https://sapporominami.com/nurse/

文字の大きさ変更

サイトマップ
0118830602

アーカイブ一覧

2016年11月

病院×アートの可能性とは?

11/29(火)第一回新築移転院内セミナーを行いました。

新築移転事業の成功の為に、「病院」「移転」などをテーマにさまざまなセミナーを開催することになりました。

その第一回目は「病院において癒しの空間をいかに創るか~病院アートの可能性~」というテーマで、「びょういんあーとぷろじぇくと」代表の日野間尋子さんをお招きしました。
日野間さんは病院の中に音楽や絵画・飾り付けなど多彩なアートを取り入れて、病院を快適な癒しの空間にすることをお仕事としていらして、臨床美術士・園芸療法士として国内外で活躍しておられる方です。

 

病院というところは病気やけがを治すところ。それだけでいいの?

 

最近新築された病院は、スタイリッシュで機能的な空間をつくられている所が多いですね。

医学的な思考や技術を持って患者さんの治療を行う病院に、アートは「創造的で柔和な問題解決の場をつくる」と日野間さんはいいます。

とかく私たち医療者は「エビデンスがあるのか」とか「治療成績としてはどれくらいなのか」という成果指標で評価する癖がついていますが、喧々囂々の議論の合間にアートでほっとする時間や空間を持ち、共有できたらそれは「創造的で柔和な」対話につながっていくのではないかと、私は思います。

それは単にきれいな絵を購入して飾る、ということだけでなしに制作者と患者さんと医療者が相互にアートを通じて交流することから始まるものだと思うのです。

005

 

病院にはどこにでもアートの可能性はある

 

日野間さんの語る病院アートは既成概念を破り、病院の外にも中にも天井にも、縦横無尽に空間を使って自由な発想を表現するものでした。

もともとこういうことが大好きな私は講演を聴いていて胸がどきどき。
ああ、これやってみたい。
これもいいなあ。
今、うちの病院でもできるんじゃないか?

などと大いに触発されました。

数年前に訪れたニューヨークの病院では、CT室の壁に海中の絵が描かれていました。

CTのとき患者さんは天井や壁しか見ませんものね。

最近の新しい病院は、最初からデザインも素晴らしいですが、たとえ当院のような古い壁でも、広いキャンバスと考えれば、自由な発想でいろんなことができそうな気がします。

153

人の手を通した温かさは病院だからこそ必要

 

当院のあちこちにある飾り付けは患者さんやご面会の方に大変好評で、職員も時々立ち止まって見ている人がいます。
手作りの温かさは見る人の心に染み入り、時に感動の涙をこぼすこともあります。

先日当院で行われた「ボールペン画の世界展」でも、制作者ご本人とご家族、医療者、見てくれたお客さんとの心の交流が深まりました。

077%e5%8a%a0%e5%b7%a5%e5%be%8c

患者さんやご家族にはほんの一時でも病気を忘れさせてくれたり、職員には仕事の合間にほっとする空間だったり、アートが得意な職員は新たな着想を得る場所だったりします。

こういうことが、柔軟な頭と心、癒しにつながり何らかの影響があることを私たちは確実に体感しているのですが、採血データが良くなった、というように成果として表すのは難しいですね。

新病院建設の際には庭園も含めたアートプロジェクトとして、私たちの病院にも取り入れたい要素がたくさんありました。

日野間さん、ご講演ありがとうございました。

093

お知らせ, アート> | 更新日:2016-11-30

保育士さんがいてくれるから働ける!(病院内保育所のお話)

 

保育園なしでは成り立たないママさん職員

当院の保育所は平成9年に開設され、来年で20周年になります。
はじまった当初から全職員のために開かれていたと聞き、ここで育った子供たちがたくさんいるんだなあと思いました。

かつて私も自分の子供たちを保育園に預けていました。

子育てしながら仕事をしていた時は、朝家で朝食・着替えと一仕事して、日中は職場で働き、夜家に帰ってからも夕食・お風呂・洗濯と一日中働いていた気がします。

これは今のお母さんたちと変わりないですね。

自分は夜勤明けでへとへとでも、子供は夜保育園で寝てきたので元気いっぱい。そのまま公園に行き、子供を遊ばせながら自分はベンチで居眠りしていたということもありました。

いいコトバも悪いコトバも、多少のケンカも覚えてくるし、賢くなってオムツからパンツにステップアップするのも保育園のおかげでした。

保育士が足りない原因のひとつは・・

ちょっと古いデータですが、平成19年度に病院の保育所を利用している子供は3万7千人(施設数2200)だったのが、平成20年度から急激に保育所の数が伸び、24年度には5万人(施設数2667)となっています。(平成24年度・厚生労働省)。
今はもっと増えているでしょうね。

院内保育所というのはそもそも看護師を確保するためのものでしたが、医師確保対策の一環として女性医師の働きやすい環境整備のため、平成20年から補助金が受けられるようになりました。

昼間だけ、平日だけの保育所と違って、病院職員の勤務はシフト制ですから、当然保育士さんも夜勤、夜勤明けなどで日中足りなくなるので、その分大目に配置が必要になるのです。

