札幌南徳洲会病院 看護部

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札幌南徳洲会病院看護部長 工藤昭子の やさしさビタミンブログ

一緒にごはん

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

このたびの大雨の被害を受けた地域の方々には、心からお見舞い申し上げます。
一日も早く、日常生活が戻るのをお祈りしています。

5月の最終週は千葉で会議があり、そのまま福岡に移動して病院の視察に行って参りました。
2週連続の出張はなかなかハードでした。

さて、この出張で気づいたのは、食事の光景が変わったなぁということ。
空港のレストランも、アクリル板は姿を消し、人々は自然に、しかし静かに食事を楽しんでいます。夜の居酒屋さんも個室だったせいか、大声は聞こえません。

これはホテルの朝ごはん

医療者である私たちは、正直、一般の方に比べてかなり自主規制をしてきました。
職場でも食事は黙食、同じ休憩室に同時に3人以上入らない、という厳密なルールを守ってきまして、会食はやっと解禁になりました、といった感じです。

大勢で食べながらおしゃべりするには、まだちょっぴりなれない感じがあります。
でも一緒に食事すると言うのは、やっぱり楽しいものですね。
以前は仲良しの人とお茶〜ランチ〜またお茶とダラダラ食べたり飲んだりダベったり、ということがありました。
これは帰りの空港で

ちょっと元気のない人に「ごはん行かない?」
そんな声が少しずつ聞こえてきました。
人は一緒にご飯を食べながら、ちょっとずつちょっとずつ関係性を編んでいくんですよね。

今日もこのブログに来ていただき、ありがとうございます。
写真は院長おすすめの、福岡のアイス。

海を超える!認知症対応カンフォータブルケア

こんにちは、やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
5月18日から師長さん達と3人で、石垣島に行って参りました。といっても、お仕事です。

昨年石垣島から1人のナースが研修に来てくださいました。当院では「認知症カンフォータブルケア」と「ホスピスケア」の研修を多くの方に受講していただいています。
5日間のカンフォータブルケア研修を終えて、自分の病院でもこのケアを広めていきたい、とその方が抱負を語られました。いつでも研修講師に呼んでくださいねと軽く言ったつもりが本当に呼んでいただけることになりました。
1人の看護師の意見が、看護部や病院全体を動かしたのです。それではと腕まくりをして準備を始めます。このケアを導入するきっかけになったM師長さんと、病棟で実践をし続けるH師長さんに講師をお願いしました。

2人は午前午後夕方と3回講義をし、合計55名の職員の方に聞いていただきました。忙しい中ご参加いただき感謝いたします。私たちの病院も導入して早6年。気を抜くとほころびが出てきます。私たち援助者が患者さんにどんな対応するかによって患者さんの心身の安寧につながる、それこそが継続する源になります。

この研修は、ベストプラクティス研修と言って、法人内の病院を行き来できるもので、全国75カ所の病院の特徴を学ぶことができるのです。
実際に行ってみて、旅の喜びとともに、土地の人々との交流が何よりの醍醐味であると実感しました。これからも、北からと南からこのケアを広めていきたいと思います。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。お気に入りは八重山そば。

お花見復活

5月17日水曜日、天候は晴れ。
今日はスタッフがみんなうれしそうにしている。
いつもと違う仕事に、そわそわしている。
車は3台、事務長も今日は運転手。

患者さんは7名、ご家族は現地集合。
現場には、ボランティアさん達が待機してくれている。
到着すると、ご家族が待ち受けていて、感激の再会。
入り口からたくさんの木、花が私たちを出迎えてくれる。満開の八重桜、ツツジ、チューリップ。

風が心地よく流れ、ゆっくり、ゆっくり車椅子を押して散策する。今年入った看護師が患者さんに「辛くはないか」「寒くはないか」「眩しくないか」気にかけながら進んでいく。

途中、どこかの幼稚園児と行き交い、元気な挨拶が気持ちいい。広場に集合してプレゼントと飲み物が配られた。
「ビールもありますよ、いかがですか?」
プレゼントには手作りのランタンが入っている。

「夜になったら看護師さんにつけてもらってくださいね。桜の押し花の光がゆらゆらするからお楽しみにね。」

集合写真は院長が撮ります!
はいチーズ!

