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看護部からのお知らせ

しわしわの黒豆

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
12月に入り、もう1週間が過ぎました。札幌は一日で真っ白な世界。なんだかやっぱり気ぜわしい月ですね。

クリスマスや忘年会、大掃除に年賀状。してもしなくても、翌月は来るのに、どうしてか終いをきちんとしておきたくなるのは、日本人の美学なのかも知れませんね。

先日子育て世代の方と雑談していて、おせち料理をどうしているかという話題になりました。
中高生のお子さんを持つその人は「作っても余るので、スーパーで買ってきて銘々皿にオードブルのように盛り付けて、大晦日に一回食べたら終了。翌日はもうカップラーメン食べるって言うし」。
そうだよね、一昔前もそうだった! おせちってあんまり食べないよね。でも用意しないと気持ち悪い。

子供のころ、私の母はフルタイムで仕事をしていました。毎日仕事と家事で忙しかったと思いますが、12月30日の夕食後から「よし! やるか」と言って、おせちの準備を始めていました。栗きんとんや伊達巻、かまぼこは買ったものですが、紅白のなます、うま煮、黒豆は手作りしていました。
その頃は居間のストーブの上にやかんや鍋を置いて、煮物が多かった気がします。
出来上がった黒豆は、しわの寄った堅めの豆で、歯ごたえがあり、私は好きでしたが顎が疲れるのでたくさんは食べられません。大人になるまで、黒豆とはこういうものだと思ってました。
うま煮はいわゆる筑前煮というもので、肉・ニンジン・ゴボウを先に炊いてから他の具材を順番に炊き、最後に全部を合わせるという風に作っていました。子供のころは母の隣でよく手伝わされて(邪魔して?)いたものです。大晦日に手早く掃除を済ませると、お寿司の出前を取り、年越しそばの支度をして、家族そろってテレビを見ながらおせちを食べていました。昭和の風景ですね。(※北海道では大晦日におせちを食べる家庭が多いです)。

自分が大人になり、お正月が近づくと母が乗り移ったかのように、同じものを準備するようになりました。うま煮はだいたい作りすぎるので、職場に持って行って年末年始働く人に食べてもらったものです。黒豆だけは少しこだわりがあって、圧力鍋で・丹波の豆を・鉄分を入れて炊くとほっこり丸く炊けるのがわかり、「黒豆は越されたわ」と母に褒めてもらいました。

今ではもうすっかり作らなくなりました。スーパーに行けばおいしい黒豆が年中買えますものね。
でも時々、ストーブの上で鍋から汁が吹きこぼれて、じゅっと焦げては甘く香ばしく香る、あのにおいや、しわしわで堅い黒豆を、むしょうに食べたくなるのです。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
鍋は金色がかったアルミ鍋。