのです。
コロナウイルスの感染流行第7波。もういつ誰がかかってもおかしくはないこの状況。
患者さんだけじゃなく、職員や家族の報告が連日続いています。
職員が休むごとに、勤務変更する師長たちの苦労も並大抵ではありません。
そして出勤している職員の仕事は当然増えるわけで、みんな疲れています。
でもこればっかりは、お互い様。
明日は我が身に起きるかも知れないから、助けあっていかないとね。

私どものような小さな病院でさえこの状況ですから、急性期の大病院はもっと大変な状況でしょう。
テレビニュースで「病床使用率は46%」というと、「なんだまだベッドは空いてるんじゃない」と思われるかもしれませんが、実際は働く人が何割か少ない状況です。

だから「誰も休んでません」という声を聴くと、心底ほ~っとします。
「誰それが復帰してきました」というと、もうそれ以上のことはないというぐらい御の字です。

コロナ以前は「微熱ぐらいでは仕事は休まない」という感覚が普通でした。
だから今のように自分や家族の体調に気をつけて、少しでも具合悪ければ休息をとるというのは、大事なことなんですよね。
人のケアするのに、まず自分たちが健康でなければ。
これが当たり前の姿とすると、人が100%揃っていないことを念頭に置いて仕事の組み立てが必要になる。
既成の概念から飛び出してもいいもの、簡単にできること、もっとあるんじゃないかな。

10年後くらいに今の時代を振り返った時「あの頃は熱が出ると出勤停止してたよね」と、言うのかも。
予防と治療が進化していることを願って、2022年8月の備忘録として書いてみました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
今できる最善をする、ただそれだけ。

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