https://sapporominami.com/nurse/

文字の大きさ変更

サイトマップ
0118830602

看護部からのお知らせ

カンフォータブル・ケアで1位!

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
花の顔ぶれが変わり、徐々に夏に向かっていると感じる今日この頃です。

前事務長から「おめでとうございます!」というメールが届きました。
開けてみると、法人グループのQI(医療の質向上のための取組)大会で、当院師長の発表がカテゴリーで1位を取ったことがわかりました。

全国76病院から提出された改善報告は、まず6つのカテゴリ(臨床・医療安全・患者目線・経営・職員目線/働き方改革・地域社会)に分けられます。
それを本部の方が査読して上位3演題ずつ選ばれます。
選ばれた18名の発表を録画し、それを全国の職員が視聴して投票します。公平性を保つために自分の病院には投票できません。
受講者数は86,140人、投票数は76,650人だそうです。(投票しない人もいるということですね)
1か月ほどの視聴&投票期間のあと集計されて、結果が送られてきました。

カテゴリで1位を取ったテーマはどれも興味深いものばかりでした。
給食の工夫を扱ったもの、転倒転落についてのリスク感性を磨くもの、看護師の残業時間削減、SNSを活用して地域とのつながりを深めたものなど、いずれも力作でした。現場をよくしよう、無駄をなくそうなどの発想から、行動を変えて習慣化していく、そして結果をわかりやすく人に伝える。←ココ大事。

今回当院が提出したのは「カンフォータブル・ケア導入により身体拘束ゼロを達成」。
「またか!」と思うかもしれませんが、お許しくださいね。

カンフォータブル・ケアを始めて6年経ちます。
とある施設で身体抑制をされていた方が、当院に転院して来られました。もとは歩いてトイレに行けたのに、身体抑制をされて元気がなくなり、食欲も筋力も低下してしまいました。転院当日受け持ちの看護師が、それまでの日々を労い、笑顔でやさしく迎え入れました。
まずは夜ぐっすり眠っていただくことから始めます。いい眠りは新しい明日につながります。数日経って安心されたのか、食欲が出てきてお粥では足りないと仰いました。お風呂に入り、音楽を聴き、「快」の刺激を受けてだんだん心が安らいでいきます。安全が守られ、人として尊重されていると感じていただけたかなと思います。

「抑制しないために患者さんが身体に入っている管を抜いてしまうこと、ないんですか?」
あります、あります。「ああ、またやられた」って以前は私たちも言ってたんです。
でもこのケアを始めてからは「テープが痒かったんですね」とか「管が抜けたらすっきりしたいいお顔ですね」って言うようになって「せっかくだから明日の朝までこのままにしましょうね」と管のないフリーの時間を作ったりするようになりました。やっぱり、いい言葉を使うと行動が変わるんです。行動が変わるとケアそのものがよくなる。
こうした毎日を積み重ねていくうちに、当院の身体拘束はゼロになっていきました。
おとぎ話みたいに聞こえるでしょうか。でも事実なんです。
「暇な病院なんでしょ?」いやいや、走り回ってますよ、うちのナースたち。笑いながら頭の中は全速力です。
だいぶ話がそれましたけれども、そうした過程を発表してくれる師長さんがいて、ありがたいなあと思います。
写真は受賞の知らせを聞いた瞬間です。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
これからも地道に続けていきます。