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札幌南徳洲会病院看護部長 工藤昭子の やさしさビタミンブログ

土のチカラ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
急に涼しくなったかと思うと台風の影響で湿度が高くなったりして、まだまだ油断できない天候ですね。

先日保育園の子供たちが、2つ目の自家栽培スイカをおいしいね!と食べてくれました。インスタグラムに載った写真を見てニヤニヤしながら、食育について考えていたところ、北海道新聞(9/8朝刊)に「農作業をして野菜と触れ合うほど野菜好きになる」という記事が出ていました。

それによると、保育園児が苗を植えたり水をやったり、自らお世話をして実が育つ様子を観察することで、野菜に興味関心をもち、収穫した野菜の入っている給食の食べっぷりがよくなる、ということでした。

子供の野菜嫌いには理由があって、①知らない食べ物は本能的に安全性を確かめようとにおいを嗅ぐため、匂いがきらいだと食わず嫌いになる②酸味や苦みは避ける傾向がある③濃い色を避ける、などが原因のようです。

食わず嫌いの多い私は耳が痛い話です。私が食べないせいで、私の子供たちは給食で初めて春菊の存在を知った、といまだに言われます。

毎日園庭の入り口のスイカを見て、水をやり、収穫する。スイカを切るためのちょっとしたパフォーマンスが、子供たちに楽しい体験となったのは間違いないと思います。そして食べた結果甘くておいしいと認識されたことで、おそらくこれからもスイカを食べてくれるのではないかなと思います。

去年まで食べない子が多かったのは、きっと食わず嫌いも含まれていたのでしょうね。

それから、ネット上で「土に触れる生活が心身の健康につながる。抗ストレスの妙薬は土壌にあった」という記事が目に留まりました。土壌に生息する細菌マイコバクテリウム・ヴァッカエに、抗炎症作用や免疫調節、ストレス耐性などの性質がある、という米国コロラド大学が発表した研究結果です。牧場で暮らす子供にアトピーはいない、とは以前から言われていたことですが、泥やホコリにまみれる農村の子供たちや、ペットと暮らす子供たちは、都市部の住人よりも強い免疫システムを持ち、精神疾患のリスクも少ないのだそうです。自然の中にある微生物が、人間の身体を丈夫にしていることが証明されたのです。さらに研究チームは、不安やストレスを感じるイベントの前に、熱処理されたワクチンを接種することによって、ストレス耐性を高める効果があると発表しています。

まあ、痛いワクチンよりは、日常的に土に触り、お日様を浴び、自然に丈夫になって野菜好きな子供になってほしいなあと思います。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
看護師たちにも農作業を体験してもらって、土のパワーをもらってもらいたいもんだなあ!

祝福

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
まだまだ暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?

自分事で恐縮ですが、先日師長さんたちが私の誕生日をサプライズで祝ってくれました。
まったくそんな気配をみじんも感じさせずに準備をしてくれて、さすが名女優たちです。
しかも予定していた日に、私の急な出張が入ったため、結構大慌てで調整したのだとか・・。

そのあと、保育園の園児と保育士さんたちからもプレゼントをいただきました。
忙しい仕事の合間に、本当にありがとうございました!


誰かを喜ばせる、しかもびっくりさせる形で。
これってチームをひとつにするんですよね。
楽しい企てを共有し、巻き込み巻き込まれてXデイまで準備する。

最後は「あの人喜んでくれるかな。どんな顔するかな」だけを楽しみにして。

今回祝福を受ける側になってみるとですね、まあ照れくさい、照れくさい。
でもみんながこそこそ準備してくれたんだ~って思っただけで、何か体の内側からパワーが湧いてくるような気持ちがしました。
「よおし、なんだか力が湧いてきた!」みたいな。


今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
これからもゴキゲンで働きます。

9月第一日曜日

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
お盆が過ぎてもまだまだ暑い毎日ですが、いよいよ8月も終わり。

今度の日曜日は年に一度の防災訓練の日です。

2018年の9月6日に起きた胆振東部地震。

この5年間で、あの時には入職していなかった職員も増えてきました。

里塚の旧病院で、地震とそれに付随した2日間の停電。
電気がつけばなんということもなく日常が戻ってきたのですが、それがわからない間は一日千秋の思いでした。

写真を見れば、みんなで声を掛け合って、頑張ったよなあという思いがよみがえってきます。

今同じような地震が起きたらどうするか?

