部活ー聞き書き部
聞き書き部、再開しました。
しばらくぶりに、聞き書き会を開きました。
コロナで休止していたのですが、少人数ですので感染管理に注意を払って再開することにしました。
主催者である私も、聞き書きのことがよくわかっているわけではありません。
だから見よう見真似、お互いの知識や実践を共有しあってゆる~く前に進もうと思っています。
今回実践報告をしてくれたメンバーは、齢90を超えたお母様のお話を聞き書きにしてくれました。
そしてそれを朗読してもらいました。私は目をつぶって、頭の中で想像力を働かせて聞き入りました。
親の話を改まって聴くというのは、切り出し方も気恥ずかしいものです。
そのメンバーはあらかじめ聞き書きというものについてお母様に説明し、そのうえで何度かにわけて聴き取り、録音して文字起こしをしました。
枚数にするとA4サイズ数ページに渡ります。
お母様の子供のころの情景、戦中戦後の暮らしぶり、結婚に至る経緯、子育て中のことなどが次々に出てきました。一人の女性のファミリー・ヒストリーです。
回を重ねるごとに物語が整理されて、時系列に沿って話そうとするのがわかって、驚いたといいます。
親の話をこうして改まって聴くことって、意識しないとあまりないように思います。
子どもの側も、自分が年齢を重ねるうちに「お母さんにも私と同じ年齢だった時があったんだよな」と思いを寄せることができます。
今よりも不便なことがたくさんあったけれど、モノがないからこそ知恵と工夫で心豊かな時代を送っていた。そんなことがわかります。
誰しも自分に関心を持ってもらって話を聴いてくれるって、うれしいものです。
お母様は目に浮かぶ情景を生き生きと語られています。
これまで特に思い出しもしなかったことが、聴かれることによって、引き出しを次々開けたみたいに飛び出してきます。
それを黙って聴いている私たちにも、尊敬と感謝の念が自然と湧いてくるのがわかります。
命がつながって、今わたしたちがここにいる奇跡を感じるのでした。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
体験入部した人から「これは楽しい部活ですね~」と言われたのがうれしい私です。
聞き書き部~もっと親の話を聴きたかった~
昨年始めた聞き書き部、部長の工藤です(^^)/
2~3か月に1回の活動というゆるい部活です。
初回にNPO法人「とものむらいとし会」の森旬平さんをお呼びして「聞き書きとは」について講義を聴きました。
あれから2か月が経ち、今回第2回目はそれぞれが自分で活動したことをシェアしあう会ということで集まりました。前回のお話↓
今回は「聞き書きを意識することによって聴く姿勢が能動的になった」という意見から始まり、
「もっと(亡くなった)親の話を聴いておけばよかった」という話になりました。
聞き書きというのは高齢者の記憶を引き出し、その人の言葉で文字に起こし、記録をすることです。
私たちは医療者なので日ごろからよく高齢者のお話は聞いていますが、いかんせん親子となると人それぞれスタンスが違います。
それまでの親子の関係性だとか、日ごろからよくおしゃべりするかどうか、にもよりますね。
親に反発したり、親とは違う生き方をしていても、年を取ることで違う見方ができるようになってきた、という意見も出ました。
私はもうすでに両親が亡くなっているので、聴きたくてもかないません。
二人とも戦争の話は一切しなかったし、触れてはいけないことのように感じていました。
今は亡くなった母の年齢に近づいてきたせいか、歴史に翻弄された一人の女性の人生として興味が湧いてきます。
参加したメンバーが、これからご両親の話を聴こうと考えているというので、みんなで見守ろうと思います。
そして第三者だから話せるのもまた事実なので、身近な高齢者のお話を聴かせてもらいましょうと言って終わりました。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
話し合うだけで、すでに深いです。