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2024年7月

スマホがないっ!

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
先日友人達とドライブに行ってきました。
目的地に着いて、車を降りてしばらくした時に、自分のスマホが見当たらなくなり、慌てました。車に戻って探すと、シートの脇に落ちていたので、すぐ見つかってホッとしました。
写真やスケジュール、連絡先。忘れないように記録したメモなどなど。
ほんの数分とは言え、今やスマホがないと、あらゆることができなくなる。
一瞬でしたが、いろんなことが脳内を
巡り、プチ恐怖を味わいました。

スマホって、ちょっと検索したことやLINEを読まれていたんじゃないかと思う位、その時関心のあるものが広告でどんどん入ってきます。
どうして私の好きなものがわかるんだろう、と気味が悪いと思うこともあります。

でも、一方でこんな妄想もしています。
病気や事故で自分の意思が伝えられない状態になったとき。
「工藤昭子が終末期医療について語っていた言葉を探して」とスマホに向かって尋ねる。
そうすると「0年0月0日に〇〇さんとの会話で、”私が自分の意思を伝えられない状態になったら、延命治療は一切しないでね” と語っています」と探し出してくれたら、それはその人の意思決定になるだろうと思います。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
スマホはもはや体の一部ですね。

今年もオムツ・マイスター講座開講しました

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
毎日暑いですね。

今年も、オムツマイスター講座が始まりました。
当院では2019年からスタートして今回で5回目の開講です。
大王製紙株式会社のMさんに最初から教えていただきました。
紙おむつにも種類があり、メーカーがさまざまな工夫をしています。
その特徴を生かして使うと、使用しているご本人も快適だし、介護する方もラクになる。

2019年当時、私どもの病院ではさまざまなオムツを使用していました。
そのころはご家族が持ち込むオムツもありましたから、まさに玉石混交。
肌すべりのよい高級品もあれば、水分をあまり吸収してくれない、質のよくないものもあるわけです。せっかく技術を学んでも、すべてのおむつには応用できないということがわかりました。
体の向きを変えるときに「漏れ」が生じると、寝間着やシーツを取り替えることになります。これは結構な時間と労力がかかりますし、夜中だと患者さんも目が覚めてしまいますね。

それで少しずつ時間をかけて、ご家族にもご理解をいただいて、現在は大王製紙さんの商品だけを使っています。
おかげさまで現在オムツ・マイスターは17名となり、各部署でその力を発揮してくれています。オムツの当て方ひとつで患者さんの快適さが違うとしたら、これはとても大切なケアの技術。今年の受講生もみんな頑張ってね!

今週もこのブログに来ていただきありがとうございます。
継続は力なり。

ケアされた週末

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
連休は小旅行をしてきました。
以前一緒に働いた仲間たちと。

時間が経ってもあの頃の関係性のままで、おしゃべりが尽きませんでした。
何か役に立ちたくて出かけたのに、それぞれの物語を聞かせてもらい、感心したり気づいたり、確実に年を取ったと自覚したりで。
結果、ケアされたのは私の方。
いや、それぞれみんながお互いに癒されていたと思う。

余韻を楽しみつつ、今週もゴキゲンで仕事しようと思います。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
今週は短いっ

今年もベストプラクティス研修が始まりました

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
札幌はこのところ雨続き。涼しくていいですが、洗濯ものが・・の毎日です。

さて今年も法人グループ内の「ベストプラクティス研修」が始まりまして、当院の緩和ケア・認知症ケアを学びに遠くから看護師さんがやってきました。

感激屋さんの彼女は、私たちが日常的に行っている様々なことにひとつひとつ感激してくださって、ほめてくださるので、うれしいやら恥ずかしいやらです。
そしてまた外を知ることは自分の部署を知ることにもつながりました。
自部署のスタッフがとてもよく頑張っていることをあらためて認識した、早く部署に帰ってみんなにそれを伝えたい、と仰いました。

私が印象に残ったのは、「患者さんにとってはひとつの人生なのに、病院や看護師の都合で、患者さんの望んでいることができないのは、申し訳ない。一つでも患者さんの小さな望みを叶えられたら、緩和ケアをやりたいと集まってくれたスタッフもやりがいを感じると思う」という彼女の言葉でした。

情熱と愛情にあふれた方だなあと感じました。
こちらも見習わなければいけないことを、たくさん教えてもらいました。

今週もこのブログに来てくださりありがとうございます。
井の中の蛙にならないように、ね。

慰霊祭に思うこと

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
6月22日に、当院では年に一度の慰霊祭(こもれびの会)を開催しました。

当院はホスピス=緩和ケアの病棟ができて21年目になります。
たくさんの患者さんと出会い、共に過ごし、その旅立ちを見守ってまいりました。
院長は、かつてアルフォンス・デーケン先生から、ご遺族のグリーフ(悲嘆)ケアのために遺族会を開くといいですよと直接教わったのだそうです。

がんという病気にかかると、患者さんはもちろん、ご家族も一緒に治療の選択と意思決定を迫られ、がんと闘い続けてきます。病院のいわゆる標準的治療を受けない方もいらっしゃいますが、共通しているのは良くなるために、今一番必要なことを選びつつ進んでいくということ。

緩和ケアは、本来積極的な治療と同時並行で始まってほしいのですが、ほとんどの方は選択と闘いにエネルギーを費やしてから、いらっしゃることが多いです。

私どもの病院や、ホームケアクリニック・訪問看護ステーションでは、辛い症状を緩和し、穏やかな生活を取り戻すことを主眼に置いています。
少しでも食べられる、少しでも起きていられる、できたら音楽も楽しめる、お誕生日を祝える、調子が良ければ家に帰る、ということが実現できたらいいなと思ってみんなで話しあっています。


慰霊祭は、人生を精一杯生ききった故人を思い、大切な人が今も心に生き続けていることを実感する場にもなります。私自身、昨年身内を亡くしたので、ご遺族の気持ちを感じながらその時間を過ごしました。
そして少しだけ、同窓会的な要素もあるような気がします。

慰霊祭が終わったあと、職員とご家族が目を潤ませながら、そこここで話し込んでいます。
別れ際に握手したり、ハグしている姿も目にします。
患者さんを一緒に支え、伴走したご家族と医療者が「あのとき頑張ったね」と言い合える場として、私達医療者にとっても、大事なグリーフ(悲嘆)ケアの場なのです。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
これからも、伴走者でいさせてください。