2017年12月
2017年、何したかな?とふりかえる
2017年もあと数日ですね。
今年はどんな年だったのか、備忘録として書いておこうと思います。
「安らぎと信頼の看護を提供する」というのが看護部の目標でした。
病院の目標が「Healing」ですから、患者さん・ご家族へのケアに何らかの癒し的な要素が加わればいいなということと、やっぱり安全面で信頼できる看護でありたいという風に考えたものです。
病院にはいくつか物品をそろえていただきました。たとえば・・
新しいエアマットに切り替えていただきました。角度調節や熱がこもらないような機能があり、患者さん一人ずつの状態に合わせてセットできるようになりました。また各お部屋にはPPE(個人防護用具)ボードをつけてもらいました。これまでは患者さんの床頭台のスペースに置いたりしましたが、床頭台はあくまで患者さんのものですから、そこには置かず、出入口に一か所ボードをつけて、マグネットで手袋・エプロン・マスクを整えました。おかげでこれらの物品の回転も良くなりました。それからサクション(吸引)用ワゴンを購入し、物品類をひとまとめにすることができました。
ケアに関する勉強会も多数行いました。前年度の教育委員の人たちが、研修会についてのアンケートを取って、職員のニーズに合ったものを企画運営してくれたおかげで、優れた講師の方たちをお呼びして実のある研修になりました。それぞれの委員たちがユニークなスクリーンセーバーを作ってくれて、ミスにつながらないように注意喚起してくれたり、師長さんが主導で朝礼や終礼の在り方を変えてくれたりしました。こういった「モノ」と、「知識や技術の向上」との積み重ねにより、褥瘡の発生率・転倒転落の件数などが前年度より減少しています。
それからボランティアグループ「せら」のことも欠かせません。今年は人数が拡大し、活動内容もずいぶん広がりました。
職員向けに若石式リフレをしていただいたり、お掃除隊・ハーモニカやバイオリンの演奏などの機会が増えたほか、「あぐり~ん・プロジェクト」でイチゴ狩りや芋掘りなどを行いました。コーディネーター鈴木さんのリフレも、患者さんやご家族に好評です。また院内の飾り付けは職員も交えて、昨年よりも、ものすごく充実しました。
新年も、こうした小さなことをミルフィーユのように重ねて行きたいと思います。
ご縁をいただいた方、さまざまなお心遣いをしてくださった方、心から感謝しています。
今年1年本当にお世話になりました。
みなさまよいお年をお迎えください!
Special thanks to
*口腔ケア 葭内歯科:歯科衛生士の武藤さん *グリーフケア:フルート奏者の工藤さん *エンゼルケア:緩和ケア認定看護師の市川さん *おむつケア:大王製紙の松橋さん *カンフォータブルケア:旭山病院の南さん *ストレスケア:上前さん
*セラピー犬のみなさん *札幌徳洲会病院認定看護師:井畑さん・藤原さん・松田さん・田中さん *音楽療法:中山先生
*病院祭 ISD個性心理学コーナー:廣瀬さん・樋口さん・棚川さん・池田さん・小川さん、元ボランティアの伊藤さんと三島さん
*正文舎の白藤さん *フランスベッド株式会社の吉村さん *秋田:外旭川病院の寺永さん
このほかたくさんの方にお世話になりました。
家の力はすごいな!
今年看護部でやってきたことの1つに、介護施設と在宅緩和ケアを見学するという計画がありました。
百聞は一見にしかずと思い、お向かいの施設とホームケアクリニック札幌にお願いして、3〜5日間の見学を7名のスタッフがさせていただきました。
ことわざ通り、想像していた世界とは違っていたことがたくさんあったようで、レポートには新鮮な驚きが書かれていました。
ちょっとご紹介します。
「実際に訪問させていただいた患者様やご家族は本当にいいお顔をされていました。入院中は食事が摂れなかったのに、自宅に帰ったら食べられるようになった。笑顔が戻って生き生きしている。しっかりとした症状コントロールが出来ていることが大前提で苦痛が最小限に援助できているからだと思います。
入院中の患者様にご家族が面会に来られた際にはねぎらいの言葉をかけ、一緒に過ごす時間が穏やかであるように患者様の様子を共有するなどしてもっとコミュニケーションをとっていきたいです。また、今後自宅退院される方には自宅での生活を考え、今以上に細かく準備や指導などをご家族を含めて援助していきたいです。」
「家の力はすごいな!
