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プレイフルで行こう!

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
先日猛暑の中、京都に行ってまいりました。ヘルスワーカーキャリア学会のワークショップに参加するのが目的でした。

「プレイフル・シンキング 仕事を楽しくする思考法」という本を読んだのはどれくらい前だったか、もう絶版になっているので手に入れるのが難しいですが、著者の上田信行先生のワークショップが開かれると知り、迷わず申し込みました。

当日は新聞紙1日分と300円くらいの個包装になったお菓子を持って来てくださいという謎の指示。
会場には100人くらい来ていたでしょうか、いわゆる講義形式ではない、不思議な机と椅子の配置。開会の挨拶の前からなんとなく謎の作業が始まっています。
これ以上先は書けないです・・・というのは企業秘密だと思うし、そうでなくても私にあの会場の様子をわかってもらえる表現力がないから・・。

たとえていうなら、小さいころ友達と砂場で遊んでいて、なんとなく「お城を作ろう」みたいになり、友達は上に上に砂を積み上げ、別な子は窓を作るのに一生懸命で、自分はバケツに水を持って来て砂を固めやすくしたり・・・・ってなことをそれぞれが夢中でやっている状況です。
友達同士好きなことを言いながら、役割分担しながら、自分たち流のサイコーなお城を作っている。はたから見ると大したことはないかも知れないけど、やってる人たちはワクワク楽しい状態。これが「プレイフル」という状態です。おそらくその時間は夢中になっているから、何も自覚がないけれど、あとで振り返ったときに「あの時あの仲間と一緒の時間は楽しかったな」と胸が温かくなるやつです。

そのあと福岡小百合先生の、身体を使ったワークショップが始まりました。全身を使った表現や、自己肯定、指先だけで相手を観察するなど、これはもう、普段思いもしないような、あるいは忘れていた身体性を思い切り感じた、とても濃ゆい時間でした。

終了後にはちゃっかり本にサインもいただきまして、目的はコンプリート、大満足。
職場の研修でも生かせそうではあるけれど、こんな風にゆるっと楽しくはできるかな~。まずは自分自身の周辺から見直していきましょう。
最近胸を熱くすることが少なくなったせいなのか? 守りに入っている感はイナメナイと反省した京都の夏。
ほんと、いろんな意味でアツかった。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
京都に来て神社仏閣をひとつも見なかった、不信心者ひとり。

がんと表現

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
連休中札幌はお天気に恵まれ、さわやかな風が吹いて過ごしやすい気候です。
桜というのは、長い冬が終わって一斉に咲きだすピンク色や、吹雪のように終わる潔さが、日本人の心情にマッチしているのでしょうね。四季がはっきりしている北海道だからこそ、桜の開花を待ち焦がれるのかも知れません。

さて今日も本の紹介を。
このところ本を読んでおります。いい傾向です。
今日ご紹介するのは西加奈子さんの「くもをさがす」です。
西加奈子さんの本は実は一冊しか読んだことはありませんが、書店の店頭に面陳列されていたので手に取ってめくっていたら、「あ、これは買って帰らないと」と思わせてくれた本です。

「くもをさがす」はいわば西さんのドキュメンタリー。カナダに住み、乳がんがみつかり、小さいお子さんを育てながら治療に挑む、その過程でさまざまな人の助けを得て、悩みながら前に進む姿が描かれています。がんというのはほんとに、待ったなしで決断の連続ですものね。がん当事者も、家族も、友人も、医療関係者もこの本から得られることがなにかあると思います。
がんという病気にかかると、病気についての表現の仕方は本当に人それぞれです。同じ病名病状でも、置かれている立場や状況はさまざま。だからその人固有の体験となる。
がんになったことを隠さずに表現する人もいれば、できるだけ人に知られたくないという人もいる。
西さんは自分の体験を(脚色はされていると思いますが)表現することで、読む人はカナダに住みながらがん治療をする一人の女性を、疑似体験することができます。そこにはつらさばかりではなく、闘病中のちょっとしたジョークや、親身になってくれる友人のありがたみなど、リアルな日常が描かれています。
私は医療者なのでカナダの医療保険の仕組みや、治療の予約がうまくいかなくて西さんがイライラする描写などに興味が魅かれました。それから文中カナダのナースたちは大阪弁で西さんに話しかけます。そんなわけないでしょうけどね、でもそれが重いテーマを明るく軽くしてくれているのは確か。
それにしても、人は一人では病と闘い続けることはできない。周りの人に上手に手を借りる強さと勇気を持てるといいですね。

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ゴールデンウイークは読書週間だな。

超人・杉並・トラつば

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
このところ札幌は寒の戻りです。う~さぶっ。みなさまいかがお過ごしでしょうか?