以前と違うのは非常用電源が丸2日位は持つこと。
だから初動段階でできること・できないことを見極めて、自分たちのBCPを発動していけばいい。
まずはそこからだ。

そしてできるなら地域の方たちが安心できるような病院でありたい。ケガや病気だけじゃなく、スマホの充電とか、トイレとかね。

あの地震のときに活躍した病棟師長さんは、その後災害支援を積極的にやっている病院に勉強に行き、さらに独学で勉強して「防災士」の資格まで取りに行ってきました。

人生何がきっかけになるかわかりません。
学んできたことを、みんなで共有できるようにしてくれました。

毎年9月の第一日曜日はそんなわけで、当院にとっては大事な日。
同じことを繰り返しているようだけど、実はそれが大事なんだな。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
人は忘れていくからね。

体温

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
残暑というにはまだまだ先がありそうな、お盆明けです。

先日ホスピスに入院中の患者さんのところへ、ワンちゃんの面会がありました。
話には聞いていたのですが、病室でのペットとの面会。
実際のところを知ったのは今回が初めてです。

おとなしいワンちゃんが2匹、ベッドの上に乗り、患者さんの手に抱っこされました。
「久しぶり。ねえどうしてここにいるの?」
「いつ帰ってくる?」
問いかけているような、かわいいお顔です。
ナースが記念写真を撮り、事務クラークがプリントしてプレゼント。
日常的によく写真を撮りますので、お手の物です。

それから、8/19(土)北海道新聞の朝刊に載っていた、作家・桜木紫乃さんのコラム。
愛犬を亡くしてから夢を見ることが多く、それも動物の体温を感じる夢ばかり、と書かれていました。

そう、ペットの存在って体温だなあとそれを読んで思いました。
手で触れ、ほっぺたをくっつけ、鼻をうずめて感じる体温。
そうすることが許されている飼い主との絶対的な信頼関係。
それが体温を通じて伝わるのですね。
この時ばかりは病気のことも忘れて、愛おしいこころのままに。
これが大事なんだな。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
動物って黙って寄り添ってくれるよね。

※患者さんとご家族には写真使用の許可は得ており、感謝いたします。

田村恵子先生をお迎えして

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
8月5日土曜日の午後、ホスピス緩和ケア界の草分け的存在である、田村恵子先生(大阪歯科大学 専任教授・がん看護専門看護師)が講演をしてくださいました。(NPO法人ホスピスのこころ研究所主催)

私自身、初めてお話を聴く機会でしたので、とても楽しみにしていました。
本や雑誌でお顔は拝見してましたが、実物の先生は私よりも小柄な方でした。シシリー・ソンダーズにいっぱいハグしてもらったり、サインしてもらった本が宝物だ、とおっしゃる田村先生はとても愛らしい方だなあと思いました。

さて、お話はホスピスの歴史から始まりました。
ホスピスというのは、旅人(巡礼者)をもてなす、とか傷病者のための安息所という意味を持つhospitiumを語源としています。
「ホスピス」ということばがカナダのフランス語圏ではネガティブなイメージで受け取られたため、palliate(緩和するのラテン語)、palliun(体を覆いつくすほどのマントで包み込む)からpalliative care(緩和ケア)に変化していったのだそうです。

日本においても、ホスピスと緩和ケアはどちらも患者の苦痛や苦悩を和らげることなのに、ホスピスは「死を待つ場所」と受け取られることがあり、そこから「緩和ケア」やPCU(palliative care unit)、BSC(best supportive care)のように受け入れられやすい言葉に変化していった経緯があると、前野総長から聞いたことがあります。

