札幌南徳洲会病院 看護部

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札幌南徳洲会病院看護部長 工藤昭子の やさしさビタミンブログ

カナシイけれどカナシクはない

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

あんなに暑かった夏が過ぎて、一雨ごとに気温が下がり、気が付くとナナカマドの実が真っ赤に色づいて秋が始まっていました。もう9月も下旬です。うかうかしているとシュッと冬がやってくるかもしれません(いや、さすがにそこまで鈍感ではありませんね)。

当院では毎年秋の行事として「ひだまりの会」というご遺族の会を催しています。
今年はコロナ禍でもあり、また病院移転という環境の変化もあり、果たしてご遺族の方がいらっしゃるかどうかと危ぶんでいました。

当院では「患者さんとご家族を丸ごと一体に考える」ということをとても大事にしています。そのため、今やむなく行っている「面会制限」とか「付き添いの中止」といったことは、院内で何度も話しあいながら進めていますが、ずっと苦悩が続いています。
ご家族の方にとって、大切な人と過ごす時間が望んでいた形ではないことは、とても心苦しく思っています。そんな中わざわざ病院に足を運んでくださり、心から感謝しています。

病院の入り口すぐのところにある「シュヴァービング広場」でお迎えしました。
音楽療法士の工藤麻子先生が奏でるピアノの音色と、風にそよぐ緑の森が心地よく感じられる空間です。
今年は新たにオンラインでの対話会にも挑戦して、時間いっぱいお話を伺うことができました。その中で印象的だったのは、あるご家族の方が発した「カナシイけれどカナシクはない」という言葉です。
面会の時間は短くても、そこにはぎゅっと凝縮した気持ちの交流があったこと、お互いを思いやるエピソードがあったこと。だから今も自分の中に生きて共にいるという風に感じられるというお話でした。

タイトルに「カナシイけれどカナシクはない」とカナでは書いたのには、訳があります。
その方のお話からは「悲しい」とか「哀しい」の文字が持つ、痛み泣きたくなるような気持ちとは別に、「愛しい」(いとしくてかわいい)も感じられたからなのです。ネットで調べると「愛しい」も古文では「カナシイ」と読むとあると書かれていました。
どの漢字も当てはまるけれどどれが一番その方の心にフィットする漢字なのかは、その方にしかわかりません。私の感じでは「愛しいけれど悲しくはない」かなあという印象ですが、あえてカナで書かせていただきました。
大切な人へ十分なことができなかったお辛さや不全感のような気持ちが勝っているのでは、と思っていた私にとっては、これもまたご家族から教えられたことの一つとなりました。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
秋という季節は人を想う季節ですね。

青空ヨガ

「部長、昼休みに10分間、ガゼボに来てください」
「え、なになに、そのお誘い!なにがあるの?」

ガゼボ、というのは病院建物の横にある、西洋風のあずまやのことです。
森からの風が吹き抜ける美しい設計で、頭をかがめて中に入ると木のベンチで休むことができます。

そこでただ森を眺めて佇むもよし、大好きなペットと遊ぶもよし。
目をつぶって木がさわさわと風に揺れる音を感じるだけで、気持ちがいいです。

ナースのTさんが、ガゼボのそばで昼休みの10分間ヨガタイムを開くというのでワクワクしていきました。
Tさんはヨガのインストラクターができる方で、これまでにも何度か院内でヨガを教えてもらいました。
とっても教え上手な方です。
その日集まったのはソーシャルワーカーやクラークと看護師合わせて10名くらい。
ガゼボの横でなんとなく円陣に広がってみました。

「私たちはパソコンやスマホで前かがみになっていることが多くて、首や肩が凝っています」
うんうん、その通り。わたしもガチガチです。

Tさんの導きで深呼吸から始まって、首や腕、肩甲骨とあちこちの筋肉をのばしていきました。
じんわりと気持ちがいいです。
そして首をのばして見た青空に、虹?彩雲?でしょうか。
まあるい7色のプリズムがきれい。
小さな歓声が上がりました。
身体も楽になって、きれいなものを見て、ほんの10分間なのに得をした気分です。
これは働くみんなに来てもらいたいなあ。

終わって病院に戻り際、師長さんがつぶやきました。
「青空ヨガ、ですね」
「そのネーミングいいね!」
毎日いろいろあるけれど、束の間忘れてさわやかな気持ちになりました。
Tさん ありがとう。またぜひやってほしいな。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
この、突然始まるゲリライベントがいいんだな。

くよくよしない

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
札幌は夏から秋に変わリ、陽の落ちるのも早くなってきました。
皆さまいかがお過ごしでしょうか?

