2021年1月
今年やらないこと
新病院移転まで160日を切りました。
引っ越しに向けて、身の回りを少しずつ片付けています。
学生さんが見学に来た時に、お土産に渡すつもりだったボールペンや付箋など、引き出しいっぱいに取ってあったのですが、今年もこの分だと見学はなさそう。
「欲しい方どうぞ~」と事務室前に置いてみたら、あっという間になくなりました。
引き出しにしまわれているより、使ってくれた方がモノも喜びますね。
今年一つ、やらないことを決めました。
たいしたことではありませんが「机の左側に物を置かない」ということです。
私はやりかけの仕事を、机の左側に「とりあえず」置いてしまう癖があって、あとで読もうと思っている雑誌とか、時期が来たら出そうと思っている稟議書とか、どんどん積み上げてしまうのです。
いっとき棚上げするとそれで見返さなくなったものがいかに多いことか。
年末に高さ20センチくらい(もっとかな)の山を片付けたら、3年越しの稟議書があって、自分のだらしなさに呆れました。
それで、職場でも自宅でも、机の左側にはものを置かないって決めたんです。
途中のものごとは定位置に戻して、時々確認する。
雑誌は見出しを見て関心のあるものだけをチェックし、すぐ書架に収める。
今日途中で終わったものは机の真ん中に置いて、翌日最初にその続きをする。
停滞させないって感じでしょうか。
こんな風にして今のところ、約ひと月続いています。
あたりまえですけど、机がきれいだと気持ちがいいものですね。
今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
増える一方の本もどうしましょうかね。
春支度
春は新たな出会いが訪れる季節。
今年の春は、いつもよりたくさんの職員が入る予定です。
ありがたいことに、職員からの紹介で入られる方がとても多い年です。
これはとてもうれしいことです。
自分の働いている職場に友達を誘う、というのは看護部長が1万回病院説明するよりも効果的です。
給料・残業・ボーナス・人間関係etc.
酸いも甘いも本音で伝わってから、その方たちは病院説明会に来られる。
だいたいのことは友達から聞いているので、
「この看護部長は嘘を言ってないか? 信頼できそうか?」と見られている気がします。
理念を語りながら、そういう視線を感じてちょっぴり緊張します。
私は就職前に3回はお会いします。
まずは説明会で。次に面接で。そのあと健康診断で。
それからメールでも何度か言葉を交わします。
次に病院に来られるときに、できるだけ戸惑わないように。
働く日を楽しみにしてもらえるように。
「ここへ来てよかった」と思ってもらえたらいいな。
この人が現場に入ったら、どんな化学変化が起きるだろうな。
患者さんは喜んでくれるかな。
そんなことを考えながら、春の支度をしています。
今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
まだまだ、冬真っ盛りです。
新しい制服
年が明けてカウントダウンカレンダーも180日を切り、いよいよいろんなことがこれから忙しくなり始めます。
実は昨年(2020)の春ごろから、看護部のユニフォームを新調しようと話し合いを重ねておりました。
ユニフォームというのは着る当人たちにとっていろいろな思いがあります。
一つは着やすくて動きやすいこと。
ポケットがいくつかついていること。
かっこいいこと。
でもね、着る側だけのことを言っていたのではやっぱり足りなくて。
患者さんから見てどうあったらいいのかってことを話し合いました。
高齢者の方から見て、看護師だってことがわかりやすく、声をかけやすい感じが大事だよねって。
それから「ホスピスのこころを大切にする」病院なので、やさしさとか親しみという感覚を大事にしたいなあと思ったわけです。
昔は看護師と言えば白衣にナースキャップというのが、わかりやすい記号でしたよね。
でもそのせいで緊張感を感じさせてしまって、血圧が上がってしまう人もいるのです。
それからみるとカタログのユニフォームは色とりどりでデザインもさまざま。
隔世の感があります。
部署によって制服を変えるとチームの一体感や結束力が強まるようですが、それもあえてしませんでした。
看護部職員はどこの部署でも同じスタイル。
小さな病院ですからね。
ただし色は選べるようにしました。
色で個性を出しつつ、全体としてはひとつの方向へ。
この言葉は、某師長さんの受け売りですけどね。
そして袖に新しい病院のロゴをつける予定です。
これはいつも素敵なデザインを考えてくれるUさんの作品。
新病院移転に先駆けて、4月から新しくなります。
新病院は、木を基調とした穏やかな色調の建物になります。
その中で色とりどりのさわやかな制服をまとい、院内をきびきびと動き回る人たち。
考えるだけでワクワクします。
今日もこのブログに来ていただき、ありがとうございます。
制服写真はまだ先のお楽しみに取っておきます。
2021年の初めに、今の気持ちを書いておこう
新年を迎えて、新たな時間をいただいたような気がします。
みなさまどんなお正月を迎えましたか?
