https://sapporominami.com/nurse/

文字の大きさ変更

サイトマップ
0118830602

看護部からのお知らせ

緩和ケアとホスピスケア

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

新入職の方たちが入って一息ついた先週、法人グループの巡回指導がありました。
巡回指導とは簡単に言うと、病院の運営が正しく行われているかを点検することで、チェックポイントは多岐に渡ります。書類の書式が整っているか、きちんと記録しているか、正しく管理されているかを質問や現場で確認されるので、しばらく前から準備していました。

こういう指導ってありがたいな、と思います。ずっと前から「こうやってきた」というやり方を、疑問に思わずに続けていること、たくさんあるんじゃないかと思います。黙っていたら間違ったことを延々と続ける可能性がありますから、他人の目が入ることで修正できるのです。

指摘事項の中に、「インターネットで札幌・緩和ケアと検索すると、ずっと下の方に出てくる。せっかく特徴のある病院なのに、広報が足りないのではないか」というものがありました。
ありゃ、それは知らなんだ。
同じことを事務部長も思ったようです。
しかし「札幌・ホスピス」で調べると上の方に上がってくるのです。
緩和ケアとホスピスケア。私達は同義語だと解釈していますが、違うものだと表現している病院さんもあります。たとえばホスピスは終末期を過ごす療養の場で、緩和ケア病棟は辛い症状をとる医療の場、と表現されているものもあります。私達はそのどちらも含めた緩和医療を行っているわけですが・・。
最近では「ホスピス型施設」という住宅型有料老人ホームもあるので、一般の方にはなかなか区別がつかないだろうなと思います。

ホスピスというのは、もともとヨーロッパで、病に倒れた旅人に、寝食を提供して助けた「hospitium」(ラテン語:ホスピティウム)が語源とされています。しかし日本ではホスピスというと「死を待つ場所」と受け取られたり、宗教的な場所と解釈され敬遠された経緯があり、「緩和ケア」という標ぼうに変わりました。さらに緩和ケアを英語表記にしたPalliative care(パリアティブケア)と標ぼうするところも増えてきました。さあもうなんだか一体何をするところなのか、わからなくなってきましたね。

私達はがんと診断されたその日から、辛い症状を楽にするための緩和医療をやっています。そして様々な医療の手が届かなくなっても、穏やかにその人らしく過ごすことができるように、暮らしを整えています。そして最期まで豊かに生きることができるように、ご家族も含めた支援をしています。
と自分たちだけで分かったようになっていないで、もっと世間にわかるように知らせなさい、ということですね。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
緩和ケア・ホスピス・札幌南徳洲会病院