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2021年4月

一語一笑(いちごいちえ)ふたたび

目標を立てるときというのは、ずいぶんと考えるものです。
看護部の目標というのは、そこに何を意味付けするのかを折に触れて伝え続ける必要があると思っています。
事業上の定量化できる目標、たとえば事故を減らし患者さんの回復を高めるようなことは、当然行動計画の中には入っていますけれども「安全な療養環境を提供する」というような目標は当たり前すぎて、私は掲げる気持ちにならないのです。
それでどちらかというと人材開発や仕事への姿勢のような、定量化できない目標を掲げるようになっていきました。
ただ、これだけだと何かとても偏っているような感じがして「これでいいのかなあ」とも思っていました。
まあ、要するに自信がなかったんですね(笑)。

昨年の目標「一語一笑」について、ひとりひとりのシーンをまとめ音楽をつけて
e-learningにしたことを以前ここで書きましたが、その後e-learningを見た職員の感想がまとまりました。
一読して私は鳥肌が立ちました。

96%の看護職員が視聴してくれ、なおかつアンケートにも答えてくれました。

「今年度の目標、一語一笑を意識した看護ができましたか?」という設問には
かなり意識できた・・・・・・12.5%
少し意識できていた・・・・・59.7%
あまり意識できなかった・・・26.4%
全く意識できていなかった・・1.4%
という結果でした。

なんと7割以上の人が「一語一笑」を意識してくれていました。
すごいなあ。こんなにたくさんの人が? 正直びっくりしました。

自由記載の欄にかかれていたことを少しだけご紹介すると・・

????時間に追われてできないことがありました。e-learningでいろいろなエピソードを知ることができました。繰り返し見ることができるので、よいと思いました。
????もう少し時間を取って患者さんと関わりたいと思うけれど、一言だけでも十分関われることがあるんだなと思う瞬間がある。忙しくても一言一言大切に過ごしたい。でも自分の心が元気じゃないとできないこともある。だから自分自身のケアも大切にしたい。
????「一語一笑」ってどういうことなのかなあと思ったまま一年が過ぎました、すみません。でも今回のe-learningを受講して「そういうことだったんだ!」と理解しました。この一年を振り返ってみるとたくさんの「一語一笑」があったなあと思いました。他の方の素敵なエピソードに感動し、涙が出てきました。
????一語一笑のシーンはもっとたくさんあるはずなのに、忙しさに流され忘れてしまうから、「これは」と感じたことを書き留めておこうと思います。
????素敵な動画でした。夜に見たのですが、今日の疲れが取れました。癒され、感動して泣きそうになりました。素晴らしい感性のある方々ばかりだと確信し、一緒に働けることがうれしくなったし、明日からも頑張ろうと思えました。ぐっすり眠れそうです。
????自分の気持ちに余裕がないとき、時間に追われているときは笑顔がないんだろうな。患者さんにバレバレだったんだろうな。今日から、今からできるだけのことをしよう。人生はたいした長くないから。
????特別なことではなく、何気ない一言が大切なのだなと感じました。
????私たちがアクションを起こして患者さんを元気にすることばかり考えていましたが、私たちも患者さんから笑顔をいただいているなと改めて気づきました。

目標がよくわからなかったという人も、みんなのエピソードを共有することができたことで、1年経って「そういうことだったんだ!」と気づくことができました。こうした発見をした人は「なるほどじゃあこれからやってみよう」という行動になりそうですね。
「日々の忙しさに流されぬよう、書き留めておこう」それもいい決心です。一日の終わりに手帳に書いておくといい足跡が残りますね。
掲げたことを実現するのは一人一人の職員です。教育委員会が作ってくれた効果的なe-learningのおかげで、集合研修じゃなくても、むしろ一人ひとりの声を拾い上げることができました。

私自身は、伝えたから伝わっているはずと思うなかれ、と肝に銘じました。その人が関心を持って取り組むのには、きっかけと価値の受け止めが必要と改めて感じました。
まだまだ修行が足りません。でも目標がこんな風に日々の姿勢に染み入ることができて、うれしかったのです。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
毎日コツコツ。

キリっとして優しい

今年も4月1日に、新しく8人の仲間を迎えました。
人生の転機に当院で働くことを決心してくださり、ありがたく思います。
どうかケアをする仲間として、末永く共に歩んでいけますように。

同じ日、主任1名と副主任が2名、昇格しました。
これまでの頑張りと人柄を認められ、これからの未来を期待されてのこと。
完璧な人などいないので、気負わずみんなの力を借りながら共に学んでいきましょう。

それからこの日は制服を一新した日でもあります。
まっ白い白衣から、カラフルなユニフォームへ。ピンク・ラベンダー・ターコイズブルーの3色から、自分で好きな色を選べる仕組みにしました。初日はみんな照れくさそうにしていましたが、同僚から「似合うね」「いい色だね」と褒められ、患者さんからも「かわいい」と褒められ、なんとなく病院全体が春めいた感じに華やいで、にこにこしている人が多かったように思います。

お友達からは「キリっとして、優しい」と評していただきました。
まさしくそれが私たちの目指したところなのです。
自分たちが専門職としてキリっとできて、でも患者さんから見ると優しく見える。
それが届けばいいなあと思っていたので、うれしい言葉をいただきました。
モチベーションって、着るもので変わるものですね。

さて新しい病院は内装工事が進み、外観もはっきりしてきました。
設計パース図と同じ外壁で、温かく落ち着いた色合いです。
トイレの表示をどうするか?というのが最近の話題。
この頃公共建築物はLGBTや障がいに配慮して、誰でも入れる「みんなのトイレ」という表示が多いのだそうです。
でもまだまだそういう観念に追いついてない私たちは「男性が入った後に入るのは抵抗がある」「いや、女性の入った後に男性が入るのも抵抗がある」というので表示が決めきれません。でもこういう議論は大事だなと思います。今を生きる私たちの感じ方と、少し先の時代とを考えながら、弱さに合わせて最善策を見つけていくのでしょう。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
3色のうちピンクが一番人気でした。