在宅での看取りとは「療養生活の線上の最期に死がある」という言葉も印象的だった。」
「在宅では患者さんは居間の中や居間の隣にベッドを置いて、庭を見たり家族の動きを感じて過ごすことが出来ていた。朝起きた時に「今日は何ができるのか、何をしたいか」を考え、家事をされている方もいた。在宅では家族の役割が重要だけれども、家族を支える医師や訪問看護の支えがあれば、自分の思うとおりに過ごすことができるのだと実感した。」
「施設は生活の場であり病院とは違うという認識は持っていましたがそれ以上のものを感じました。病気を持っている人とそのご家族が安心して長く生活できるように、病院からのサマリーはもっと工夫が必要だと思いました。
以前入院していた方が元気に笑顔で過ごしている姿を見ることができました。
限られた医療材料しかなく、工夫しながら対応していることがわかりました。病院は恵まれていると思いました。」
この新鮮な驚きと学びは看護師としての厚みにつながるでしょう!
研修させていただいた施設とクリニックには大感謝です!
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
この取り組みは来年も続けたいな(^^)
簡単な仕事じゃないって知っているよ
朝礼スピーチで、あるママさんナースの話したことです。
「わたしは夜勤の時には家族の夕食の支度をして仕事に行き、夜勤明けで帰ったらその日の夕食を支度をしています。
ですが、あるとき夜勤明けでぐっすり眠ってしまって、気が付いたら夕方を過ぎていて、息子がすでに帰宅していました。
あら、大変、ごはんができてなくてごめんねって言ったら息子が
「簡単な仕事じゃないって知っているよ」
と言ったのです。
日頃家族同志で感謝の言葉など言ったことはないのですが、息子が「簡単な仕事じゃないって知っている」と言ってくれたこの言葉がすごくうれしくて、言葉って大事だなと思いました。
私も一番身近な家族に、感謝の気持ちをもっと伝えようと思いました。」
私はこういうスピーチにぐっときてしまいます。
(お母さんのしている仕事は)「簡単な仕事じゃないって知っているよ」(だから今日は特別疲れているんだね。お疲れ様。いつもごはん作ってくれてありがとう)
そういう思いが込められた言葉なんでしょうね。
夜勤のある仕事をしてずっと家族を支えて、きちんと食事を整えてきた母の姿を見てきたからこそ、の息子さんの言葉ですね。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
感謝の気持ち、照れずに言おう!
病院名変更の朝がきました!
今年も早師走になりました。12月1日は、私たちにとって歴史の1ページに刻まれる日でした。
旧札幌南青洲病院は医療法人徳洲会 札幌南徳洲会病院へと変わりました。
経緯については院長のブログで↓
https://sapporominami.com/incho_blog/?p=1317
当日の朝礼は、札幌南徳洲会病院として職員に辞令が交付されました。
朝礼を行う講義室は、いつもより多くの職員が参加してわいわいとにぎやかです。
理事長から「総長」になった前野先生より、院長以下所属長一人一人に辞令が手渡されました。
院長はみんなに向けてこぶしを固め、元気に頑張るぞ!というメッセージを送りました。
私は順番を間違え、副院長を差し置いて、張り切って前に出てしまって大失敗!
ごめんなさ~い!ああ、恥ずかし~い!
辞令交付が終わり、前野先生の挨拶がありました。
去年の「日本死の臨床研究会」の事務局、今年は「第1回徳洲会緩和ケアセミナー」そして今回の「生協解散~事業譲渡」と様々な山を乗り越えてきた僕たちは、これから徳洲会という組織全体に緩和ケアを広めていくのがミッションなんだ、という前野先生の言葉に、心がアツくなりました。
これからが新病院に向けての本当の始まり。
日本一のいい病院にしよう。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いします。