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看護部からのお知らせ

約束

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

「私の最期は工藤さんの病院で頼みますよ」
知り合いからたまにこんな風に声を掛けられます。
私のいる病院はホスピス緩和ケアと高齢者ケアの病院であり、ケアの先には看取りも含まれています。
人生の最期は穏やかに過ごしたい。痛みや辛さを取ってほしい。家族と一緒に過ごしたい。
だから工藤さんの勤めている、その病院で。

ありがたいなあと思います。そんな風に言ってもらえて。

この夏、知人が当院に入院されました。
数年前、この方から冒頭の言葉を受け取りました。
その時すでにがんを患っていて、かなり深刻な状況だったと後になって知りました。
私はその言葉を、医療者同士の社交辞令のように受け取ってしまったので
「何をおっしゃいますか。お元気でいてください」というような軽い言葉で返してしまったのです。
今の私なら、もう少しお話を聞けたのではないかと思いますが、申し訳なかったです。

入院されたお部屋にうかがって「〇〇さん、よくお越しくださいました。ありがとうございます」とお声を掛けました。
その方は私の方を見てうなづかれました。
「ここでは、ゆっくり、お楽にしていていいんですよ」というと、さらに目を大きく見開かれました。
長話もお疲れだと思いお部屋を辞しました。
ご家族との短くも濃い時間を過ごされて、翌朝静かに旅立たれました。
生涯現役の医療者として尊いお勤めを終えられ、今頃ゆっくりされているでしょうか。
もう少し時間があれば、昔話などしたかったのですが、きっとその日を選んだのですね。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
ナナカマドが白く咲いた日に。合掌。

お知らせ | 2022-09-26