病院で患者さんが急変したり、緊急入院があると、看護師が残業になり、保育士さんもそれに伴い残業になります。
不規則な病院ならではの事情ですが、保育士さんが子供たちを安全に守ってくれるから、私たちは安心して働けるのです。

全国で保育士さんが足りないのは、きっと病院設置の保育所が増えたためでもありますね。

もっと安心して子育てできる世の中に

保育園があるおかげで成り立っている病院の仕事・・その陰で保育士さんたちの夜勤や残業につながっていると書きました。
双方がお互いに無理なくワークライフバランスを整えて働けたら、一番いいですね。

地域の中で幼稚園と保育園がドッキングして、夜勤や休日勤務にも対応できるようになったらいいなとか、看護師もそうですが、人数がたくさんほしいところに退職したベテランの保育士さんがパートで活躍してほしいなあとか、考えます。

 

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
子は大人の鏡。未来のすてきな大人を育てよう。

050-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

あなたの青春の一曲はなんですか?

緩和ケア病棟では月に2~3回、生の音楽演奏を聴く機会があります。

水曜日の午後、ボランティアさんが落としてくれる薫り高いコーヒーを飲みながら、音楽療法士さんやフルート&ピアノのデュオの方の演奏を聴くのを多くの人が楽しみにしています。

どの演奏も、昔流行った曲、映画音楽、演歌、童謡、小学校唱歌、などわかりやすく耳になじみある曲が多く、時には一緒に口ずさんだりします。

歌詞のコトバの解説を聞き、「こんなにいい曲だったんだ」と改めて思うこともあります。

 

先日はヴァイオリン&ギターデュオのコンサートがありました。

せっかくなのでたくさんの人に聴いてもらいたくて、他の病棟の患者さんを誘いに行きました。

 

「ホスピスでギターとヴァイオリンのコンサートがあるんだけど、行きませんか?」

「いや、億劫だからいい」

「あら、私が車いす押していきますよ。生の演奏だから行きましょうよ」

「いや、なんか調子悪くて」

 

多少、断られてもひるみません。5分くらいおいて再びトライ。

「ほんの1曲聴いて、いやだったらすぐ帰りましょう」

「そうかい?すぐ帰れるかい?」

「疲れたな、と思ったらすぐ帰りますから」

「それなら行ってやるか」

 

コンサートは、「愛の挨拶」「禁じられた遊び」「ロンドンデリーの唄」など、なじみ深い曲ばかり。

アンコールを入れて40分ほどでした。

みなさん拍手喝采で、いい表情です。

 

先ほどの方も結局最後まで聴いていらっしゃいました。

それどころか

「生の音楽っていいなあ~~感動した」

「長く座ってらしたけど、疲れませんでしたか?」

「時間なんか感じなかったよ」

と涙をこぼして感動していらっしゃいました。

 

音楽療法というくくりで調べると、欧米と日本では表現に違いはありますが、体と心に働きかけて、健康状態の回復や維持、改善のために意図的に働きかけていく、とあります。

音楽を聴くことで平和で安心した気持ちになったり、青春時代を想い起こさせる曲で記憶を刺激し、一時的にでも病気である現在を忘れることができたり、認知症の方にはよい刺激となって心身が活性化することにもつながっています。

 

誰しも曲から想起されるシーンを頭に浮かべて胸がきゅんとなることがありますよね・・

 

今日もこのブログに来ていただき、ありがとうございます。

入院したときに「あなたの青春時代の一曲を教えてください」と聞くのもこれからは必要かも、と思います。010

やさしさビタミンブログを始めます♫

はじめまして、札幌南青洲病院で看護部長をしております、工藤昭子と申します。

平成28年1月からここへ着任し、もうすぐ1年になろうとしています。
急性期病院でずっと働いてきたので、来た当初はとまどうことも多々ありましたが、それ以上に職員の雰囲気や対話の質の高さに驚きました。

ホスピス緩和ケアというところも、頭でわかっていたつもりでしたが実際に見てみると、なんにもわかってなかったなと思いました。
医療者とはいえ、恥ずかしながらやはり直接体験がないと、わからないものです。

そんな私が言うのもなんですが、ホスピス緩和ケアというところがどんな場所なのか、この病院の日常風景についてなどをお伝えすることができればいいなと思っています。

ほんわかあったかい話、うるっとくる話、ぴりりと山椒の効いた話もあるかも知れません。
ビタミンは量は少なくても体に必要な成分です。AでもなくCでもなく「やさしさ」というビタミンで、ちょっぴり元気になれるようなブログにしたいと思って命名しました。
お時間のあるときおつきあいください。

 

004-3

病棟の飾りだな mナースの作品

札幌南青洲病院 看護部のホームページを開設しました

この度、札幌南青洲病院 看護部のホームページを開設いたしました。
看護部の取り組みや教育体制、看護師の募集情報などを掲載しておりますので、ご興味のある方は、ご覧いただけますとうれしく思います。

「看護部が今こんなことに取り組んでいます」や、「こんな研修会を院内で開催しています」など、
日々の業務風景や出来事なども更新していきますので、今後とも宜しくお願いいたします。