https://sapporominami.com/nurse/

文字の大きさ変更

サイトマップ
0118830602

カテゴリー一覧

認知症

祭り太鼓と認知症ケア

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
秋という季節が好きなのですが、今年は長く楽しめるといいですね。

さて9月の半ばに2F病棟で開いた「ギリギリ夏祭り」←ネーミングいいですね。

ようやく人が集まる催しを盛大にやることとなりました。
写真の多くはインスタグラムにも掲載されておりますので、そちらもご覧くださいね。
天井には「祭」の文字が並び、わたあめやかき氷といった縁日や、「シャーク釣り」にくじ引きなどもあって、準備も楽しそう!

一か月前から準備を始めたお神輿。これは介護福祉士のSさんの考案でした。最後はボランティアさんにも手伝ってもらって仕上げました。神輿の下の方に「お賽銭」の箱も付けたら、本当にお金を入れてくださる患者さんがいらしたり、いつまでもお神輿を拝んでくれたり。最後は車いすに座っている患者さんたちが、わっしょいわっしょいと担いでくれて、大盛り上がりでした。

そして今回、ボランティアのFさんから太鼓を寄贈いただきました。なんでもご主人のご実家に数十年前からあった歴史ある太鼓で、地元のお祭りで活躍していたのだそうです。今はもうお祭り自体がなくなってしまって、家の飾りになっていたようです。
せっかくだから使ってくださいとのお申し出、ありがたくいただくことになりました。

当日張り切っていたのは2Fのスタッフだけではなく、院長でした。
華麗なばちさばきで太鼓を叩き、病棟中いや、外来にまでその音を響かせました。

その音を聞いて涙したYさん。子供のころを思い出したのだそうです。
子供のころのお祭って特別でしたよね。

こうした行事や音楽によって昔のことを思い出すのは、回想法と言って認知症の進行を遅らせるのに役立ちます。その人だけが持っている記憶の入り口にスイッチして、当時の映像が蘇るのです。

今年入職した介護福祉士さんに「びっくりしたでしょう?病棟でお祭りするなんて」と声をかけたら「私、来年もっといろんなこと提案してみようと思います」と笑顔で言いました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。

まだまだ、引き出したくさんありそうな、そんな予感。

カンフォータブル・ケア学びに来ました!

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
6月の終わりに、認知症カンフォータブル・ケアの研修に来て下さった方がいました。

以前「精神科看護」という看護雑誌に、棟方師長と私が書いたカンフォータブル・ケアについての記事があるのですが、それがきっかけでお申込みいただいたそうです。(うれしい!)

その方、Aさんは認知症の専門病棟にお勤めの方で、私たちよりはるかに知識や経験が豊富です。
4年ほど前にカンフォータブル・ケアの提唱者・南敦司さんの講演を聴いて、ご自分の部署で取り入れようと始めたそうです。しかしなかなか全体に浸透しない、どうやったらみんなでできるだろう。それがAさんの課題です。

お話を聴いていると、できているところはいっぱいある。でもスタッフにそのフィードバックが足りなかったかもしれない。「今のでいいよ」「そのケアで患者さんが喜んでくれてよかったね」と返したり、みんなで共有するといいかも。ご自身の気づきがいっぱいありました。
カンフォータブル・ケアって患者さんだけじゃなく、一緒に働くスタッフもカンフォータブル(心地いい)になっていくんだ。カンフォータブル・ケアをしたら、結果看護が楽になるし、時間がかかるようでいて、逆に早く物事が進むんだよ、ということをスタッフが体感したら、きっと進んでやるようになるよね。
ってなことを、棟方師長&長谷川師長のカンフォータブル・ケアコンビと対話しました。