そうしてお昼前に帰ってきました。
玄関で補助者さん達が「お帰りなさい」とやさしく迎えてくれる。
枯葉で汚れた車椅子の車輪を丁寧に拭いてくれた。
さぁ、お部屋に帰りましょうか。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
こんなホスピスの日常。

じゃがいもにお布団を

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です
札幌は5月13日現在八重桜が満開です。欲を言えばもうあと10日位、咲き続けてくれないかなあ。と身勝手なことを考えています。

先日、3年ぶりにボランティア募集説明会を開きました。
当院のボランティアグループ「せら」さんは、現在20名ほど。最盛期は35名位いらしたので、ずいぶんと少なくなりました。私の理想を言うと、院内外のあちこちにボランティアさんがいるような病院になれたらなあと思っています。
ボランティアさんは社会の風を吹き込んでくださる存在で、患者さんやご家族、職員の伴走者なのです。
皆さん仲が良くて活動だけではなく、メンバー同士の交流も楽しみにいらっしゃいます。
新しい方たちも、早く馴染んでくださるといいなあと思っています。

同じ日の夕方に、ボランティアの「あ・ぐり~んメンバー」がジャガイモを植えました。
とまと保育園の子供たちと一緒にする、恒例行事となっています。
事前にジャガイモを土に植えるとじゃがいもはどうなっていくのか、子供たちに絵で説明をしてくれました。食育の一環です。
あらかじめボランティアさんが作っておいてくれた畝の中に、種いもをポトンと入れて、「土のお布団をかけてあげようね」。
植えたおいもは全部で17個。じっくり、ゆっくり収穫の時を待ちましょう。

昨年はじゃがバターをおやつに出したのですが、子供たちにはあまりウケませんでした。
子どもたちがよろこぶおやつを考えなくては。
これもまた楽しき哉。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
毎年変わらぬ営み。

喫茶店のナポリタン

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
今年の札幌は桜を眺める時間が長かったな~と思いました。
ゴールデン・ウィークが終わりほっとしています。
実は連休、というのがちょっと苦手です。

働きだしてからというもの、大晦日やお盆は率先して働きたいと思っていて、「遊ぶ」のが上手ではありません。
子育て中も取り立てて休もうとは思わなかったので、いまさらながら子供たちには申し訳なかったかも・・・と思っています。
管理者になった今も、連休は居心地が悪く感じます。
いかんですね、これでは。

病院というところは24時間365日稼働してますので、誰かが休み、誰かが働くのが当たり前。
職員が患者さんを守ってくれるから、自分は休めるんだなと思います。
何事もなく過ぎた連休に、心から感謝です。

先日お墓参りに行った帰りに、昭和レトロな喫茶店に入りました。
ガラスと木蓋の砂糖壺、深紅のビロードの椅子、クリームソーダ・・・。なつかしい。
今年創業50周年になるというそのお店、優しそうなご夫婦二人で営まれています。
頼んだナポリタンがとてもやさしいお味でした。

わたし、カフェをやってみたいなあと妄想することがよくあるんです。
飽きっぽいので続かないだろうなあとも思います。
どんな仕事もそうですが、ひとつの仕事を50年も続けられるってスゴイことで、尊敬します。
きっと山あり谷あり、いろいろあったと思いますが、お客さんの「おいしかった」ということばに突き動かされて続けてこられたんじゃないかな、と想像しています。

看護師の仕事も、毎日同じようでいて同じ日はまったくないです。
患者さんの病の体験もひとつとして同じものはなくて。
少し症状が治まってきたかな、と思える日もあれば急に具合が悪くなる日もあり。
少しでも心地よく過ごせるように、傍らにいられたらと思います。
私たちも「ありがとう」ということばで突き動かされるのです。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
新しい一週間の始まりだ!

発想を変えよう、思い込みを捨てよう

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
研修の時に講師の先生から言われたことば、「Out of box」がずっと心に残っていて、今年のキーワードは「発想を変えよう、思い込みを捨てよう」にしました。
これまでやってきたことに慣れ切っていると、それが正しいとか前からやってるからと、どうしても思い込みがちですが、頭をやわらかくしてみると、世の中にはもっといいこと、やりやすいこと、楽しいことがあるはずです。

普段の自分ならしないことを、やってみるというのもそのひとつ。

あるとき職員と、立ち話をしていてお互いが今読んでいる本の話になりました。彼女の推し本を教えてもらいまして、すごく興味が魅かれたので早速買ってきました。巷で話題になっていても、手に取らない本は五万とありますね。彼女がこれだけ推すのだから、きっと面白いに違いない。きっかけをいただき、新しい読書の世界が広がりました。

