緩和ケアセミナー裏話
11月3日に「第1回徳洲会緩和ケアセミナー」を当院が事務局となって開催しました。
内容については他の方が書くと思ったので、私は裏側の話を書こうと思います。
徳洲会グループは救急医療やへき地医療を支えることを主体にしてきた組織で、緩和ケアを始めたのは当院が最初でした。院内でも「緩和ケア」「ホスピス」という概念を理解されるまでに理事長は相当ご苦労されたと聞いています。
それが時代の変化とともに徐々に緩和ケアが広まり、グループの中にも緩和ケア病棟や緩和ケアチームを持つところが増えてきたので、そろそろ全体で集まって学び合う場が必要ではないかと考え、理事長の発案で開催となりました。
当院には大きな会議場がないため、札幌徳洲会病院をお借りすることになりました。
慣れない環境・100人位の参加人数・講演依頼・抄録作成・当日の職員の配置・職員への説明・・通常業務をしながらの準備です。
事務局のリーダーにはK君が抜擢されました。
Kくんはネクタイと靴を新調して気合を入れました。
会場は8Fの講堂と2Fの会議室を利用します。前日に、係りの職員が連絡を取り合うのにLINEのグループを急きょ作ることになりました。
19人の職員がこのグループに入り、それぞれの持ち場の状況を報告するツールになりました。
「8割会場に入ってます。誘導受付は引き続きお願いします」
「了解です」
「あと何人来てないか教えてください」
「まだ到着されてない方はあと3名です」
「会場暑いですか?」
「ちょうどいいです」
「ランチ会場の設営完了してます」
「誰かi-phoneの充電器持ってませんか?」
「充電器持ってますよ」
「充電器渡しました」「もらいました。ありがとうございます」
などの連絡が飛び交います。
私はLINEって便利だなとしみじみ思いました。離れていても、みんながお互いのことを理解し、助け合おうという意識がうかがえました。ランチ会場の設営状況も写真で送ってくれるので、全員が共通認識できました。このやりとりを確認しつつセミナーを見守っていました。
セミナーが無事終了し、お客様が懇親会に向かわれたあとの片づけ作業にも
「8Fごみ袋がないです」
「今行きます」などと連絡が飛び交う中、
「院長から一言!熱かった。みんなの気持ちが!」という労いのコトバが入り、事務長からも「完了したら連絡ください。ラインの中でみんなでオー!したい」と入りました。
「みんなお疲れ様!」「お疲れ様!」「お疲れ様!」
の連呼の後、理事長から
「本当に今日はご苦労さま。集まった皆さんが良い会だった。また来ますと言ってくれました。皆さんの準備のおかげです。この会をやってよかったね」との言葉が入りました。
最後にリーダーのK君が
「理事長、皆さん今日はお疲れ様でした。個々の能力が発揮され南青洲の良いところが全面に出たセミナーになったと思います。みなさんの協力のおかげです。感謝の気持ちで一杯です。この団結力をこれからの南青洲の業務にも生かして行きましょう。本当に、本日はありがとうございました。みなさんゆっくり休んでください」
という挨拶が入りました。
この経験はK君の一生の宝になるに違いないと思いました。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
涙もろい私は、LINEを読み返すたび胸熱くなるのです。