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ボランティア

卒業

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
新年があけてもうはや3週目ですね。成人式も終わって、ほんと早いです。

先日ボランティアグループせらのメンバーで、長年活動してくださっていたYさんとMさんのお二人が「卒業」されることになり、小さなセレモニーが行われました。

お二人は8年ほど前から当院ホスピスで、季節の飾りつけをしてくれていました。
古い病院のときも、飾り棚が8か所ほどありまして、それぞれがまるで舞台のようにテーマを持って飾られていました。4月なら入学やお花見、5月は子どもの日というような定番のものもあれば、牧場やカエルがいる田舎の風景などもあり、郷愁を誘うのでした。私が好きだったのは教室の風景で、机やいす、ロッカーにはモップが入っていて、いろいろ芸が細かくてじっと立ち止まって見入ってしまいました。
患者さんの中にも見入っている方がときどきいらして、ご自身が子供だった頃や、ご自分のお子さんが小さかった頃を思い出して、昔話で盛り上がるのです。言うならばジオラマのようなものですから、回想法にもなっているのかも知れません。
それから、職員しか通らない階段の途中の出窓のところにも飾りつけをしてくださって、節分の時には「お疲れ様です!よかったらどうぞ!」と添え書きして豆菓子を置いてくださって、なんとも温かいいたわりの心を感じたものです。

そんなお二人に、院長が自ら作成した卒業証書と、みんなからの寄せ書きをプレゼント。
これから新しい道を歩かれるお二人を、心から応援しております。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
ボランティアさんの存在は大きいなあ。

お知らせ, ボランティア> | 更新日:2025-01-13

お花見・野点・緩和ケア

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
急に温かくなり、札幌は一気に新緑と花の季節となりました。やった~なんかうれしいです。

先日ホスピス(=緩和ケア病棟)の患者さんとお花見に出かけてまいりました。
近くにある平岡樹芸センターに、いつもお世話になっております。
施設管理のスタッフが車を出してくれて、ドクターやナースなどスタッフと一緒に出掛けます。
ご家族とは現地で合流することになっています。これもうれしいひとときですね。

皆様の日ごろの行いが良いおかげで、晴天に恵まれ絶好のお花見日和。
今年はなんと野点までやるという!!スペシャルお花見です。
お琴演奏でボランティアをしてくださっている、Oさんのお知り合いでMさんという煎茶道の先生とのご縁をいただきました。

舞台を作るのに、せらの皆さんで衝立を手作りしてくれました。満開の八重桜の下、専用のテーブルを置き番傘を立てて、自然の中に和のしつらえです。
Mさんが教える生徒さんたちがお着物を着ていらして、お茶を入れてくださいました。なんと優雅で所作の美しいこと。

「一煎目をまず飲んでみてください。甘く深い味わいを楽しんで。そのあと京都から取り寄せたお菓子を口に含んで、これは口にいれるとふわっと溶けますから。お菓子をいただいたあとに今度は二煎目をお飲みください。さっきとは違う味わいを感じるでしょう」と教えていただくと、期待が高まります。
一口サイズの小さなお茶碗にさわやかな緑色のお茶。口に含むと確かに甘く、深い味わい。おいしい。

患者さんやご家族もおいしいねと口々に言いながら、味わっていました。
明るい日差しの下で、舞い散る桜吹雪の中、みんなでいただいたお茶。
記憶に残るお花見となったことでしょう。スタッフにとっても、おもてなしを受けた豊かな時間でした。
Mさん、教室の皆様、ご縁を結んでくれたOさん、そしてボランティアグループせらの皆様
ありがとうございました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
お茶、ゆっくり煎れてみよう。

病院ボランティア せらさんのこと

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
札幌もようやく自転車通勤できる気候になってきました。自転車って好きな時に好きな場所に止まれるからいいですよね。八重桜のぽってりした写真を撮る、夕陽を眺める。自由自在です。

さて、5/8にボランティア・グループせらさんの、感謝のつどいを開催しました。

最初に院長がせらの歴史を語りました。歴史、大事ですね。山坂ありましたもん。
それから昨年着任した事務部長が、ボランティアさんのおかげでとても癒される病院ですと伝えました。私は幹部がこうした行事を大切に思って出席し、感謝を伝えてくれるところがいいな、と思っています。(自画自賛 ふふっ)