私は例年のおせち作りをすっぱり止めて、心が安らぐことを優先し、よく眠り、食べたいものを食べ、それから手帳の整理をして過ごしました。
あ、大泉洋さんのことが心配で、生まれて初めて紅白を、最初から最後まで見たことも付け加えておきます 笑。
手帳の整理は年末恒例行事です。
年の終わりにはその一年のことを振り返ってから、新しい手帳を書き始めるのが頭の整理に役だっています。
今日は年が改まったので今の気持ちを記しておきたくなりました。
去年の手帳の終わり「今年1年を漢字一文字で表すと?」という質問にちょっとだけ悩みました。
直感で浮かんだのは「緊」か「守」か。
私の職場では感染者は出ておりません。
けれどもニアミスのようなことはしょっちゅう起きています。
2月から何度も臨時会議を開いて、考えうる対策はやってますが、クラスター発生病院のお話を聞くと、いくらPCR検査を水際でしても見えないところからするっと入り込むのがこのウイルスの特徴で、完全に防ぐことは不可能です。
いつ自分たちに起きてもおかしくない、その時に最善最良を尽くして患者と職員を守れるか。
積極的にコロナ感染者を治療している医療者の話を聞くと、自分は看護管理者としての本当の苦労がわかっていないような気持ちになります。
日々職員が手指消毒し、無言でお弁当を食べ、手すりをアルコールで拭き、自宅で静かに過ごしてルールを守ってくれている。
どこの医療者も、職場や家庭でストレスの高い状態が続いています。
防御ばかりで戦略的に「これで良し」と言い切れないまま、この不全感と緊張感がこれからも続きます。
日本でもワクチン接種は今年中にできるのか、その安全性は、効果は、などと考えても仕方ないですが、確かなことがひとつでも欲しいと思います。
その一方で本当に必要なものは何か、身近なところで幸せを感じたり、対話の大切さを学んだ一年でもありました。
まあ、そんなわけで正直に語ると今の私は院内にウイルスが入り込むことを恐れ、怯えています。
ですので去年の一文字は「守」かな、しかもその字はぶるぶると震えている。
そんな気持ちで手帳を閉じました。
さて2021年の手帳はどんな文字を書きましょうか。
「今年一年どんな年にしたいか漢字一文字で表すと?」を考えます。
7月は私どもにとってビッグイベント、新病院への移転があります。
緩和ケア病棟が増え一般病棟が合体し、透析のベッドが増えます。
その前4月には希望を胸にした職員が来てくれます。
新しい病院に来てくれた患者さんと職員に「ここへ来てよかったな」と心から思ってもらえるように、中身を磨いてみんなで移ろうと思います。
コロナウイルスに縛られた日常は、今年の終わりに何か少しでも打ち破ることができているでしょうか。
こんな臆病な看護管理者ですが、みんなの力を借りてなんとか乗り越えられるはず!と思っています。
そんなわけで今年の一文字は「進」にします。
見えない鎧を身につけて、スクラムを組みながら一歩ずつ踏みしめて進むしかありません。
今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
一年の始まりは「願い」と「誓い」をセットで考えたらいいんですって。