カンフォータブル・ケアって、お金もほとんどかからないし、いつでも始められるし、どうして普及しないんですかね。知らない人多いですよね、って話になりました。

これって認知症高齢者のためだけじゃなく、看護すべき対象者全部に必要なケアだと思うし、職場の同僚に対しても有効だと思うんです、とAさん。
確かに~全員同意です。
カンフォータブル・ケアの中心軸は他者へのリスペクト(敬意)だと私は思うのです。
混乱がおさまって落ち着いた患者さんは、その人らしさを見せてくれます。
よい人間関係と深い相互理解が生まれるケア、やってみた私たちが立証します!と表現しなくちゃね、そんな風に私たちも課題をいただきました。
たくさんの刺激をいただき、自分たちがどんなに恵まれた環境にいるかを感じました。
ありがとう、Aさん。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
コンビは講師としてガンガン出て行ける人たちです。

海を超える!認知症対応カンフォータブルケア

こんにちは、やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
5月18日から師長さん達と3人で、石垣島に行って参りました。といっても、お仕事です。

昨年石垣島から1人のナースが研修に来てくださいました。当院では「認知症カンフォータブルケア」と「ホスピスケア」の研修を多くの方に受講していただいています。
5日間のカンフォータブルケア研修を終えて、自分の病院でもこのケアを広めていきたい、とその方が抱負を語られました。いつでも研修講師に呼んでくださいねと軽く言ったつもりが本当に呼んでいただけることになりました。
1人の看護師の意見が、看護部や病院全体を動かしたのです。それではと腕まくりをして準備を始めます。このケアを導入するきっかけになったM師長さんと、病棟で実践をし続けるH師長さんに講師をお願いしました。

2人は午前午後夕方と3回講義をし、合計55名の職員の方に聞いていただきました。忙しい中ご参加いただき感謝いたします。私たちの病院も導入して早6年。気を抜くとほころびが出てきます。私たち援助者が患者さんにどんな対応するかによって患者さんの心身の安寧につながる、それこそが継続する源になります。

この研修は、ベストプラクティス研修と言って、法人内の病院を行き来できるもので、全国75カ所の病院の特徴を学ぶことができるのです。
実際に行ってみて、旅の喜びとともに、土地の人々との交流が何よりの醍醐味であると実感しました。これからも、北からと南からこのケアを広めていきたいと思います。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。お気に入りは八重山そば。

身体抑制ゼロ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

先日障がい者病棟の師長さんが「部長、ご報告です」と言いながら合格証書を持ってきました。認知症ケア専門士。忙しい日々の中で勉強していたのは知っていましたが、やりましたね~!
うれしい報告でした。

当院では5年前から「認知症カンフォータブル・ケア」を導入し、それをきっかけに認知症看護に関心を持つ看護師さんが就職してくれるようになりました。
昨年は認知症看護の認定看護師課程に進んだ看護師もいて、これからますます認知症ケアに磨きがかかると予感させてくれます。

この病棟では昨年7月から身体抑制がゼロになりました。
それまでは経管栄養のチューブや、気管チューブが入っている方が、ご自分でふいにチューブを抜くことがあって、それを防ぐために手に「ミトン」をつけていました。
抜くことは命の危険が伴うため、いかに抜かないよう防ぐかが優先されるのは、病院ならではのこと。しかし一方で不快なものが身体についていて、それを取り外したいと思うのも人として自然なこと。ずっとつきっきりにはなれない現状。ここに看護師のジレンマがあるわけです。
チューブを外した患者さんに「(チューブがなくなって)お鼻、すっきりしましたね」「次のごはん(経管栄養)まではこのままでいましょうね」と率先して優しい声をかけていたのはこの師長さんでした。
こうした声掛けがスタッフにも浸透し、安易に抑制に戻ることなく「まず何ができるか」をみんなで考える習慣が身に付きました。

自分たちがPCR検査をすることが増えて「めん棒で突っつかれるだけであんなに痛いのに、それがずっと鼻に入っているんだから、患者さんは苦痛だよね」という共感も、抑制ゼロにつながっていると言います。
看護部の目標に「身体抑制を限りなくゼロにすること」を挙げていました。
スタッフが納得感を持ってゼロにできていることが、なによりうれしいです。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
いいと思うことを地道に続けること。言い続けること。