「工藤さん、この本読む?」と院長から手渡されたのは「超人ナイチンゲール」(栗原康著・医学書院)という本。タイトルにインパクトがあるでしょう。書評を見て読みたいと思っていた本でした。ラッキー。
ちょうど地方出張があったので、JRの往復で8割がた読みました。
ナイチンゲールの伝記といっていいでしょう・・が、文体がすごくラフなんです。歌で言えばロック、、、いやラップが近いかな。だからするするっと読めてしまいました。ナイチンゲールの伝記を読むのは、大人になってから初めてです。クリミア戦争に従軍して、負傷者の療養環境を整え、その日常をデータで表して後年発表したとか、看護覚え書きを記したとか・・。功績はもちろん、そこに行きつくまでに軍の上層部を説得したり、国を動かしたりという、別な苦難もありありで面白く読みました。改めて思う、看護の基本は食う・寝る・出す・そして清潔に整える。そして回復を助けるんだな。

週末には、ようやく映画日和です。
今回見たのは「〇月〇日、区長になる女」というドキュメンタリー映画。2022年東京・杉並区の区長選挙がありました。緑が多く閑静な住宅街に、道路拡張計画があると知ったことからこの映画は始まります。計画通りだと自分の住む家が無くなってしまう。自分ごとになって初めて生活と政治が結びついていることがわかって動き出す人たち。
まあ、これ以上はネタバレになるのでやめておきますが、前段のナイチンゲールの闘いとも相まって、長期政権でだらんと伸び切ってしまった区政に「もうだまってられん」と物申す人たちの熱い思いがありました。久々に映画見て涙出ましたの。

朝ドラの「トラつば」も楽しく見ています。こういう賢いヒロインたちが男社会の中で「スンとせず」に、前に出ていく姿、今もまだまだ勇気がいると思うのです。世界の首脳が女性だったら、戦争にはならないんじゃないのかな、と誰かが言ってましたっけ。命を生み育てて、家計を切り盛りして暮らしていくのは女がずっと上手にやってきたことだから。でもま、今や性別にかかわらずですけどね。諦めきってないでちゃんと見極めて、投票しましょうね。

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「超人」と聞くと「ハルク」と思い浮かぶ世代。

ありがとう! 月刊ベストナース

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
三寒四温とは言いますが、晴天で雪解けの日だったと思えば翌日真っ白な雪景色。まだまだ油断ならない札幌です。

さて本日は、長年お世話になっていた医療情報誌「ベストナース」の休刊のお知らせについてです。
北海道医療新聞社が発行していた、この雑誌を見始めたのはいつからでしょう・・看護師詰め所に必ず一冊置いてあって、休憩中にぱらぱらとめくっていたものです。

管理者になってからは、「〇〇病院のナントカさんが載ってる」とか「△病院に先越された~」とか、知り合いや自院の取り組みと合わせて読むようになりました。
看護部長になってからは取材を受けたり、あるいは「こんなイベントやるので取材に来ませんか?」とネタの提供もしておりました。
2024年の3月号が休刊前の最後になると聞き、驚きました。出版業界の苦境は知っているつもりでしたが、こんな身近なところにも・・と思いとても残念です。新聞も夕刊がなくなり、紙面が薄くなりました。電子媒体で読めるのはわかってますが、紙をめくり開いて読むのはやっぱりいいものです。
記者の方はよき聴き手であり、看護職を応援してくれていました。つらつらとしゃべったことを、過不足なくわかりやすい言葉で表現してくださり、初校を読むだけで「こんなすてきな記事になるなんて!」とうれしくなりました。ある時、なかなか看護師が集まらず落ち込んでいた私に、記者の方が励ましのお手紙を送って下さったこともありました。

当院のことを言えば、ベストナースに載っていた記事がもとで、認知症対応カンフォータブル・ケアを取り入れ、そのおかげで身体抑制はゼロになりました。現場で努力した師長たちは、今や講師として呼ばれるようになり、また多くの方が当院に学びに来てくれるようになりました。ベストナースがきっかけを作ってくれたのは、間違いありません。
これまで応援してくださり、さまざまな情報提供をありがとうございました。どうかお元気で。

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別れと出会いの季節ですね。

「てがみをかくよ」をかくよ!

