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看護部からのお知らせ

見学者の目線

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
一雨ごとに寒くなり、ようやく冬化粧です。

先日埼玉にある、緩和ケアの病院の幹部の方が病院見学にいらっしゃいました。この方たちは実は2回目の見学です。1回目は今年の4月にいらっしゃったのですが「その時はただただ圧倒されてしまって、細かいところをよく見てなかった」そうなのです。そして自院の新築移転の話が進むにつれて「もう一度みたい」と思うようになったのだとか。うれしいことです。

私達も新築計画が始まったころから、いくつもの病院を見学に行きました。工夫したところ、どうしてもこれだけは叶えたかったこと、逆に思ったようにできなかったこと。いろいろありますよね。予算もありますから。

家も3回建てるとようやく自分の思い通りになる、というくらいですから、ましてや人生で1度くらいでしょうか、自分の勤め先の新築に関わるなんて。こんな機会めったに当たらないですよね。

さあ、ご挨拶もそこそこに早速病棟へ参ります。廊下の広さ、ナースステーションの作り、手すりの形状や消火器が収納されていることなど、熱心に写真を撮っていらっしゃいました。

患者さんが使う床頭台(しょうとうだい、と言います)は当院オリジナル。全体の高さ・収納力・マグネット板・明かり取りのアクリル板・鍵の形状など私たちの想いがいっぱい詰まっています。

廊下の端のちょっとした「遊び」のスペースなども気にいっていただきました。

以前「汚物処理室」と呼んでいた場所は「洗浄室」というネーミングにしたのです。
病室から出たとき目の前のドアに「汚物処理室」って書いてあったら、患者さんが気分を悪くするんじゃないか?という師長の発想から、この名前に変えたのです。実際便器を洗浄する場所ですし。

その話をすると「たしかに、汚物と書かれているとすでに汚れた場所という印象があるから、汚れてもいいんだという気持ちになるけれど、洗浄室と書かれていたら、きれいに使おうという気持ちになりますね」と言われて、その視点はなかったなと思いました。まさに言霊。

お話を聞いていて一番私が気づいてなくて、そして嬉しかったのは「この病院はにおいがしないですね。これは前回もそう感じました。換気システムは何を使っているのでしょうか?」という質問でした。言われてみると、旧病院の時は、そこはかとなく排泄物や人間の身体から発するにおいが感じられました。でも今はそうですね、ほとんど感じられなくなりました。換気システムはもちろんのこと、お掃除が行き届いていること、ゴミはすぐに処理すること、オムツの性能が上がり、職員の技術も向上したこと、などいろいろ理由があるのではないかなあ。こういうことをみえる化できるといいですね。

この数年病院の建て替え工事があちこちで行われています。どの病院にも「ここだけは!」という思いを込めた場所があるのだろうなあと思います。こんな風に外からいらした方の目線を通じて、気づかせていただきました。ありがとうございました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
新しい病院ができたらぜひ!見学させてください。