久々の聞き書き~長谷川和夫さんのこと

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
「部長、ちょっとこれ見てください。私、聞き書きしたものなんですが」
と言ってボランティア・コーディネーターの鈴木さんがA4にびっしり文字が書き込まれたプリントを持ってきました。
2021年の4月までゆる~く活動していた「聞き書き部」。
クラスターが起きてしまい、みんなで集まるのはしばらくやめとこうか、と決めてから1年半以上活動中止状態が続いています。

なにせ部長の私自身のモチベーションが下がったままで、再開はいつになることやら・・・という中、鈴木さんだけはコツコツとひとりで聞き書きを継続していました。
お母様の子供のころのことや戦争のこと、お父様との馴れ初め、子育てのこと。
語るごとにお母様の記憶は鮮明に呼び起こされて、お話は尽きなかったと言います。
なんとも温かい光景が目に浮かびます。

そんな鈴木さんが今回持って来てくれたのは、テレビのインタビュー番組の文字起こし。
長谷川式簡易知能評価スケール、で有名な精神科医・長谷川和夫先生の娘さんを取材した番組でした。
長谷川先生は認知症医療の第一人者であり、2017年にご自身も認知症になられたと公表しました。
その後も自分自身を観察して講演会で話すなどの活動をしてましたが、昨年(2021)年11月に老衰で旅立たれました。
番組では娘として、また高名な医師を支える秘書として共に行動し支えてきた中から感じた言葉を、お話されていました。

鈴木さんはこの番組を見て、「ウチの病院でやっている、カンフォータブル・ケアにも通じる大事なことが話されている」と思って書き起こししようと決めたのだそうです。
私一人で読むのはもったいないので、朝礼でこの話をして関心のある方にコピーを差し上げました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
感動を伝える、というのは誰かの心に火をつけるね。

寄り添う朝

こんにちは。
やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
週に2,3回朝の院内をラウンドしています。
目的は夜勤者を労うことなんですが、ときどき私の方が労われることもあり、そして小さな幸せを感じる時間でもあるのです。

先日は障害者病棟でこんな光景がありました。
ナースステーションのそばに、認知症の方と一緒に過ごす場所があるのですが、そこに副主任さんと患者さんが寄り添って座っていました。
朝というのは勤務者も少ないですし、やることがたくさんあります。
一般的な病棟だと「座ってないでこっちの仕事やって!」といわれるような光景ですが、ここのスタッフは認知症ケアを大事にしているので「今そこに座っていることが、なにより大事な仕事」という風に共通理解されているのです。

つまり
認知症の方に寄り添うケア > ルーティン仕事 ってことです。

ナースコールが鳴ってばたばた走っているスタッフがいても「大丈夫、あなたはそこでその方のそばにいることが今一番重要なミッション」と認識されているってことです。
もちろんものごとの重要度は刻々と変化していきます。
命に係わるようなことが別なところで起きていれば、優先度は当然変わっていくものです。
けれども、今は、この方のそばでその世界に一緒に入ることが優先される、そう私たちは判断したよ。っていうこと。
こんな文章で伝わっているでしょうか?

朝いちばんでこの光景を見られる。
なんて幸せな朝でしょうか。スタッフに感謝です。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
珈琲でも運んであげたいね。

相手に関心を寄せることがケアになる

こんにちは。
やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
認知症カンフォータブル・ケアの研修生がやってきました。
一週間の学習プログラムは結構盛沢山です。
カンフォータブル・ケアの伝道師・棟方師長さんの講義から始まって、病棟での実践を語る長谷川師長さん、ふくじゅそう外来(認知症外来)の田村先生の診察にも入っていただきました。

