昨日よりもっといいケアを~赤ちゃん人形”たあたん”がキタ~
こんにちは。いいケアをするためには何でもしたいと思う、看護部長の工藤です。
先日フランスベット株式会社さんのご厚意により、赤ちゃん人形”たあたん”をしばらくお借りすることになりました。
おなかのボタンを押すとスイッチが入り、手に触れると「ふんぎゃあ」と泣き、足に触れると「けらけら」と笑う。
座らせると目を開け、寝かせると目を閉じます。泣いた時にぎゅうっと抱きしめると泣き止む、優れものです。
重さは1.5キロで本物の赤ちゃんよりはずっと軽く、筋力の衰えたお年寄りでも抱っこが出来ます。
認知症ケアに効果のあるダイバージョナル・セラピー
認知症を伴う高齢者のために、最近「ダイバージョナル・セラピー」というというものが知られてきました。
ダイバージョナル・セラピーとは、オーストラリアやニュージーランドで発展してきたもので、レジャーやライフスタイルに関わる分野での個別ケアとして公的に認められているものです。
個人が自ら楽しいと思える経験を通じて、ひとりひとりのQOL(クオリティオブライフ=生活の質)を向上させようというのが狙いです。
詳しくは
http://www.homecare-yamaguchi.co.jp/diversional-therapy/
そのプログラムは、ダンスやアートや庭つくり、海辺の散歩、音楽やお茶会、読書など多様にあり、個人からグループでのかかわりまで様々です。
定期的に生活の中に取り入れていくことで、ケアの受け手がポジティブに行動したり、笑顔が増えたり夜間の良眠が得られたりという、成果が得られているそうです。
記憶を呼び覚まし、幼い子を守る動作へとつながる
赤ちゃん人形”たあたん”は、「ドール・セラピー」と言って、「赤ちゃん」という存在がそばにいると認識すると、「自分が守ってやらねば」という気持ちにさせ、お世話をするような行動を引き出したりするのだそうです。
抱き心地がよく、そばにいることで愛情を感じたりすることから、子育てをした過去の記憶を呼び覚ましたりするようです。
職員もこの赤ちゃんを抱くと泣き声や笑い声で思わずにっこり。
つい「あ~よしよし」などとあやしてしまいます。
どの方にもというわけにはいきませんが、この人形がコミュニケーションのひとつとして、お役に立てればと思います。
いつもこのブログに来ていただきありがとうございます。
詰所のカウンターに置いてあると「ぎょっ」としますが、患者さんにはおおむね好評です。