パソコンで作ったいろんなファイルをUSBに保存していたのですが、先日自宅のパソコンで開こうとすると開けなくなっていました。職場のパソコンでも同じ。
あらあら困りました。

そこにはこれから予定している講義のパワーポイントとか、データなどが入っていたのです。
「クラウドに入れておけばどこからでも見られますよ」というのは知っているのですが、私のようなパソコン能力の低い者にとっては、なんとなく不安なもので、あえてUSBだけに保存したのが仇となりました。まあ、ときどきこういうことをやるんです。

これは少し前に見た映画「スノーデン」の影響かも知れません。パソコンで仕事をしているだけなのに、カメラの向こうからこちらを覗かれ、データを暴かれるような気がしてくるのです。(国家の重要人物でもないのに図々しいですね)

パソコンが職場に入ってきたのは1998年くらいだったでしょうか。詰め所に鮮やかなブルーのimacが設置されたときはなんてかわいくてスタイリッシュなんだろうと思い、自宅用にも同じものを買いました。あの頃はフロッピーで保存してましたね。
あれから20年以上経ち、自宅のパソコンも何台目かになりますが、相変わらず最低限の機能しか使ってない気がします。
大人になってからパソコンやスマホが登場して、必死についてきた私は、覚えたことだけを頑固にやり続けていて、もっと便利な機能がたくさんあるのを知らずにいます。
時々、SE(システムエンジニア)さんに教えてもらうのですがさっぱり身に付きません。
何かを新しくしたらシステムをインストールしてアップデートして・・・この繰り返しに追いつかなくなっています。(とほほ)

さて、失くしてしまったものをいつまで悔やんでいても仕方ありません。
くよくよせずにもう一度最初から作りましょう。
きっと以前のよりいいものができると信じて。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
写真は札幌芸術の森で開催中の「キース・ヘリング展」。空いていて写真撮影可でしたよ。

にもかかわらず、笑う

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
札幌は残暑と思えば急に気温が下がり、着るものを一枚余計に持った方がいいような秋の気配です。皆さんおかわりありませんか?

8月26日からの緊急事態宣言を受けて、院内の対応をまた少し変えました。
会議は必要最小限に、道外への移動は禁止、朝礼のスピーチは中止etc。
師長会議が終わり、廊下で数人残って立ち話。
「でも私たちの生活は何も変わらないよね」
「飲みにも遊びにも行けないし」
「仕事と家とときどきスーパー」
「家の中でもマスク分離生活」

コロナウイルスを家にも病院にも持ち込まないために、みんな似たような生活をしています。

「ねえ、普段何を楽しみにしているの?」
「ネットフリックスを見るとか」
「この間フランス料理をテイクアウトして家でフルコースを食べた」
(え~すご~い!と歓声が上がりました)
「犬にかまってもらう。犬は迷惑してるかも(笑)」
「本は読めなくなった」
「ゲームにハマってる」
「子供が休みだと、家にいるより仕事してた方が楽かも(笑)」

10分ほどですが、そんな他愛もないことを話して、笑いあって、お互いを労いあった時間を過ごしました。
緊張状態は続きますが、今起きていることに向き合って対処していくしかありません。
そんな中にも笑いは大事。
「にもかかわらず笑う」というのは、柏木先生から教わった言葉です。
人間には常に悩みが付きまとうもので、そんな時笑うということが、ひととき人生を軽くするなあと思うのです。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
あなたは何を楽しみにしていますか?

余白のココロ

新しい病院に来て、各病棟が少しずつ小さな楽しみの場を作り始めているところです。

ホスピス病棟は東西に分かれ、緩和ケアに取り組み始めたばかりのスタッフもたくさんいます。
7月の終わりごろにKさんに「病棟が変わって、どうですか」と声をかけてみました。

「今日患者さんと一緒に七夕飾りの短冊を書きに行ってきたんです。ほんの10分くらいのことですが、一日の中でそういう時間がつくれたこと、うれしく思いました」と答えてくれました。一人ひとり、そうした毎日の積み重ねで七夕飾りがにぎやかになり、七夕祭りは開催されました。