また別な日には、違う職員から今度は映画の推し!をいただきました。
楽器をやっていた私なら、きっと興味があるだろうって教えてくれたのです。
これも、調べると映画館での上映はあと1週間!しかも夜しかやってない!
出不精を振り切って「行こう!」
いや~ 行ってよかった。面白かったし、まるで映画をみたのかライブに行ったのか、両方味わったようなそんな興奮に包まれました。最近は映画もドラマもインターネットでわりとすぐみられる時代ですが、やっぱり映画館で集中して観るっていいですね。その世界に没入できるから。

それから、病院の公式インスタグラムを立ち上げました。看護部の精鋭3人とチームで始めたのですけど、これがなかなか楽しい。みんなSNS初心者ですが、日々「こんな機能があった」と発見があり、文字を入れるのが上手な人や、くすっと笑顔になるような投稿をする人、困ったときには疑問を解決してくれる人がいるのです。
試行錯誤しながらやってるこのプロセスが実に楽しい。

まだまだ発展途上ですが、お時間がありましたらぜひのぞいてくださいね。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
エスコンフィールドにはまだ行けてません(^^)

プラチナナースと夏ばっぱ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
「プラチナナース」ということばが出始めたのはいったいいつだったのでしょうか。

看護協会が先だと思いますが、厚労省も言い出してるし、定年退職した後も働き続けるベテランナースのことが、いつの頃からかこう呼ばれるようになりました。労働人口の減少、医療現場の人手不足、年金だけでは暮らせない現実。さまざまな要因があって、こんなネーミングで持ち上げられたようですが、自分事としてそう呼ばれるとしたら、この言葉は相当気恥ずかしいですね。

当院にも数名、定年後も継続してプラチナナースたちが働いています。
ベテランがいるって患者さんにも後輩にも、安心につながりますね。
体力・経験・経済的なことを考えて、みんなが幸せに働けるようにと願っています。

その中のひとり、Qさんが夜勤も含めた仕事を継続してくれることになりました。
長年慣れているとはいえ、この仕事は体力勝負。
Qさんは「いい仕事をするために」ジムに通って、体力と柔軟性を磨いているとのこと。ほんと、すごいなあ。
テラスで幾種類もの植物を育て、何度も胡蝶蘭を蘇らせる達人でもあります。

こうして1年、また1年と経験を重ねながら患者さんのケアに当たってくれている、本当にありがたいことです。そして同じ仕事で現役を貫いていく、というのは尊いことだなあと思います。同時に、新しく入職される方の中には「看護師人生の最後を、ここで働きたい」と言ってくださる方もいて、心が震えます。

私は、職員がみんな健康で、ほどほどの忙しさで、患者さんへのケアにやりがいを持って、休みを満喫できるような、そういう病院にしたいんですよね。WELL-BEING。もう、それに尽きる。職員が幸せに働けること。それが患者さんへのケアにつながっている。

この春から朝ドラで「あまちゃん」を再放送していますね。
これに出てくる“夏ばっぱ”(=宮本信子さん)に、Qさん似ているんですよ。
いつまでもみんなのお母さんとして、元気でいてください。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
さあ、どうする?定年!

コーヒーと看護

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

特別コーヒー通というわけではありませんが、カフェ巡りが大好きです。
先日、札幌から2時間くらいのところにある、知り合いのコーヒー店に行ってきました。

車を降りた途端鼻腔を刺激する香ばしい香り!お店に入ると20種類くらいの豆の入った木箱が並んでいます。その生豆を丁寧により分けて、その場でお好みに焙煎してくれるコーヒー屋さんです。木の温もりいっぱいの店内は、一瞬で居心地がいいとわかります。お店の方に温かく迎えられて、窓側の席に座りました。

どんなコーヒーが好きか聞かれて、酸味の少ない、濃いめのコーヒーが好きと答えました。

豆によって酸味や苦みは限定されるのかと思っていたのですが、どうやらそうではないらしい。豆の種類ももちろん関係するけれど、浅く炒るか、深く炒るかによっても味わいが変わるのだそうです。さらにコーヒーの淹れ方もいろいろあるから、自分がベストだと思うコーヒーを探しあてるには相当な数を飲まないと・・っていうことですね。

まだまだ出会ってないコーヒーがいっぱいあるわけですね。奥が深いです、コーヒー道。

私の頭の中には豆の種類と浅炒り・中炒り・深炒りのエクセルの表が思い浮かんでしまいました(笑)。これこれの豆でこのような味に提供できますよ、という風におススメするのかとおもいきや、「いえいえ違います。お客さんがどんなコーヒーをお好きなのか、まずはその方の好みをお聞きします。それに合ったコーヒーを淹れるんです。」
「あ、そっか。逆ですね」

