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2021年9月

「宇宙兄弟」に学ぶ人との関係性

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

週末は管理者研修のスライドを作っていました。
私は30の手前で管理職になりました。リーダーの素質もなくもちろん自信もなく、たまたまそうなってしまいました。それ以来現在に至るまで、どうしたら自分がいいリーダーになれるか、スタッフが気持ちよく働ける場所を作れるか、ということをずっと考えつづけてきたように思います。

昨年知人に「あなたの知らないあなたの強み」という本を教えてもらいました。
自分のことはわかっているようで案外わからないものです。この本は「宇宙兄弟」という漫画がベースになっています。漫画を読まなくてもわかる本ではありますが、読んでいた方がより理解が深まる、そう考えてまずは漫画の方から読み始めました。40巻あるんですがこれがめちゃめちゃ面白い。すっかりハマりました。

職業としての「宇宙飛行士」のことなど、まったく未知の世界です。
主人公南波六太(ナンバムッタ)とその弟(ヒビト)の二人の宇宙飛行士の話ですが、単なるヒーローズストーリーではありません。人と人との関係性やリーダーシップの題材が含まれています。ムッタを含め登場人物はみんな個性的です。その個性を科学的に分析するのがこの本に書かれていることでした。

ムッタはいわゆるヒーローではありません。むしろ本当にやりたいことを前にして尻込みしたり、ぐずぐずと言い訳をしたりして、情けない一面を持っています。けれどもチームの中にいるとメンバーの良いところを観察し引き出し、自分の得意なことを率先して役立て、共に課題を解決していく様が描かれています。

漫画の中にはいろんな名言が出てくるんですが、
「グーみたいなやつがいて、チョキみたいな奴もいて、パーみたいな奴もいる。誰が一番強いか答えを知ってる奴いるか?」
というのが私のお気に入り。
ほんとにそうだなあと思うのです。けれども実際私たちの身の回りでは人と人との諍いが日々起きています。
自分が我慢するというのでもなく、相手を変えようとするのでもなく、互いにいいところを認め合って、楽しく仕事をできたらいいのに。私はそう思います。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
たくさんの人にこの漫画を読んでもらいたいなあ。

カナシイけれどカナシクはない

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

あんなに暑かった夏が過ぎて、一雨ごとに気温が下がり、気が付くとナナカマドの実が真っ赤に色づいて秋が始まっていました。もう9月も下旬です。うかうかしているとシュッと冬がやってくるかもしれません(いや、さすがにそこまで鈍感ではありませんね)。

当院では毎年秋の行事として「ひだまりの会」というご遺族の会を催しています。
今年はコロナ禍でもあり、また病院移転という環境の変化もあり、果たしてご遺族の方がいらっしゃるかどうかと危ぶんでいました。

当院では「患者さんとご家族を丸ごと一体に考える」ということをとても大事にしています。そのため、今やむなく行っている「面会制限」とか「付き添いの中止」といったことは、院内で何度も話しあいながら進めていますが、ずっと苦悩が続いています。
ご家族の方にとって、大切な人と過ごす時間が望んでいた形ではないことは、とても心苦しく思っています。そんな中わざわざ病院に足を運んでくださり、心から感謝しています。

病院の入り口すぐのところにある「シュヴァービング広場」でお迎えしました。
音楽療法士の工藤麻子先生が奏でるピアノの音色と、風にそよぐ緑の森が心地よく感じられる空間です。
今年は新たにオンラインでの対話会にも挑戦して、時間いっぱいお話を伺うことができました。その中で印象的だったのは、あるご家族の方が発した「カナシイけれどカナシクはない」という言葉です。
面会の時間は短くても、そこにはぎゅっと凝縮した気持ちの交流があったこと、お互いを思いやるエピソードがあったこと。だから今も自分の中に生きて共にいるという風に感じられるというお話でした。

タイトルに「カナシイけれどカナシクはない」とカナでは書いたのには、訳があります。
その方のお話からは「悲しい」とか「哀しい」の文字が持つ、痛み泣きたくなるような気持ちとは別に、「愛しい」(いとしくてかわいい)も感じられたからなのです。ネットで調べると「愛しい」も古文では「カナシイ」と読むとあると書かれていました。
どの漢字も当てはまるけれどどれが一番その方の心にフィットする漢字なのかは、その方にしかわかりません。私の感じでは「愛しいけれど悲しくはない」かなあという印象ですが、あえてカナで書かせていただきました。
大切な人へ十分なことができなかったお辛さや不全感のような気持ちが勝っているのでは、と思っていた私にとっては、これもまたご家族から教えられたことの一つとなりました。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
秋という季節は人を想う季節ですね。

