2023年1月
3回目のキャンドルナイト
こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
2021年にふと思い立って始めた「キャンドルナイト」というイベント。
コロナで病院内のイベントが中止になったため、何か静かな催し物ができないかなと思ったのがきっかけでした。旧病院の4Fのテラスにアイスキャンドルや雪像を作り、夕方に火を灯してそれを見る、というだけ。
職員は「看護部長がまたなんかへんなこと始めたよ」と思ったことでしょう。
去年は移転して初めての冬、病院周囲には広大な敷地があります。
さてどうやってやろうかと思いましたが、最初からそんなに大それたことはできないですね。
ボランティアさんと職場の有志の力を借りて、シュヴァービング広場周辺でアイスキャンドル・スノーキャンドルを並べました。
灯をつけるとなんとも幻想的で、看護師たちが患者さんを連れ出してくれて、一緒に「わ~キレイ」って言っている姿をガラス越しに外から見ると、とても幸せな気持ちになるんです。
キャンドルの灯りって人を和ませる力があるから、みんないい顔をするんです。
今年は3年目だし、いろいろ欲が出ました。
雪像の大きいのを作ろうとか、森の中に猫バス作ろうとか。
地域緩和ケアセンターruyka(ルイカ)ともコラボすることになりまして。
施設管理の人が駐車場を除雪するから、その雪を使ってかまくらや滑り台を作ろうって、お願いして。
計画としてはいろいろあったんですが、やっぱり本業もおろそかにできないし、最後の一週間に集中しようと思ったら、あの大寒波。さすがに寒すぎて頬が痛すぎて、作業は断念しました。
しかし天は味方してくれて、開催2日前からぎゅぎゅっと作業ができて、結果としてはいい仕上がりになりました。
当日は晴天で風もなし。なんと恵まれた日でしょうか。私たち何かに守られてるねっていいあったものです。
夕方カウントダウンからの点灯式は前野総長にお願いしました。人がひっきりなしに訪れて、子供たちは滑り台で歓声を上げてるし、ガラス越しに患者さんとナースたちも見てくれて。
患者さんがお部屋に帰るときにお声を掛けたら、感激して涙をこぼされて。
こんな幸せなことはありません。
来年も、もちろん頑張ります。
Special thanks to
・除雪と滑り台&かまくら製作の施設管理の皆さん
・キャンドルとLEDライトをかき集めてくれた資材課のお二人
・リサイクルキャンドル製作してくれたKさん
・キャンドルの下に敷く段ボールを切ってくれたボランティアさん
・素敵なポスター制作Uさん
・生ピアノ演奏工藤先生
・アイスキャンドルたくさん製作してくれた地域看護室・居宅介護支援事業所のみなさん
・牛乳パックを集めてくれた栄養課のみなさん
・お花の入った氷のドーナツ作製Tさん
・スノーキャンドル作製してくれたTさん
・2F病棟のみなさん
・そのほか当日の作業をお手伝いしてくださった方
・キャンドルナイト実行委員のみなさま
こころからありがとう~~
いいケア仲間を募集しています
こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
去年から今年、時代の潮目が変わってきたと感じています。
当院は移転して2度目の冬を迎え、そして春に向かって準備しているところです。
わたしは看護職員が、幸せに働けるようにといつも願っているのですが、この2年間はコロナウイルスの対応や引っ越し、それに伴う環境の変化もあって、緩くない日々でした。これからの新たな1年を、もっと緩やかに、楽しく、充実して仕事できるようにしたい。それがわたしの願いです。
そこで、私たちと一緒に働いてくださる仲間を募集しています。
・緩和ケアを学びたい方、あるいは他院で緩和ケアをしていた方
・高齢者や認知症の患者さんが大好きな方
・チームで考え対話する医療をしたい方
・患者さんとそのご家族の支援をしたい方
・「もっといいケア」を実践したい方
・病棟で2交代勤務が可能な方
そんな方をお待ちしています。
迷っているのは、やってみたい証拠です。
まずは見学をお申込みいただき、その後はメールでやり取りをさせていただきます。
もしこれを読んでピピっときたら、直接下記↓からご連絡ください。
またはこちらへどうぞ↓
身体抑制ゼロ
こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
先日障がい者病棟の師長さんが「部長、ご報告です」と言いながら合格証書を持ってきました。認知症ケア専門士。忙しい日々の中で勉強していたのは知っていましたが、やりましたね~!
うれしい報告でした。
当院では5年前から「認知症カンフォータブル・ケア」を導入し、それをきっかけに認知症看護に関心を持つ看護師さんが就職してくれるようになりました。
昨年は認知症看護の認定看護師課程に進んだ看護師もいて、これからますます認知症ケアに磨きがかかると予感させてくれます。
この病棟では昨年7月から身体抑制がゼロになりました。
それまでは経管栄養のチューブや、気管チューブが入っている方が、ご自分でふいにチューブを抜くことがあって、それを防ぐために手に「ミトン」をつけていました。
抜くことは命の危険が伴うため、いかに抜かないよう防ぐかが優先されるのは、病院ならではのこと。しかし一方で不快なものが身体についていて、それを取り外したいと思うのも人として自然なこと。ずっとつきっきりにはなれない現状。ここに看護師のジレンマがあるわけです。
チューブを外した患者さんに「(チューブがなくなって)お鼻、すっきりしましたね」「次のごはん(経管栄養)まではこのままでいましょうね」と率先して優しい声をかけていたのはこの師長さんでした。
こうした声掛けがスタッフにも浸透し、安易に抑制に戻ることなく「まず何ができるか」をみんなで考える習慣が身に付きました。
自分たちがPCR検査をすることが増えて「めん棒で突っつかれるだけであんなに痛いのに、それがずっと鼻に入っているんだから、患者さんは苦痛だよね」という共感も、抑制ゼロにつながっていると言います。
看護部の目標に「身体抑制を限りなくゼロにすること」を挙げていました。
スタッフが納得感を持ってゼロにできていることが、なによりうれしいです。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
いいと思うことを地道に続けること。言い続けること。
2023年は平らかに
新年を迎えました。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
新年、っていいですね。気持ちが改まる。
毎回年が改まった時、このブログに私は何を書いていたのかなと、アーカイブを見てみました。
そうしたら日刊イトイ新聞にならって、去年一年や今年の誓いを漢字一文字で表していました。
昨年は、クラスターなどにも見舞われ、小さなヤマサカはいろいろありましたが、全体的には災害やビッグイベントもなく、割合平穏な1年だったというのが院長・事務長との共通した思いです。
ですので去年の漢字一文字は「穏」ということで。
そして今年。
看護部長の仕事というのは、働く人が楽しく幸せに働けるように環境を整えることだと思っています。
「これでよし!」ということはなく、常に何らかの不足はあるものですが、昨年も良き仲間に恵まれて続けられました。
今年もみんなの仕事が今より少しでも楽になり、楽しいものであるように、そして人が丸く、世の中が平らかでありますように「楽」「平」という文字が頭に浮かびました。
看護職って、自分で言うのもなんですが本当に働き者ばかりなんです。常に不備不足に注意を払いながら、患者さんとチームを観察しています。
生老病死を支える担い手として、心と体のゆとりが大事です。できるなら援助者が定期的に自分自身をケアできるような、そういう取り組みもしたいと思っています。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
毎年おんなじこと言ってる気がするけどね。今年は「平」です。