今年の七夕祭りは飲食を中止し、割り箸と輪ゴムで作った射的に、ヨーヨー釣りなどをお一人ずつ、楽しんでいただきました。
的に当たらず何度も挑戦する患者さん。
童心に帰ったような目の輝きに、見ている私たちもうれしくなりました。

そして織姫と彦星役のナースが、お部屋に訪問して記念写真。
普段の制服姿とは違う姿に、患者さんも驚いたことでしょう。

 

一方2F病棟では病棟のテラスや、外の花壇に車いすの患者さんを連れ出しています。
お散歩したり、ガゼボ(あずまや)で休憩したり、シャボン玉をしたりしています。
シャボン玉なんて何十年ぶりでしょうか?
外の空気を吸い込み、ぷ~っと吐き出す、それがまたちょっと体にもいいですね。

楽し気な様子を写真に収めて、ご家族がいらしたときにお渡ししています。
こういうことは「仕事」ととらえると出てこない発想です。

「しなければならない仕事」のほかに「余白」を自分たちで作る。
目的は「喜んでもらいたい」「笑顔がみたい」から。
動機はいたってシンプルです。

ひとりでは成しえないけれど、それぞれが5%くらい余白の力を発揮すると、結果大きな力になるものです。
何にも手伝っていない私でさえも、元気をもらいました。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます
コロナ禍でもできることは何か?を模索していくスタッフに感謝。

看護師募集中! 個別見学会にいらっしゃいませんか?

札幌南徳洲会病院では、現在看護師を募集しております。
コロナ禍ですが新しい病院をぜひ見ていただきたいので、個別に見学説明会を開催いたします。
詳しくはこちら↓をごらんください。

https://sapporominami.com/nurse/careers/

ささくれた感性に水を

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
豪雨災害で被害を受けた地域の方々には心からお見舞い申し上げます。
コロナウイルスだけでも十分すぎるくらい神経を注いでいるのに、予測以上の天変地異が起こる今日この頃、ニュース映像に心が痛みます。どうか食べること眠ることが確保できますように、と願っております。

さて一気に涼しくなった札幌。着るものに悩む毎日です。
新病院の玄関には以前と同じ、黒板が立てかけられています。
病院らしくない病院、と言われるのが一番の褒め言葉と思っておりますが、この黒板もそのひとつ。
オープン時はクラークUさん、今月は医事課のWさんが描いてくれました。
これを見た誰かがほっとしたり心が温まったら幸いです。

コロナや異常な天候で何か私たちはずっと緊張を強いられて、我慢し続けています。
元気がないときに「ちょっと聴いてくれる?」とか「ご飯食べに行こうか」とできたものが、今は人と距離を置かなきゃいけなくて、長い時間話すのはよくないことになってしまいました。
誰かに話を聴いてもらって心の中がすっとして、元気をもらってまた頑張る、そんな日常を取り戻したいものですね。
それにはやっぱりオンラインじゃないんだよなあと、昭和の人間は思います。

ささくれた心のために、まずは自分の心が喜ぶことをしましょう。
私は最近ドラマを見ることができるようになってきました。
朝ドラの「おかえりモネ」と、数年前に放映されていた「逃げるは恥だが役に立つ」を毎晩見て泣いたり笑ったりしているだけですが、感性のリハビリにはちょうどいいです。
感情が揺さぶられて泣くのは「涙活」(るいかつ)と言って、もやもやした感情が浄化する手助けになるそうです。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
感性が干上がらないようにね。

急がないけど大事なこと

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
テレビをつければオリンピックとコロナと猛暑の話題ばかりですね。札幌も連日の真夏日更新、熱帯夜が続いています。
皆さまいかがお過ごしでしょうか?

先日院長と事務長と一緒に院内をラウンドしました。
掲示物をどのように貼るか、各部署から問い合わせがありました。
まだそういうことの取り決めがなかったので、3人で回ることにしたのです。

患者さんの通るところは画鋲は使いません。
転がってけがをさせたらいけないのでね。
旧病院では掲示板が小さくて、いろんな掲示物がはみ出ていたのですが、せっかくきれいになったのですから
マグネットなどを使って、美しく整った状態にするのがよいと思います。

ただ私たちが大事にしている理念などは額縁に入っているので、どうしても落ちる恐れのないピンで留めざるを得ません。

こういう仕事は優先順位は低いけれど、実は重要です。
部署ごとにバラバラでも困りますし。

それで院長自ら額縁を持って(背が高いのでこういうときありがたい)、「このへんでいいんじゃないか」と決めてくれる。
そうすると各部署は安心してピンを打てるというものです。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
うちの院長はほんと、フットワークが軽いです。