青空ヨガ

「部長、昼休みに10分間、ガゼボに来てください」
「え、なになに、そのお誘い!なにがあるの?」

ガゼボ、というのは病院建物の横にある、西洋風のあずまやのことです。
森からの風が吹き抜ける美しい設計で、頭をかがめて中に入ると木のベンチで休むことができます。

そこでただ森を眺めて佇むもよし、大好きなペットと遊ぶもよし。
目をつぶって木がさわさわと風に揺れる音を感じるだけで、気持ちがいいです。

ナースのTさんが、ガゼボのそばで昼休みの10分間ヨガタイムを開くというのでワクワクしていきました。
Tさんはヨガのインストラクターができる方で、これまでにも何度か院内でヨガを教えてもらいました。
とっても教え上手な方です。
その日集まったのはソーシャルワーカーやクラークと看護師合わせて10名くらい。
ガゼボの横でなんとなく円陣に広がってみました。

「私たちはパソコンやスマホで前かがみになっていることが多くて、首や肩が凝っています」
うんうん、その通り。わたしもガチガチです。

Tさんの導きで深呼吸から始まって、首や腕、肩甲骨とあちこちの筋肉をのばしていきました。
じんわりと気持ちがいいです。
そして首をのばして見た青空に、虹?彩雲?でしょうか。
まあるい7色のプリズムがきれい。
小さな歓声が上がりました。
身体も楽になって、きれいなものを見て、ほんの10分間なのに得をした気分です。
これは働くみんなに来てもらいたいなあ。

終わって病院に戻り際、師長さんがつぶやきました。
「青空ヨガ、ですね」
「そのネーミングいいね!」
毎日いろいろあるけれど、束の間忘れてさわやかな気持ちになりました。
Tさん ありがとう。またぜひやってほしいな。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
この、突然始まるゲリライベントがいいんだな。

くよくよしない

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
札幌は夏から秋に変わリ、陽の落ちるのも早くなってきました。
皆さまいかがお過ごしでしょうか?

パソコンで作ったいろんなファイルをUSBに保存していたのですが、先日自宅のパソコンで開こうとすると開けなくなっていました。職場のパソコンでも同じ。
あらあら困りました。

そこにはこれから予定している講義のパワーポイントとか、データなどが入っていたのです。
「クラウドに入れておけばどこからでも見られますよ」というのは知っているのですが、私のようなパソコン能力の低い者にとっては、なんとなく不安なもので、あえてUSBだけに保存したのが仇となりました。まあ、ときどきこういうことをやるんです。

これは少し前に見た映画「スノーデン」の影響かも知れません。パソコンで仕事をしているだけなのに、カメラの向こうからこちらを覗かれ、データを暴かれるような気がしてくるのです。(国家の重要人物でもないのに図々しいですね)

パソコンが職場に入ってきたのは1998年くらいだったでしょうか。詰め所に鮮やかなブルーのimacが設置されたときはなんてかわいくてスタイリッシュなんだろうと思い、自宅用にも同じものを買いました。あの頃はフロッピーで保存してましたね。
あれから20年以上経ち、自宅のパソコンも何台目かになりますが、相変わらず最低限の機能しか使ってない気がします。
大人になってからパソコンやスマホが登場して、必死についてきた私は、覚えたことだけを頑固にやり続けていて、もっと便利な機能がたくさんあるのを知らずにいます。
時々、SE(システムエンジニア)さんに教えてもらうのですがさっぱり身に付きません。
何かを新しくしたらシステムをインストールしてアップデートして・・・この繰り返しに追いつかなくなっています。(とほほ)

さて、失くしてしまったものをいつまで悔やんでいても仕方ありません。
くよくよせずにもう一度最初から作りましょう。
きっと以前のよりいいものができると信じて。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
写真は札幌芸術の森で開催中の「キース・ヘリング展」。空いていて写真撮影可でしたよ。