当院が新築移転した際に、病棟に何か名称をつけようとしたのですが、私たちの根底には「ホスピス」が根付いているから、シンプルにホスピス西病棟、ホスピス東病棟という風にしようと落ち着いたのでした。田村先生曰く、ホスピスとは「死にゆく者が静かで豊かな環境の中で家族と最期の時を迎える場所」と仰いました。苦痛や苦悩を和らげて、その人らしく最期まで生ききる場所。生き抜く場所。それがホスピスという場所です。誤解なく伝わるといいなと思います。

2時間という講演はあっという間でした。
最後にホスピスで忙しく働くナースに何かエールをお願いします、というと
「熱いマインドを持つこと。
寄り添いたい、関わりたい、それは理屈ではない。
心から湧き上がる思いを大事にしてください。
患者さんへかける時間はそれぞれ違うかも知れません。
必要とされる関わり、内容はそれぞれ違います。私たち看護師にとっても時間は有限だから、公平とか平等とかにこだわるのではなく、今この人に必要なケアをアセスメントして、たった5分でいいからきちんと向き合うことです」ということばに胸がアツくなりました。

自分自身をも大事にしながら目の前の人をケアする。そしてこれでよかったのかなあと教えていただく。そういうことですよね!

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
パワー、いただきました!

スイカ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
毎日暑い中、街路樹が少し赤くなってきました。「もうそろそろ秋にしましょう」ということでしょうか。

当院に併設されている保育園には、1歳から4歳までのお子さんが通っています。
狭いながらも楽しい保育園になるように、いろいろやってます。

今年はプランターでお花や野菜の他、スイカ作りに挑戦しました。
家庭菜園で成功したことのある、地域看護室の棟方師長が師匠になり、水のやり方や人工授粉のタイミング、実が傷つかないようにベッドを作ってあげること、などのアドバイスをもらいました。
ラグビーボールのようなスイカ。
見るたびに少しずつ大きくなってきて、大人も子供も毎日スイカをチェック!

できたら「スイカわり」なんかもやってみたいと欲がでてきたところで、つるの途中からちぎれているのを発見!残念ながらここで成長は止まってしまいました。棟方師長の話では、あと2週間位成熟するのを待ちたかったのだそうです。

主任の保育士さんが、子供たちの朝の会でスイカわりとはどんなことかを身振り手振りで伝えました。
それから包丁を持ち出して、スイカをまな板の上に置きました。

私も含め、大人たちは「きっとスイカの中は成長しておらず、実も白くて食べられないだろう」と思っていました。

「スイカは何色だと思う?」
子供たちはそろって「赤!」と言います。
包丁の切れ目に視線が集まり、期待が高まります。
そして、切って見ると断面はうすい赤色でした!そしてスイカのいい匂いがします。
でもきっと味は・・と思っていたところ、味見した子供が「甘~い」と言うではありませんか!
え~?!小さく切ったスイカを一切れ、私と棟方師長もいただきました。

ほんとだ、甘い!
「おいしいね!」おかわりする子もいました。
結果オーライ、子供たちにはスイカを切るワクワクが伝わり、みんなで食べた楽しさも感じられたと思います。

私は自分の子供たちが幼児の頃、こんな風に食べ物のできる過程をゆっくり楽しむことができませんでした。
親としての在り方にはいろいろと後悔があります。
だからといってはなんですが、少しでもそんな楽しさ、美味しさが伝わるといいなと思います。

でもやっているとわたしの方が、成長する環境を整えたり、じっと待つことを教わっている気がします。
食育とは子供のためばかりではなく、関わる大人も育てられるのですね。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
子供たちの笑顔が次の原動力。

※この経過は公式instagramの札幌南徳洲会病院poro_minaで見ることができます。

音楽療法と夏の思い出

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
日本中、猛烈な暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?