BCとAC

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
札幌も連日30度越え、そして全国的な猛暑が続いておりますが、皆様体調はいかがでしょうか。

先日「“BC”と”AC“で変わる世の中」という記事を読みました。これまでBCというのは「紀元前(Before Christ)」を表していたのですが、「Before Corona(コロナ以前)」、ACは「After Corona(コロナ以後)」を表すのです。2020年以降に生まれた子供たちは「AC世代」と言われるのでしょう。それを読みこれからの子育てや、教育環境はよいものを取り入れながら変わっていくことを実感しました。

私は自院でクラスターが発生したこともあって、BCは「Before Cluster(クラスター以前)」、ACは「After Cluster(クラスター以後)」という風にも受け取っています。
もう二度とあのような経験はしたくないと思っているのもあって、クラスター前と後では自分の行動習慣が明らかに変化しています。
あの時支援に来てくださった感染管理の専門家から教わったのは、「とにかく手指消毒を徹底してください」ということでした。共に院内のゾーニングをしながら、職員の行動を観察していたのでしょう、「もっともっと手指消毒を増やさないといけません」と何度も言われました。その方は「ウイルスは粘膜から入り込みます。目と鼻と口を覆って手指をきれいにしておけば、コロナは防げます」と断言され、何かに触れる前後にゆっくりとていねいに手指消毒をしていました。

その時から自分が日々どう行動しているかを頭で考えながら、一日何十回も消毒を繰り返しています。これは病院外でも同じです。スーパーに寄ったら店先にあるアルコールをかけてから入り、買い物を終えたときも使います。ドラッグストアの店先にはいくつか消毒剤が置いてあるので、新製品お試しのチャンスです。鞄の中にも携帯用を入れて持ち歩いています。
おかげで手の皮はボロボロになり、常に3,4カ所亀裂が入っており、アルコールがしみて痛いのなんの。傷は治っている暇がありません。

しかし、まとめて用事を済ませるのに何軒か立ち寄ると、たまに傷にしみない消毒液があります。しみない消毒液があるのなら私も欲しいと思ってボトルを見るのですが、詳しいことは書いてません。
「もしかして水で薄めてるんじゃないか?」と疑わしく思ったりしています(笑)。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
ワクチンを打っても気を緩めずに、大切な人を守るために、マスクと手指消毒は続けましょう。

小さな内覧会

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
北海道も連日の猛暑ですが、みなさまお疲れではありませんか?
体調を崩しやすいのでお気をつけくださいね。

さて、わたしども土曜日の午後に医療関係者向けの内覧会をしております。
コロナ禍でなければ、多くの方に見ていただきたいところですが、変異株が感染拡大しているので、密を避けて一組2名ずつ院内とクリニック棟をご案内しています。
ソーシャルワーカーと梶原師長が順に説明して約30分ほど。
みなさん明るいお顔で戻ってこられます。

「随所に小さな配慮があるのがわかります」とおっしゃっていただくと、私たちのこだわりが伝わってうれしく思います。
また「ここで働きたいです」とおっしゃる方もいます。リップサービスとは思いつつも、つい頭を巡らしてしまいます(笑)。
皆さんお休みの日にわざわざ遠くから足を運んでくださってありがたく思います。

待ち時間の合間に、たくさんの施設や個人から届けていただいた、胡蝶蘭や観葉植物たちに水やりをしました。本当にいろいろな方々が私たちを応援してくださってオープンできたんだなあと感慨深く思います。

玄関前とシュヴァービング広場の外に、ボランティアさんが花壇と畑を作ってくれました。
理学療法士さんが車いすの患者さんをそこまで連れ出してくれて、しばらくいっしょに畑で佇んでいました。声は聞こえませんが花の話で盛り上がって、しばし病気のことを忘れる時間がある。こういう何気ない光景をみるといつもうれしくなります。

ひとりの力は小さいけれど、こうしていろいろな力を借りて、私たちの病院が目指すところ=「ホスピスのこころを大切にする病院」を追い求めていくんだなあと思います。
現場の一人一人がその思いを実践していくこと、それに尽きるんですね。
案内係の職員にも、現場で働く職員にも感謝です。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
花壇の花たちにたっぷりと水をかけて、帰ってきました。

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