合間に認知症ケア委員会にも参加しました。私も写真班として同席。
この委員会は平成28年に発足しました。当初は看護師だけでしたが、カンフォータブル・ケアを始めるにあたってコメディカルにも参加してもらうようになりました。
カンフォータブル・ケア導入以前に比べて自分たちのケアに対する考え方がどう変わったのか、研修生に教えてくれました。
少し抜粋すると・・
ナースA:以前は認知症患者さんが入院してくると「大変だな」と感じていたけれど、今は先に「せん妄が起きるかも知れない」と心構えができているので、あまり困ったと感じることはない。入院初日は環境が変わって混乱するので、まずはぐっすり眠ってもらおうと思う。次にこの方は何に関心があるのかなと聴く。将棋が好き、美空ひばりが好き、そういうことがわかれば、それを取り入れて一緒にすごします。
看護補助者B:今はとにかく会話をして、笑わせようとしています。その人の好きなこと・ダメなことを早く知るようにしています。自分で(対応が)だめだったら、他の仲間と一緒にやるとだいたいなんとかなるものです。
ナースC:焦ると状況を悪くするので、他の仕事を終わらせて、時間を取り本人の世界観に入るようにします。あとは、不快なことは早く終わらせるようにします。
ナースD:認知症があって、トイレに行くときにナースコールを押せない方に、センサーマットを使おうとすると「なんで(呼んでないのに)来るの?監視しているの?」と不快に感じられる人がいる。そういう時は遠めで見守ったり、たまたま近くを通りかかったようにふるまって演技している。

私はこれらを聞いてほほう~とうれしくなりました。
そのあと田村先生から「これまでの前向きな積み重ねが今に続いている。この人の嫌いなことは何だろう、好きなことはなんだろう、と考え対応を重ねていくことで、心に余裕ができる。認知症の人はいつも不安を感じている。その不安を少しでも楽にしてあげようと関わることが大事なんです」とコメントいただきました。

病気に関わらず相手に関心を寄せることが大事なんだなと、スタッフの言葉から感じたのでした。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
研修生が来てくれるって、自分たちのやってきたことの振り返りになるね。

カンフォータブル・ケアを始めて5年経ちました

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
研修や学会が対面式でもやるようになって、やっぱりうれしいです。
今月、離島の病院から看護師さんが研修に来てくれることになりました。2年越しでチャンスを待っていてくれたのだそうです。

当院では「ホスピス研修」と「カンフォータブル・ケア研修」の二つを受け入れてますが、今回は「カンフォータブル・ケア」のお申込みです。
何度かブログにも書いたのですが、初めての方向けにちょっとおさらいをしてみます。
カンフォータブル・ケアというのは認知症の方へのケアの手法です。2017年に提唱者の南敦司さんに研修会をしていただいて、病院全体で始めました。
カンフォータブル・ケアには「いつも笑顔」「いつも敬語」「やさしく触れる」などの基本的10項目がありまして、これを実直に守る、というのがケアの姿勢です。
これを守ることによって看護職員の態度が柔らかく優しくなり、それによって患者さんの心も落ち着いて、周辺行動(いわゆる困った行動)が徐々に減ってきます。自分たちの対応ひとつでこんなにも患者さんが穏やかになるのだとわかると、手ごたえを感じてきます。そして今度は患者さんにもっと喜んでもらいたい、という行動が増えてきました。

忘れられないのが一般病棟の夏祭りです。デイルームに手作りの大太鼓が設置されました。中身はポリバケツなんですが、それに紙を貼って色を塗り大太鼓が完成です。100円ショップで用意しためん棒をバチ代わりに、太鼓を叩いて盆踊りを踊りました。

看護師たちは祭りの法被を着て、病室を練り歩きます。寝たきりの患者さんのお部屋に入ると、患者さんは目をまん丸くしています。めん棒を手に握ってもらって、手作りの太鼓を胸元に近寄せると、懸命にめん棒を持ち上げようとします。なんとかコン、と当てることができて大満足。笑顔いっぱいの写真を撮影して、ご家族にプレゼントしました。

こうした小さな幸せごとを日々積み重ねて、5年という月日が経ちました。
外来でも病棟でも、認知症の患者さんが安全で穏やかに過ごせるような「寄り添い」がごく普通に見られます。
その方を抑えるのではなく、見守りながら一緒に過ごします。
こうしていくうちに、言葉や身体への抑制もなくなりました。

新しく入ってきたスタッフは驚きます。
けれども入ったところがそういう環境だと、それに倣うので当たり前になるのです。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
看護師たちが自発的にするところが、このケアのスゴイところ。

