枕についての妄想
こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
週末東京にいたのですが、温かい晩秋という感じで、イチョウがきれいでした。
「部長、患者さんの枕を変えることはできませんか?」と病棟主任から聞かれました。
「痩せた患者さんにとって、病院の枕は固くて高くて、安楽ではないのです。もっと低くて柔らかい素材で、できれば選べるようになりませんか?」というのです。
私も整形外科に勤めていた時に、違う観点でそう思ったことがありました。頚部(首)の手術の後は、バスタオルを折りたたんで、患者さんに合わせていました。
その人に合った枕を作り、退院する時に買ってもらったらどうだろうと思いましたが、それでは全ての人に与わる基準寝具から外れてしまいます。
「基準寝具」というのは昭和30年ごろ、それまで入院するときには自宅からの布団一式を持って行くことになっていたのを、患者さんに必要なリネンを病院で用意することが、義務付けられたところから始まりました。
入院される方に等しく同じリネンを提供できていることが必須条件ですから、基準に合った寝具を提供する会社があり、洗濯とも繋がっています。今当院で使っている枕の素材は、直径1センチ位の穴の開いた球体のプラスティックが入っていて、繰り返しの洗濯に耐えるものになっています。もしウレタンや羽毛など、選択肢が広がると、枕カバーや洗濯方法も変わりコストもかかるわけです。そこが導入の難しいところです。
ビジネスホテルでは枕を選べる所もあるのだから、病院はより個人に合わせられる様にできていて欲しいものですね。
良質な眠りについては、いろいろ研究されているので、もうどこかで取り組まれているとは思いますが、当院では今のところバスタオルで調整しております。しっくりこなければ、ご自宅でお使いのお気に入り枕をご持参いただいても構いません。
この枕問題、ひとつの差別化にはつながりそうですが、どんなもんでしょう。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
抱き枕も欲しいよな〜