先日、音楽療法士の工藤先生が病室に入るところに遭遇したので、ご一緒させていただきました。

4人部屋の真ん中に、先生がキーボードを持って入って行きました。
患者さんお一人おひとりにご挨拶していきます。
Kさんが先生の姿を見て、足でリズムを取り始めました。それがマーチのように聞こえたので、
「じゃあ三百六十五歩のマーチを歌いましょうか」

歌い終えて向かいのYさんに先生が話しかけます。
「懐かしいですね、50年も前の歌ですよ」
「Yさん、50年前どこに住んでいましたか?」

続いての歌は「海」
〜海は広いな、大きいな、月は昇るし陽が沈む〜
「Fさん 声ちゃんと出てましたね。寝ていても歌えますね」(うなづく)
「初めて海に行ったのはいつ頃ですか?」
「遠足の時」
「海に入ってどうでしたか?」
「冷たかった。膝のところまで入った」
「きもちよかったですか?」
(うなづく)
「良い夏の思い出ですね」
「波を追いかけてまた戻ってきて」
「あー、波打ち際でね。走って追いかけるけど、今度は波が戻ってくるからね」
Fさん、そこで急に涙ぐまれました。
受け持ちナースがティッシュを一枚シュッと取って、Fさんの手ににぎらせます。

古い歌を歌い、その歌に紐付いた問いかけをし、そこから記憶が呼び起こされます。
記憶は映像となり、当時の感情とともに、頭の中によみがえっているのがそばにいてよく分かりました。
子供時代?それとも青春時代?
Fさんは「みんないい思い出だ。悪い思い出なんて1つもない」と言いました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
こんな場面に遭遇して幸せを貰いました。

おむつマイスター講座2023始まる

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
毎日暑い日が続きますね。本州の方には叱られるかも知れませんが、札幌も暑いです。
カラっとした暑さはまだしも、湿気が加わると途端にしなしなになってしまう、札幌っ子でした。

さてさて今年もおむつマイスター講座を開講しました。
当院で開催するのは2年ぶり。やはりコロナでストップしていた間に、こうした技術の伝承というのはむずかしいものだなあと思いました。
もちろんオンライン研修もありましたが、手を使った技術、指の力加減が左右するもの、形が変化するものが対象だと、オンラインでは正しく伝わっていかないのではないかなあ、と思います。


今年もD社のインストラクター松橋先生を講師にお招きして、月に1回・5か月間の講座を開講しました。
座学と実技を繰り返して、最後に試験を受け合格したら修了証とバッチがもらえるというこの講座、全国的に知られてきて大人気の講座になっているそうです。
松橋先生も引っ張りだこのようで、早めに頼んでおいてよかった~と思いました。

私は毎回写真を撮る目的でそばにいて聴いていますが、やはりプロの方が扱うと「様式美」があるなあと思います。
手元がゆっくりしていて、ポイントをしっかりキャッチしていて、形が美しく崩れない。
そしてなにより、つけている患者さんが苦しくなく楽である。
ここが重要ですよね。

紙おむつ道、なるものがあるとしたらこういうことを言うのではないかなあ。
ということを私も毎回言っているような気がします。
やっぱり伝承のための場をつくらないと。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
みんなマイスター(親分)になれ!

「てがみをかくよ」をかくよ!

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
日本各地で豪雨災害が発生し、かの地に住む友人の顔を思い浮かべながら悶々としています。一日も早く復旧することを、ただただ祈っております。

連休中は久しぶりに大型スーパーへ出かけて、欲しかったけどなんとなく我慢していたものを買い、ささやかな幸せを感じました。
家人からは「そんなもの我慢してたなんて信じられない」と呆れられましたが、実は冷水でお茶を作るポットが欲しかったのです。 私が求めていたのは、冷蔵庫のドアポケットに収まる形で容量は1㍑位、そしてポットの中に手を入れて洗える、こんな条件でした。まず形状から言うと取っ手はいらない。取っ手がついてると、うちの冷蔵庫ポケットには入らないのです。そして棒のついたスポンジ、あれは好きじゃないんです。容器の隅にきちんと届かないし、スポンジそのものの置き場所に困る。だから手を突っ込んで隅々まで洗える奴が欲しかったのです。