断られたのにうれしいメール

師走もあと10日ばかりですが、看護部では来春に就職を希望される方との面接をしているところです。
当院は小さな病院なので、4月といってもさほど多くの方が来る病院ではありません。
ただ今年に限っては来年の移転を見越して「緩和ケア」に興味のある方を大募集しております。
以前も書きましたが、私はこの病院のことを広く人に知ってもらいたくて、2016年の11月から「やさしさビタミン・ブログ」を始めました。
毎週月曜日に更新すると自分で決めて、おかげさまで早4年が経過しました。
ありがたいことに病院を見学される方のほとんどは、ホームページを見ており、時々ですけど「ビタミンブログを楽しみにしています」と言ってくださる方もいます。
私は日々のことをほわほわと書いているだけですが、そう言っていただけると嬉しくなります。

そんな中、見学会にお申込みいただいた方から、キャンセルのメールが届きました。
当院に興味をお持ちいただき、見学会に申し込んでいたのだけど、いろいろ考えてやめることにしたという、残念なお知らせでした。

しかしメールはさらに続きます。
その方は棟方師長と一緒に書いたカンフォータブル・ケアの記事(雑誌「精神科看護」12月号)をお読みになってくださり、自らカンフォータブル・ケアに取り組んでみたのだそうです。
(過去の記事→)https://wp.me/p84aZK-Rj
そうしたら、いつも目が三角になっていた認知症の患者さんが、その日は目がまあるくなって穏やかに過ごされた、のだそうです。
忘れていた看護の基本を思い出すことができた、と書かれていました。
そして自分自身がカンフォータブル・ケアを実践していくことで、今の職場でも広めていけるのかなと思ったのだそうです。

これは、私にはとてつもなくうれしい言葉でした。
自分の書いたものを通じて、一人の看護師さんが実践して手ごたえを感じてくださるなんて、書き手冥利に尽きます。
職場は違っても、それぞれに目の前にいらっしゃる患者さんを幸せにするなんて!最幸です。

それで今度は雑誌の編集者にこのメールのことをお伝えしたんです。
そうしたら編集者の方も、自分たちが作った雑誌がどんなふうに読まれて、果たして役にたっているのかどうかわからなくなる時がある、だからこういう反応をいただけるととてもうれしい、とおっしゃっていただけました。

「一粒で二度おいしい」
この方のメールは私と棟方師長と、雑誌の編集者を幸せな気持ちにしてくれました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
ご縁に感謝です。

わたしも、欲が出ました

ヨシタケシンスケさんのエッセイに「欲が出ました」という本があります。
人があまり気が付かないようなところを掘り下げた文章とかわいいイラストで、ついクスっと笑ってしまう本です。
今日はその題名にあやかって、書いてみます。

もう3年以上も前になりますが、私どもの病院で「認知症対応カンフォータブル・ケア」を取り入れました。
過去のブログにもその経緯を何度か書いたのですが、このたびその取り組みが「精神科看護」という雑誌に掲載されました。
呼びかけてくれた棟方師長さんと、看護管理者の私にそれぞれ書いてほしいというご依頼、ありがたくお受けしました。
頼まれごとは試されごとですものね。

そして軽い打ち合わせだけでお互い書きだしたのですが、結果的には同じことを違う視点から書いた形になりました。
実践したことってこうなっちゃうんですね。
3年間を総まとめという感じで、out putしてすっきりした私たちです。

カンフォータブル・ケアというのは、認知症の方に対して「快」の刺激による対応を心がけることと、相手に敬意を払い温かく接することを中心としています。
看護職者は環境の一部なので、これが常にキープできるように、そして劣化しないようにこれからも気をつけていきたい、と思っています。

当院は緩和ケアを前面に出しているのですが、私は高齢者医療の場としても質のよいケアをしている病院だ、と認知されたいのです。
自分の中だけでそう思っていても、言葉で表していかないと人には伝わらない。

何をもってそう表せるだろうか。
独自性を出すにはどうしたらいいのだろうか。
てなことを、連休中は家にこもって考えておりました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
「自分の親を預けたいと思う病院」だよなあ。

1 2 3