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看護部からのお知らせ

非常時だからこそ寄り添う

地震からひと月が経ちました。
まだ時々余震があるので、安心とはいえないのですが、防災に関することをあれこれ、整えている最中です。

先日師長会議の中で、災害時に普段やっている業務内容の中で何を優先するか、について話し合いました。
ポストイットに項目をかき出して、重要×緊急度が両方高いものから低いものまでを並べてみました。
一番優先されるのは生命にかかわることで、人工呼吸器や酸素吸入・吸引・つらい症状に対する処置などが筆頭。
2番目は人間として生きるための基本的ニードで、水・食べ物・排泄・寝ることです。
3番目はすぐではなくてもいいけれど、体を清潔にすることや合併症の予防など。
最後は入浴やリハビリテーションとなりました。

病院によっても多少違ってきますし、病院の中のほかの部署でもやってみるといいかなと思います。
話し合いの中で、つらいと思う症状にはやはり待ったなしの対応が求められると、ホスピスの師長が言いました。
それから優先度3番目に「癒しのケア(寄り添うことやタッチング)」が入っていましたが、状況によってはこれが1番に上がる場合もある」と病棟の副主任が言いました。
実際9月6日の時にも「すべてを投げ出しても今はそばにいて寄り添うことが大事だ」と言い切った師長がおりました。

じゃあ、普段していることで本当に大事なことは何なのかなと、逆に考えさせられます。
やれ転倒防止だ、やれ看護記録だと看護師たちのやるべきことが本当に多すぎて、どうしても効率重視にならざるをえなくなっています。

ばたばたと走っているスタッフの前に、じっくり寄り添っているスタッフや手のマッサージをしている人がいたら、「なにやってんの?座ってる暇あったら手伝ってよ!」と厳しい一言も出かねないのが病院という現場です。

でもこの師長さんたちは、患者さんとちゃんと向き合おうとし、そのことを共有しあえるんだなと思ってうれしくなりました。

そしてもうひとつ、地震の夜に看護師Aさんがある患者さんに言った言葉。
「大丈夫、〇〇さん一人くらい、私かついで逃げるから。安心して!」
といったそうな。
その言葉を聞いて「すごく安心したんだ。ここに来て本当に良かった」とおっしゃってくださったそうで。

患者さんにどんなケアを提供するのかをポジティブに考えられるって、すご~く大切なことだと思うのです。
いわゆる業務優先じゃなくって良かった。
いい人がいっぱいいるなあ。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
こういうことで、感動するんです。