つづいてホスピス病棟師長はスタッフの声を集めてきたので・・とメモを読み上げました。
・お楽しみ食の時に使用しているテーブルクロスはせらさんが作ってくれたもので、食事がより映えておいしそうに見えます。
・卵のひな人形は患者さんにとっても好評でした。
・季節の飾りつけを見ると春が来たのを感じられるという、患者さんの言葉。
・音楽療法で、せらさんが明るい雰囲気を作ってくれているおかげで患者さんの笑顔が増えた。
・(せらさんが作ってくれた)ベッドサイドのポケットは好評で、患者さんから売ってほしいと言われているほど。

2F病棟の師長さんからは
・患者さんの散歩に寄り添ってもらい、主婦友のようにおしゃべりで盛り上がった。
・患者さんの「背中掻いて」の要望になんと40分間も応えてくださり、患者さんが泣いて喜んでいました。
・患者さんの人生を聴く「聞き書き」をしてくださってる。本ができるのが楽しみ。
と写真入りの感謝のメッセージが届けられました。

ボランティアさんからもコメントをいただきました。
・以前から気になっていた病院で、ボランティア募集していると新聞で知り、応募した。活動に参加して世界が広がり、身内も患者としてお世話になった。とても感謝している。(それはよかった!)
・音楽療法のよりそいで、患者さんの表情が変わっていくのを見て、少しは役に立っているのかと感じた。(もちろんです!)
・患者さんが普通の生活を思い出すきっかけになっているのかな、と思う。(そう、それが社会の風)
・ボランティアは仕事でも趣味でもない活動。 認知症の方にマフを作ったら、とても喜んでもらえてうれしかった。効果を聴いて今は知人にも広めている。そしてドラえもんの「どこでもドア」と、病院のロゴマークをコラボさせたものを作成中です。(なんと!それは楽しみです!)

そしてコーディネータの鈴木さんが、なつかしい活動の写真を披露し、今年の活動計画を発表して終了しました。皆様へのお土産には上富良野の江花珈琲焙煎所から取り寄せた、おいしいコーヒーをプレゼント。 
私はね、思うのです。ボランティアさんがいなかったら、どんなに無味乾燥なことだろう、と。患者さんにとってもそうだけれど、ボランティアさんが無償でこんなにいきいきと活動していることが、職員にもいい影響を与えているということを。ボランティアのみなさんに支えられて、病院のまあるい雰囲気が醸し出されています。ありがとう、では言葉が足りないくらいです。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
社会の風をこれからも、細くなが~くお願いします。

認知症マフ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

「部長、マフってご存じですか?」

ボランティア・コーディネーターの鈴木さんが突然看護部へやってきて、こう聞かれました。
「マフ?知らないなあ。何かあたらしいもの?」

「これ、みてください」

と差し出されたのは毛糸の筒状のものがふたつ。花模様やウサギの装飾がついていて、手を入れると中から何か出てきます。丸いボール状の毛糸玉。
これは認知症マフと最近話題になっているものだそうです。

認知症マフはイギリス発祥です。地元の主婦がこのマフを作ってオックスフォード大学病院に入院中の認知症患者さんに使ってみたところ、手が温まり気持ちが安定して、コミュニケーションが促進されたことから、ワークショップが開かれ、じわじわと広まっているものだそうです。

日本でも朝日新聞厚生文化事業団が普及を進めています。
浜松医科大学病院、鶴岡市立荘内病院、札幌では定山渓病院がこのモフを取り入れているとのこと。

いや、全然知りませんでした、私。

毛糸の配色や手触り、中に入っているアクセサリーは形の異なるものを複数入れて、それを握ることでストレスが緩和して快の刺激になるのだそうです。
柵を握りしめたり、たたいたりする患者さん、逆に動きが乏しい患者さんにとっては、アクセサリーを握ることで運動になるという、そんな効果があるようです。

びっくりしたのはそれを作ってくれたのは、昨年ボランティアグループせらに入られた、Mさんという方で、編み物が好きで、家にあるありあわせの毛糸でさくっと作ってくれたのだとか。これはまた新しい強み発見!
実は認知症ケア認定看護師のSさんから「こんなの作れるだろうか・・」と鈴木さんに依頼があり、それをMさんがネットで調べて数日で作ってくれたのだそうです。


さっそく認定看護師Sさんのところへ持っていくと

「え~! もうできたんですか? どれどれ、スゴイ、思っていた以上です。うれしい! すぐに使いたい人がいるんです。」とそのまま病室へ。
患者さんに話しかけ、ひとつ選んでもらうと、手を中に差し入れてすぐになじんでおられました。う~ん、なんかいいなあ。

