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看護部からのお知らせ

再び、幡野広志さんの本

病院機能評価の受審が終わったら、あれをしよう、これをしよう、と思っていたことの一つに幡野広志さんの新刊「 ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」を読む、がありました。

最初の本「ぼくが子どものころ、ほしかった親になる 」もそうでしたが、私にとって幡野さんの本は電車の中で読むとか一章ずつ毎日読む本ではなくて、たっぷりと時間を取ることができる日に、静かで穏やかな場所で、しかも泣いてもいいような場所で一気に読む、という諸条件を整えてから読みたい本なのです。
決してベッドの中で寝ながら読んではイケマセン。
あ、でも正座はしなくていいです。

うるさいですね(笑)

休日の朝、お気に入りのカフェで一気読みしました。
そして、シビれるコトバに付箋を貼りたくなって、帰宅して二度読みしました。

がん患者さんが病気を知ってからどんな風に感じ、考え、何と戦い(病気以外にも戦うモノゴトがたくさんある)、どんな風に決定していくのか。何を一番大事にすべきなのか。
限られた時間だからこその説得力に満ちています。
それはがん患者ということに限らず、自分の人生を他人に振り回されずに掴み取っていくことを改めて考えさせられます。

ストレートで時に辛らつ、でも自然体な幡野さんの文章は、心にすうっと入ってしみこみます。
そして家族への愛情と悲しみ、こうなってわかった本当の人とのつながりをだいじにし、感謝の言葉が直球で伝わってきます。

がんじゃなくても、生きづらさを感じている人や、他人に振り回されて自分のことを後回しにしている人に読んでもらいたいです。

幡野さんは子どもが大きくなった時に「お父さんはこんなこと考えていた」と伝える記録として、写真や文章を残していると書いています。
体には病を受けているけれども、心は健康で研ぎ澄まされている。
これからも長くたくさん書き続けてほしいと願っています。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
人生は失うことの連続だけど、ところどころ光に満ちている。