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看護部からのお知らせ

ジャングルジム

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

雪虫にぶつからないよう、気をつけて歩く毎日です。
今週はいよいよ初雪が降るとやら。

机を整理していたら少し前の「医学界新聞」が出てきました。私はこの薄い新聞(全部で8ページ)の井部俊子さん(株式会社井部看護管理研究所・聖路加国際大学名誉教授)のコラムが大好きです。

「キャリアははしご(ラダー)ではなくジャングルジム」と書いた中にこんな文章がありました。

少し引用しますね。

「はしごには広がりがない。上るか下りるか、とどまるか出ていくかどちらかしかないのである。しかしジャングルジムにはもっと自由な回り道の余地がある。(中略)しばらく仕事を離れてから復帰するときも、さまざまな道を探すことができる。ときに下がったり、迂回したり、行き詰ったりしながら自分なりの道を進んでいけるなら、最終目的地に到達する確率は高まるに違いない。しかもジャングルジムなら、てっぺんにいる人だけでなく、大勢がすてきな眺望を手に入れられる。はしごだと、上の人のお尻しか見られないだろう」(2023年10月23日週刊医学界新聞 第3538号)

この「ジャングルジム」の表現に膝を打ちました。

そうそう、そうなんです。そもそも看護師になる道もいろいろある。たまたま配属された部署で花咲く人もいれば、転職してようやく自分のやりたいことに出会う人もいる。専門性を極めていく人もいれば、結婚や子育てで一旦キャリアを中断される人もいる。100人いたら100通りの人生がある。

止まっていたとしても、上っていた途中の、そこから始めればいい。
はしごじゃないんだよな! ああ腑に落ちた!

回り道をしてきた人に、私は関心があります。
うちの院長もその一人で、サラリーマンをしてから医学部に入りなおし、医師になった人です。回り道をしたことで「普通の人の感覚」を持ち続けているように私は思います。つましい生活の中で必死に暮らす人の、困りごとを放っておけない姿勢は、職員にも影響を与えていると感じます。
もし院長がストレートで医学部に入っていたとしても、けしてエリート風を吹かせるような人ではありません。
ただうまく言えませんが、きっと遠回りすることが必然だった気がします。

なんだか偉そうに聞こえますけど、尊敬しておりますですよ(^^ゞ

今何かの理由でジャングルジムの途中に座り込んでる人も、今そこから見える眺めを味わってほしい。そしてゆっくり見渡してほしい。
あなたを思い、支えてくれている人がいることを。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
かつての自分へ。