Sさんの狙いがドンピシャだったみたいです。

この連関に、私はいつも胸をアツくします。

投げかける人がいて・得意な人が作って・手渡して・誰かがハッピーになる。

それを見てかかわった人が、みんなハッピーになる。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
これを読む人もハッピーでありますように。

じゃがいもにお布団を

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です
札幌は5月13日現在八重桜が満開です。欲を言えばもうあと10日位、咲き続けてくれないかなあ。と身勝手なことを考えています。

先日、3年ぶりにボランティア募集説明会を開きました。
当院のボランティアグループ「せら」さんは、現在20名ほど。最盛期は35名位いらしたので、ずいぶんと少なくなりました。私の理想を言うと、院内外のあちこちにボランティアさんがいるような病院になれたらなあと思っています。
ボランティアさんは社会の風を吹き込んでくださる存在で、患者さんやご家族、職員の伴走者なのです。
皆さん仲が良くて活動だけではなく、メンバー同士の交流も楽しみにいらっしゃいます。
新しい方たちも、早く馴染んでくださるといいなあと思っています。

同じ日の夕方に、ボランティアの「あ・ぐり~んメンバー」がジャガイモを植えました。
とまと保育園の子供たちと一緒にする、恒例行事となっています。
事前にジャガイモを土に植えるとじゃがいもはどうなっていくのか、子供たちに絵で説明をしてくれました。食育の一環です。
あらかじめボランティアさんが作っておいてくれた畝の中に、種いもをポトンと入れて、「土のお布団をかけてあげようね」。
植えたおいもは全部で17個。じっくり、ゆっくり収穫の時を待ちましょう。

昨年はじゃがバターをおやつに出したのですが、子供たちにはあまりウケませんでした。
子どもたちがよろこぶおやつを考えなくては。
これもまた楽しき哉。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
毎年変わらぬ営み。

ボランティア活動を始めてみませんか?

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

今日はボランティアへのお誘いです。

当院には「せら」という、ボランティアグループがありまして、様々な活動をしていただいております。
コロナ禍でこの3年間は、患者さんに直接かかわるのは休止していましたけれども、3月から様子を見ながら再開しているところです。

現在の活動は、季節の飾りつけ・裁縫でモノつくり・花壇や畑の手入れ・イベント裏方・寄り添い・傾聴などをしてもらっています。
登録されているボランティアさんは現在26名で、50~83歳まで幅広く、集っていらっしゃいます。

「特技はないのですが・・」とおっしゃる方も、ボランティア・コーディネーターや他の皆さんと一緒に活動しながら、楽しい時間を過ごせます。ボランティアさんが院内にいらっしゃることで、病院の中に「社会の風」が吹き抜けていくと、私たちは考えています。
 5月10日14:00~ ボランティア募集説明会を開きます。
ご興味のある方はぜひお越しください。お待ちしております。

札幌南徳洲会病院 ボランティアグループ「せら」メンバー募集説明会
日時:令和5年5月10日(水)14:00~15:00
場所:札幌南徳洲会病院 1F 講堂
お申込み:℡011-883-0602 またはEmail: kango@sapporominami.com まで

仰げば尊し

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

吹き抜けのデイルームに「仰げば尊し」のメロディが響いています。
ここは病院、というのをしばし忘れて、卒業式の気持ちに引き寄せられていました。
3月は卒業式シーズンですもんね。
患者さんはどんなお気持ちで聴いていたでしょうか。

音楽療法士の工藤先生が、週に2回、3つの病棟を回って音楽セラピーをしてくださっています。
この3年間、個別セラピーが主体でしたが、最近デイルームに患者さんが集まり、一緒に聞いたり歌ったりしています。
患者さんからのリクエストは唱歌からJ―POPまでと幅が広く、最近はフォークソングも多いのだそうです。
松山千春が好きな人、いやいや中島みゆきがいいという人、リクエストは100人いたら100通りです。

当然それだけ楽譜の数も増えるわけでして、その整理が大変そうです。
今はネットですぐに楽譜を手に入れられるので、タブレットを見ながら演奏するのも普通の光景となりました。
が、タブレットの楽譜めくり(タップ)を間違うと、前のページに戻ってしまったりして、それはそれでご苦労なさっているのだそうです。

今月から、ボランティアさんも病棟に入室できるようになり、患者さんの傍らに座って一緒に歌を聴いてくださっています。
曲の合間には感想を言い合ったりして、場が温まる感じがなんともいい光景だなあ、とうれしくなります。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
少しずつ、少しずつ。

イチゴ狩り2022

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

北海道は夏の果物がこれからおいしい季節ですね。
イチゴ・さくらんぼ・ブルーベリー。
太陽をたっぷり浴びた路地物の果物を食べると、体が喜ぶ感じがしませんか?

