クリスマスの出前
早いもので2020年もあと数日ですね。
この一年はコロナウイルスに翻弄され、未だ緊張状態が続いたまま新年を迎えます。
友人が「今年の年末は、ただの月末だ」とつぶやいていました。
忘年会など一年の締めくくりがないので、ほんとにそんな感じです。
そんな中、院内あちこちでクリスマスのイベントがひっそりと行なわれました。
先月からいたるところでクリスマスの飾りつけや、カードの作成が始まっていたんです。
ホスピスでは音楽療法士工藤先生の弾くピアノをBGMに、ツリーを台車に載せお部屋まで出前しました。
ツリーというのはホールにどっかりと鎮座しているもの、ですよね。
その発想を捨て、台車に載せて運ぶんだと言う頭の柔らかさ。
手の空いたスタッフが、ソファをささっと廊下に出して、ツリーの場所を確保します。
こういうところがチームの良さですね。
フェイスシールドをつけたサンタクロースは息苦しそうですが、頭にも電飾をつけて笑いを誘いました。
赤鼻のトナカイがバルーンアートを配り、別のトナカイは靴下に入ったプレゼントを患者さんにお渡ししました。
別な病棟では看護師たちが手作りのそりを携えて各病室を回り、カードを読み上げて一緒に記念写真をパチリ。
この日のために、天使の羽を手作りしてきたナースもいました。
同じような毎日の繰り返しだけれど、今日だけは童心に帰ってサンタクロースの存在を信じ、スタッフの妙な変装にクスっと笑う。
ある方は少し涙ぐむ。
患者さんたちの豊かな表情(苦笑かな?)を見せていただきました。
誰かが誰かを思って喜ばせようとすることって、見ていても温かいもの。
日々の仕事の合間に、いろいろ準備してくれたスタッフにありがとう。
みんなでわいわいとやるのもいいけれど、こうしてお一人ずつ対応していくのも、個が引き立っていいなと思いました。
でも来年はご家族も一緒に、楽しめますように。
今年も一年、このブログに来ていただきありがとうございました。
みなさま良いお年をお迎えください。