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
日本各地で豪雨災害が発生し、かの地に住む友人の顔を思い浮かべながら悶々としています。一日も早く復旧することを、ただただ祈っております。

連休中は久しぶりに大型スーパーへ出かけて、欲しかったけどなんとなく我慢していたものを買い、ささやかな幸せを感じました。
家人からは「そんなもの我慢してたなんて信じられない」と呆れられましたが、実は冷水でお茶を作るポットが欲しかったのです。 私が求めていたのは、冷蔵庫のドアポケットに収まる形で容量は1㍑位、そしてポットの中に手を入れて洗える、こんな条件でした。まず形状から言うと取っ手はいらない。取っ手がついてると、うちの冷蔵庫ポケットには入らないのです。そして棒のついたスポンジ、あれは好きじゃないんです。容器の隅にきちんと届かないし、スポンジそのものの置き場所に困る。だから手を突っ込んで隅々まで洗える奴が欲しかったのです。

「こんなのは季節商品だから、時期が過ぎれば売ってないよ」とも言われ、間に合ってよかったな~と思いました。

さて休みの間に届いた本は、ジョンソン祥子さんの「てがみをかくよ」です。

祥子さんはアメリカ・ミシガン州で夫と息子さんと暮らしています。息子さんが生まれる前から飼っていた、Maruちゃんというワンコとの暮らしを写真に撮り、写真集にしていました。(「ことばはいらない」がおススメです)

私はもっぱらTwitter(最近はinstagram)で祥子さんの投稿を追っかけていました。穏やかで優しい、そしてユーモラスなワンコでした。そんなMaruちゃんが今年の3月に旅立ちました。急なことでした。その後、これまでの犬生をまとめた小さな本を出されると知りました。

「てがみをかくよ」とは、すてきなタイトルです。祥子さんがMaruちゃんに書くのか?それともMaruちゃんが書くのか。いやいや、ネット上で家族のように愛しんできた、私のようなファンのために書いてくれるのか。いろいろに受け取れます。

祥子さんは15歳になったMaruちゃんと、いつかお別れの時が来るのをずっと覚悟していらした。それが投稿の行間からびしばし伝わってきていたのです。
人の悲しみの表し方というのはさまざまだなあと思います。この本を出して、日々の暮らしから見えなくなってしまった存在を、今はしみじみと感じていらっしゃるのかも知れません。

動画を見ていた私ですら、Maruちゃんのタッタッタという足音が聞こえてきそう。そう思って胸がきゅっとなります。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。

本の購入はinstagramからのみ。

発想を変えよう、思い込みを捨てよう

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
研修の時に講師の先生から言われたことば、「Out of box」がずっと心に残っていて、今年のキーワードは「発想を変えよう、思い込みを捨てよう」にしました。
これまでやってきたことに慣れ切っていると、それが正しいとか前からやってるからと、どうしても思い込みがちですが、頭をやわらかくしてみると、世の中にはもっといいこと、やりやすいこと、楽しいことがあるはずです。

普段の自分ならしないことを、やってみるというのもそのひとつ。

あるとき職員と、立ち話をしていてお互いが今読んでいる本の話になりました。彼女の推し本を教えてもらいまして、すごく興味が魅かれたので早速買ってきました。巷で話題になっていても、手に取らない本は五万とありますね。彼女がこれだけ推すのだから、きっと面白いに違いない。きっかけをいただき、新しい読書の世界が広がりました。

また別な日には、違う職員から今度は映画の推し!をいただきました。
楽器をやっていた私なら、きっと興味があるだろうって教えてくれたのです。
これも、調べると映画館での上映はあと1週間!しかも夜しかやってない!
出不精を振り切って「行こう!」
いや~ 行ってよかった。面白かったし、まるで映画をみたのかライブに行ったのか、両方味わったようなそんな興奮に包まれました。最近は映画もドラマもインターネットでわりとすぐみられる時代ですが、やっぱり映画館で集中して観るっていいですね。その世界に没入できるから。