病院では今年もいちご狩りをやりました。
去年までは旧病院の玄関横にいちご畑があったのですが、今年はプランターで作ったものを病棟内に運んで、ベッドサイドやデイルームでイチゴ狩り(狩り、というよりは摘み、の方がしっくりきます)をしました。

クラークさんが作ってくれたポスターが目にまぶしいっ!
ボランティアさん宅で収穫されたイチゴが別に用意されてまして、スタッフがワゴンサービスでお届けしました。

この日を楽しみにして、イチゴ狩りの夢まで見てくださった患者さんがいたり、昔農家だった患者さんは「これこれこの味!これが本物のイチゴの味だよ」と絶賛していただいたり。
105歳の方がもくもくと食べてくださったり。

自然の恵みと、ボランティアさんの愛情がいっぱい詰まったイチゴは、患者さんと職員を幸せにしたのでした。ありがとうございました!

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
これこそ「ビタミン」ですね。

森のさんぽ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
札幌はリラ冷えで寒い日が続いております。みなさまお変わりないですか?

先日ボランティア園芸部の方たちが整えてくださった花壇の道を、いよいよ患者さんに通っていただく日がやってまいりました。

「森のさんぽ」と名付けたイベントです。
車いすでバラのアーチの下をくぐり抜け、色とりどりの花を見ていただく、ただそれだけのことですが、職員がシャボン玉をしたり写真を撮ったり、音楽の生演奏もついています。
シュヴァービングの森は今、新緑でいっぱい。
風の音、葉っぱのさやさやいう音、小鳥の声がします。
花をいっぱいにしたくて、鉢植えやアサガオの造花まで駆り出されました 笑。

保育園の園児たちにはジャガイモを植えてもらいました。植えているその姿を、働くお母さんたちに見てもらって、なんだかほっこりする時間を過ごしました。
大事に育てて秋には一緒に収穫しましょう。これもひとつの食育になるでしょう。

2F病棟のテラスには大きなパラソルが来ました。
ミニトマトやインゲンなどがトートバッグの形をしたポットに蒔いてありました。
もう少し温かくなったら、パラソルのあるあたりに置いて、ここでも患者さんと一緒に水やりや、収穫が楽しめそうです。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
大人も子供も土に触れ植物を一緒に育てるっていいですね。

花からもらうパワー

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
今年もボランティアさんの園芸部が集まり、花壇の整備をしてくださいました。
シュヴァービングの森の横、そら豆型の花壇には背の高いアーチが置かれ、根元にはバラが植えられています。アーチをくぐって車いすの方が花や野菜に触れることができるように、という大胆なレイアウトになりました。

昨年私たちの病院がクラスターになっていたとき、職員も幹部も苦しい思いを毎日重ねていました。
患者さんやご家族への申し訳ない気持ち、倒れていく職員への心配、いつになったらこの状態を抜けられるのかという不安の中で、毎日を過ごしていました。
クラスター収束後からは移転に向けての準備が急加速したので、立ち止まる暇もありません。
職員がただ前に進むしかない中、ボランティアさんたちが花壇に集まり、瓦礫を取り除き土を入れ、花の苗を植えてくれました。正直に言うと私は花壇のことまで頭が回らず、翌年からでもいい、とさえ思っていましたが、ボランティアさんたちは自主的に集まり、オープンに間に合うように花壇を整えていてくれたのです。
そこからどれだけパワーをいただいたことでしょうか。

私たちの病院はボランティアさんなくしては成立しません。
音楽・アート・飾りつけ・お裁縫・イベントの裏方etc・・・。
その折々に文字通り花を添えてくださり、温かさや優しさを醸し出してくれています。
病院職員だけでこのような雰囲気はだせるものではありません。
適切な感謝の言葉がみつかりませんけれども、これからもみなさんがお元気で活動してくださることを祈っております。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
心が煮詰まったら、土仕事だね。

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