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2022年12月

遊びのような仕事、仕事のようなアソビ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
クリスマスが終わりましたね~。年の瀬に向けてあっという間の1週間になりそうです。

先日病院見学にいらした方に「この病院は遊びというか、余白のようなものが大事にされている」と言っていただきました。ホームページからそう受け取っていただいたようです。
とてもうれしい言葉でした。

病棟の壁にはマスキングテープで表現したクリスマスツリー。オーナメントにフライドチキンが張られていて、食欲をそそります。


ホスピスでは恒例のクリスマス行事。昔懐かしいおもちゃがプレゼントに入っています。今年はおもちゃの一億円札が大うけでした。

保育園にもサンタクロースが出向きます。プレゼントを忘れたサンタさんは、道に迷ってうろうろする、という小芝居をしました。やっと見つけた保育園。子供たちが大歓迎で迎えてくれて、大成功です。

透析室や一般病棟でも、患者さんにカードとプレゼントを配りました。
こんな風に遊びのような仕事をしていると、仕事自体がアソビのようになっていく。
誰かをクスっと笑わせたい、という気持ちだけが共通しているのです。
大人が真剣に遊んでる姿って、いいものです。

今年も一年このブログを見に来てくださりありがとうございます。
新年は少しお休みをいただいて、1月10日からの予定です。
どなた様もよいお年をお迎えください。

十九歳のホスピス

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
冬らしく雪が降り積もった週末です。もうすぐクリスマスですね。

11月末に、当院ホスピスの誕生日が開かれました。
今年で19歳です。
前野先生が2003年に院長として旧・札幌南青洲病院にホスピスを開設し、それから19年。
この間前野先生はずっと同じ方針を貫き、ホスピスのこころを伝え続けてきました。
この揺るがない姿勢が四十坊院長にも引き継がれ、今につながっていると思います。
おかげさまで、ホスピスケアを志望して集まってくる人や、高齢者ケアに力を入れていることを知って応募してくる職員が増えました。
ありがたく思います。
また患者さんも全道から、一部の方は本州からもいらしてくださいます。
最期まで透析ができることも強みとなっています。
期待が大きくプレッシャーも感じますが、患者さんがここちよく過ごせるように、これからも日々努力を積み重ねたいと思っています。

写真は毎年誕生日にお願いしている、わが清田区の名店ドルチェ・ヴィータさんの特製ケーキ。
みんなでこれを分け合っていただき、年を積み重ねています。
おいしいケーキ、ごちそうさまです。

いつもこのブログに来ていただきありがとうございます。
来年は20歳。成人式です。

クラスターとケアの質

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
クラスターが起きてから、18日間で収束することができました。
思っていたよりも早く終わることができたのは、ひとえにスタッフの頑張りによるものです。
そしてグループ病院から、感染管理の認定看護師さんや臨床工学技士さんが手伝いに来てくれて、大変助かりました。それから入院患者さんのご家族にお電話した際、たくさんの方から励ましの言葉を頂戴しました。
心から感謝しています。

クラスター中は朝の所属長会議のあと、発熱や症状のある患者さんや職員のPCR検査を、優先順位を考えながら決めていました。
昨年のクラスターの時もそうでしたが、当院の特徴は職員の発生が多いということ。

私たちの予防行動が足りない? 
感染対策そのものが根本的に間違っている?
指導に来てくれた方からは、職員がこんなに感染するのは、患者さんへの直接的なケア・接触時間が一般的な病院よりも多いからでは?と言われています。

たしかに私たちの病院は、患者さんのお話をじっくりを聴くのが大事なケアのため、病室内の接触・滞在時間が長い傾向にあります。
去年のクラスター発生時は、保健所から「ケアの質を下げてください」と厳しい言葉を言われました。
これは結構衝撃的でした。

ケアの質を下げるとは・・何を?どれくらい?
にわかに理解できないでいると「病室に行く回数を、今まで5回だったら、これからは3回に減らしてください」と具体的に言われました。

医療者は「ケアの質を上げる」のが至上命題。
あえて下げろというのは、患者と職員双方をウイルス感染から守るため。
そんな真逆のことを言わなければならないなんて、保健所の方もなんともつらい役割だなと、今は思います。
つまりはいつも通りのケアだと接触時間が多すぎるから減らしてくださいと、そういうことですね。

しかし患者さんにとっては急に医療者が部屋に来なくなって、サービスが低下する。
ベッドサイドに膝を折って話を聞いてくれたのが、ドアから声をかけるだけになってしまう。
不安に思う患者さんもいらしたと思いますが、事情を知って協力してくださる方も多かった・・ありがたいことです。
コロナウイルスというのは、我々が大事にしていることを損ねてしまう、ほんとに憎い奴です。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
普通に部屋を出入りして、会話して笑いあえる、この当たり前を慈しもう。

主任研修からのギフト

こんにちは。
やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
院内で発生していたクラスターは発生から18日間で収束しました。
ご心配くださった皆様に感謝を申し上げます。
スタッフ一丸となって感染管理に取り組んだおかげで、最小限にとどめることができたと思います。


さて先日法人グループの主任看護師を対象に、人財育成についてオンライン講師をしました。

昨年の資料を見直し、120分という時間をどう使うか、構造を修正して受講生同士がお話できるようにワークの時間を5回くらい入れようと考えていたのですが、時間管理がうまくできず、最後はダッシュで終わる形となり一人反省会をしていました。

私は教えるのが得意でも専門でもありません。
ただ仕事に役立つことをちょこちょこ学んでいるので、(少し偏っているかも知れませんが)「これ知っておくといいよ~」ということは結構知っていたりします。
以前は「自分が全部理解してからじゃないと人には教えられない」と思い込んでいましたが、定年まであとわずかになった今「私が知っていることはなんでもお伝えしよう」という気持ちになりました。

そんなわけで、私なりにアップデートした研修を終えたあと、主催者から「工藤さんおススメの図書を教えてほしいという受講生からのリクエストが来ています」と連絡がありました。
こういうリアクションはうれしいものです。

そしてその翌日、グループ病院のある主任さんから「昨日は講義をありがとうございました。あっと言う間の2時間でした。私がしようと思ってできなかったことへのヒントをもらいました」と声を掛けていただきました。
いったいどんなヒントを得たのかをお聴きできませんでしたが、目に光るものが見えたので、きっと深い悩みの中にこの人はいたのだろうと想像しました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
伝えたことで誰かの心がぽっと明るく灯ること。
温かいギフトを受け取りました。こちらこそありがとうございます(^^)/