それから、病院の公式インスタグラムを立ち上げました。看護部の精鋭3人とチームで始めたのですけど、これがなかなか楽しい。みんなSNS初心者ですが、日々「こんな機能があった」と発見があり、文字を入れるのが上手な人や、くすっと笑顔になるような投稿をする人、困ったときには疑問を解決してくれる人がいるのです。
試行錯誤しながらやってるこのプロセスが実に楽しい。

まだまだ発展途上ですが、お時間がありましたらぜひのぞいてくださいね。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
エスコンフィールドにはまだ行けてません(^^)

分人

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
コロナが始まってから3年余り、全然本を読むことができなかったのですが、最近また読めるようになってきました。

看護師という仕事をしていると、自分や家族が病気になったときに視点が変わり、自分がどの立ち位置で物を見て対応しようとしているのか、わからなくなる時があります。

そんなとき作家の平野啓一郎さんの本を読み、腑に落ちるものがありました。
家族と一緒の時の自分と、会社にいるときの自分は同じだろうか?高校時代の友人といるときの自分は?と考えると、自分の中にいろんな顔があり、それらは矛盾していない。それを平野さんは「分人」ということばで表しました。

つまりわたし、工藤昭子という人間は普段は「看護師」であり、「看護部長」であり、働いている病院は緩和ケアや認知症ケアなどを行う病院であって、働いている一日の大半はそう認識されているのですが、自分や家族が病気になると途端に自分ごととしてとらえるため、「一患者」や「患者の家族」という「分人」の側面で認識されるということです。
平野さんは「分人とは、対人関係ごとの様々な自分のことである」と書いています。そして「一人の人間は複数の分人のネットワーク」だというところが、腑に落ちたのでした。

たとえば患者として医療者との間にトラブルがあったとき「こんなことは患者としては不愉快だな」と思う一方で、「こういう状況は医療者側もつらいよね」と共感するような出来事があったとします。
こんなとき私の中で「どっちの立ち位置(患者か医療者か)で物を見たらいいんだ?」と少々混乱が生じるわけです。
逆にすごくいいケアをしてもらったときに、一人の人として「ありがとう」と言いたいだけなのに、そこに看護管理者としての目線が邪魔をすることもあります。素直になれないのは単に性格の問題かも知れませんが・・。

「看護師の私」と「患者としての私」の間を、行ったり来たりしながら人間性を高める勉強をさせてもらっている。
仕事を通じて自分にはできない別な人生を学ばせてもらい、違う価値観に気づかせてもらっている。
そのことを謙虚に学ぶことが大事なのかな、と思います。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございました。
「自分探し」ってことばもあったよね。

日曜の午後、オンラインで

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

以前にも書いたことがあるのですが、私は勝原裕美子さん(オフィスKATSUHARA)を尊敬していて、ブログや著書を読んだり、主催する勉強会に時々お邪魔しています。
日曜の午後、オンラインで「トランジション」のワークショップに参加しました。

勝原さんは大学を卒業後に百貨店で働き、主任まで昇格したあと看護大学に入りなおして看護師になりました。その後大学教員になり、さらに聖隷浜松病院の看護部長に転身。このプロフィールだけでもとても興味深い。仕事と仕事の間にどんなことをお考えになり、決心したのだろう。凡人の私からすると、まるで看護界のスターのような心持で見てしまいます。心酔する熱心なファン。はい、そう思います。

看護部長さんだった頃に書いておられた「やらまいかっちゃん」というブログに、未熟な管理者である私はどれだけ救われたことでしょうか。その後独立して個人事務所を立ち上げ、現在は私塾で看護管理者のための学び場を開いておられます。
ああ、私もその私塾に行きたい!と思いながらぐずぐずと月日だけが過ぎていってます。

勝原さんのセミナーは、毎回不思議と時間を忘れてしまいます。
勝原さんの伝えたいことがまずあって、それから参加している個人の体験に符合するところがあって、心の中で講義と自分の体験を行きつ戻りつします。
勝原さんから繰り出される、絶妙な問いによって過去の体験や感情が引き出されていきます。コーチングを受けているような、そんな感じで進んでいきます。そしてこの揺さぶられ感がなんとも心地いいのです。オンラインでは3~4人のブレイクアウトルームで自らの体験を話しあい、最後に今日のゴールへと導かれてクロージングとなります。そのプロセスが自然で無理がありません。
しかも終了後は「もう少しこのことを学びたい」という余韻が残ります。
さっそく本をぽちっと買いました。これがめっぽう面白い。