「こんなのは季節商品だから、時期が過ぎれば売ってないよ」とも言われ、間に合ってよかったな~と思いました。

さて休みの間に届いた本は、ジョンソン祥子さんの「てがみをかくよ」です。

祥子さんはアメリカ・ミシガン州で夫と息子さんと暮らしています。息子さんが生まれる前から飼っていた、Maruちゃんというワンコとの暮らしを写真に撮り、写真集にしていました。(「ことばはいらない」がおススメです)

私はもっぱらTwitter(最近はinstagram)で祥子さんの投稿を追っかけていました。穏やかで優しい、そしてユーモラスなワンコでした。そんなMaruちゃんが今年の3月に旅立ちました。急なことでした。その後、これまでの犬生をまとめた小さな本を出されると知りました。

「てがみをかくよ」とは、すてきなタイトルです。祥子さんがMaruちゃんに書くのか?それともMaruちゃんが書くのか。いやいや、ネット上で家族のように愛しんできた、私のようなファンのために書いてくれるのか。いろいろに受け取れます。

祥子さんは15歳になったMaruちゃんと、いつかお別れの時が来るのをずっと覚悟していらした。それが投稿の行間からびしばし伝わってきていたのです。
人の悲しみの表し方というのはさまざまだなあと思います。この本を出して、日々の暮らしから見えなくなってしまった存在を、今はしみじみと感じていらっしゃるのかも知れません。

動画を見ていた私ですら、Maruちゃんのタッタッタという足音が聞こえてきそう。そう思って胸がきゅっとなります。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。

本の購入はinstagramからのみ。

カンフォータブル・ケア学びに来ました!

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
6月の終わりに、認知症カンフォータブル・ケアの研修に来て下さった方がいました。

以前「精神科看護」という看護雑誌に、棟方師長と私が書いたカンフォータブル・ケアについての記事があるのですが、それがきっかけでお申込みいただいたそうです。(うれしい!)

その方、Aさんは認知症の専門病棟にお勤めの方で、私たちよりはるかに知識や経験が豊富です。
4年ほど前にカンフォータブル・ケアの提唱者・南敦司さんの講演を聴いて、ご自分の部署で取り入れようと始めたそうです。しかしなかなか全体に浸透しない、どうやったらみんなでできるだろう。それがAさんの課題です。

お話を聴いていると、できているところはいっぱいある。でもスタッフにそのフィードバックが足りなかったかもしれない。「今のでいいよ」「そのケアで患者さんが喜んでくれてよかったね」と返したり、みんなで共有するといいかも。ご自身の気づきがいっぱいありました。
カンフォータブル・ケアって患者さんだけじゃなく、一緒に働くスタッフもカンフォータブル(心地いい)になっていくんだ。カンフォータブル・ケアをしたら、結果看護が楽になるし、時間がかかるようでいて、逆に早く物事が進むんだよ、ということをスタッフが体感したら、きっと進んでやるようになるよね。
ってなことを、棟方師長&長谷川師長のカンフォータブル・ケアコンビと対話しました。

カンフォータブル・ケアって、お金もほとんどかからないし、いつでも始められるし、どうして普及しないんですかね。知らない人多いですよね、って話になりました。

これって認知症高齢者のためだけじゃなく、看護すべき対象者全部に必要なケアだと思うし、職場の同僚に対しても有効だと思うんです、とAさん。
確かに~全員同意です。
カンフォータブル・ケアの中心軸は他者へのリスペクト(敬意)だと私は思うのです。
混乱がおさまって落ち着いた患者さんは、その人らしさを見せてくれます。
よい人間関係と深い相互理解が生まれるケア、やってみた私たちが立証します!と表現しなくちゃね、そんな風に私たちも課題をいただきました。
たくさんの刺激をいただき、自分たちがどんなに恵まれた環境にいるかを感じました。
ありがとう、Aさん。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
コンビは講師としてガンガン出て行ける人たちです。

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