「看護と一緒ですね」とママさんは笑います。

あちゃあ~、まいりました。コーヒーを飲みに来て新たな視点を教えていただきました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
ガトーショコラがまた美味しくて。

分人

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
コロナが始まってから3年余り、全然本を読むことができなかったのですが、最近また読めるようになってきました。

看護師という仕事をしていると、自分や家族が病気になったときに視点が変わり、自分がどの立ち位置で物を見て対応しようとしているのか、わからなくなる時があります。

そんなとき作家の平野啓一郎さんの本を読み、腑に落ちるものがありました。
家族と一緒の時の自分と、会社にいるときの自分は同じだろうか?高校時代の友人といるときの自分は?と考えると、自分の中にいろんな顔があり、それらは矛盾していない。それを平野さんは「分人」ということばで表しました。

つまりわたし、工藤昭子という人間は普段は「看護師」であり、「看護部長」であり、働いている病院は緩和ケアや認知症ケアなどを行う病院であって、働いている一日の大半はそう認識されているのですが、自分や家族が病気になると途端に自分ごととしてとらえるため、「一患者」や「患者の家族」という「分人」の側面で認識されるということです。
平野さんは「分人とは、対人関係ごとの様々な自分のことである」と書いています。そして「一人の人間は複数の分人のネットワーク」だというところが、腑に落ちたのでした。

たとえば患者として医療者との間にトラブルがあったとき「こんなことは患者としては不愉快だな」と思う一方で、「こういう状況は医療者側もつらいよね」と共感するような出来事があったとします。
こんなとき私の中で「どっちの立ち位置(患者か医療者か)で物を見たらいいんだ?」と少々混乱が生じるわけです。
逆にすごくいいケアをしてもらったときに、一人の人として「ありがとう」と言いたいだけなのに、そこに看護管理者としての目線が邪魔をすることもあります。素直になれないのは単に性格の問題かも知れませんが・・。

「看護師の私」と「患者としての私」の間を、行ったり来たりしながら人間性を高める勉強をさせてもらっている。
仕事を通じて自分にはできない別な人生を学ばせてもらい、違う価値観に気づかせてもらっている。
そのことを謙虚に学ぶことが大事なのかな、と思います。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございました。
「自分探し」ってことばもあったよね。

プライドと貧乏性

こんにちは、やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
新年が始まったと思ったらもう4月。早いものですね。

当院にも今年新たに9名入職されました。
毎年思うのですが、数ある病院、会社の中から当院を選んでいただきうれしく思います。
みなさんが幸せに働けるような組織でありたい、そしてその手でケアを受ける患者さんやご家族が幸せでありますようにと、そんな風に願っています。

さて、今年に入り対面での会議が増えてきました。
先日東京に出張した際に、泊ったホテルで「全国旅行支援クーポン」をいただきました。2千円分のお買い物クーポンです。初めてのことで素直にうれしい。使用期限は翌日の23:59まで。
クーポンは紙のままお店に出してもいいし、アプリに入れてもいい、そのように書いてありました。アプリをスマホにいれたものの、時間がなくてクーポンのチャージまではできませんでした。
翌日私はお店に立ち寄り、レジでクーポンを紙のまま出したのですが、店員さんから「うちはアプリじゃないと使えないんです」と言われました。
ふ~とため息。
アプリまでは入れたが、チャージはできてない旨を伝えると「ゆっくりやってください、大丈夫ですから」とのこと。幸い後ろに誰も並んでいないので、「じゃあやってみます」と取り掛かりました。しかし焦っているせいか、QRコードが読み込めなかったりエラーが連続して時間ばかりかかります。私はあきらめて現金で支払いました。

店を出てから気持ちがもやもやしました。落ち着いて焦らない状況でやればできるはずなのに、ここで諦めるのはなんだかくやしい。プライド&貧乏性。こんな仕組み、スマホを持ってない人には使えないじゃないか。だいたい紙でもいいって書いてあるのに、アプリしか使えないってどういうこと?心で悪態をつきます(笑)

目的の駅に着いてトイレに立ち寄ると10人くらいの行列。気長に待つ間、先ほどのアプリを再挑戦。ようやくチャージできました。トイレを済ませるとちょうど向かいにお店がありまして、ここで無事に2千円、使いきったのでした。
モヤモヤが晴れて、すっきり。しょうもないプライドです。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
ここであきらめるか・立ち向かうかが分かれ目だ!(大げさ)

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