本当に魅力的で素晴らしい授業。こういう先生にずっと学びたい。
そして学ぶばかりではなく、out putもしないとね、と思ってはいるのですが、まだまだ修行が足りません。
なんとか勝原流を自分にも取り入れようと頑張ってます。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
遠くてもオンラインで学べるのは、本当にありがたいね。

「宇宙兄弟」に学ぶ人との関係性

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

週末は管理者研修のスライドを作っていました。
私は30の手前で管理職になりました。リーダーの素質もなくもちろん自信もなく、たまたまそうなってしまいました。それ以来現在に至るまで、どうしたら自分がいいリーダーになれるか、スタッフが気持ちよく働ける場所を作れるか、ということをずっと考えつづけてきたように思います。

昨年知人に「あなたの知らないあなたの強み」という本を教えてもらいました。
自分のことはわかっているようで案外わからないものです。この本は「宇宙兄弟」という漫画がベースになっています。漫画を読まなくてもわかる本ではありますが、読んでいた方がより理解が深まる、そう考えてまずは漫画の方から読み始めました。40巻あるんですがこれがめちゃめちゃ面白い。すっかりハマりました。

職業としての「宇宙飛行士」のことなど、まったく未知の世界です。
主人公南波六太(ナンバムッタ)とその弟(ヒビト)の二人の宇宙飛行士の話ですが、単なるヒーローズストーリーではありません。人と人との関係性やリーダーシップの題材が含まれています。ムッタを含め登場人物はみんな個性的です。その個性を科学的に分析するのがこの本に書かれていることでした。

ムッタはいわゆるヒーローではありません。むしろ本当にやりたいことを前にして尻込みしたり、ぐずぐずと言い訳をしたりして、情けない一面を持っています。けれどもチームの中にいるとメンバーの良いところを観察し引き出し、自分の得意なことを率先して役立て、共に課題を解決していく様が描かれています。

漫画の中にはいろんな名言が出てくるんですが、
「グーみたいなやつがいて、チョキみたいな奴もいて、パーみたいな奴もいる。誰が一番強いか答えを知ってる奴いるか?」
というのが私のお気に入り。
ほんとにそうだなあと思うのです。けれども実際私たちの身の回りでは人と人との諍いが日々起きています。
自分が我慢するというのでもなく、相手を変えようとするのでもなく、互いにいいところを認め合って、楽しく仕事をできたらいいのに。私はそう思います。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
たくさんの人にこの漫画を読んでもらいたいなあ。

わたしも、欲が出ました

ヨシタケシンスケさんのエッセイに「欲が出ました」という本があります。
人があまり気が付かないようなところを掘り下げた文章とかわいいイラストで、ついクスっと笑ってしまう本です。
今日はその題名にあやかって、書いてみます。

もう3年以上も前になりますが、私どもの病院で「認知症対応カンフォータブル・ケア」を取り入れました。
過去のブログにもその経緯を何度か書いたのですが、このたびその取り組みが「精神科看護」という雑誌に掲載されました。
呼びかけてくれた棟方師長さんと、看護管理者の私にそれぞれ書いてほしいというご依頼、ありがたくお受けしました。
頼まれごとは試されごとですものね。

そして軽い打ち合わせだけでお互い書きだしたのですが、結果的には同じことを違う視点から書いた形になりました。
実践したことってこうなっちゃうんですね。
3年間を総まとめという感じで、out putしてすっきりした私たちです。

カンフォータブル・ケアというのは、認知症の方に対して「快」の刺激による対応を心がけることと、相手に敬意を払い温かく接することを中心としています。
看護職者は環境の一部なので、これが常にキープできるように、そして劣化しないようにこれからも気をつけていきたい、と思っています。

当院は緩和ケアを前面に出しているのですが、私は高齢者医療の場としても質のよいケアをしている病院だ、と認知されたいのです。
自分の中だけでそう思っていても、言葉で表していかないと人には伝わらない。

何をもってそう表せるだろうか。
独自性を出すにはどうしたらいいのだろうか。
てなことを、連休中は家にこもって考えておりました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
「自分の親を預けたいと思う病院」だよなあ。

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