お見舞いの定義って・・
「お見舞いの定義って何ですか?」と聞かれて、私はとっさに答えられませんでした。
「お見舞いとコミュニケーション」をテーマに、市内の大学生さんが当院を見学にいらっしゃいました。
お話を伺っていくうちに出てきた質問です。
当院では職員とボランティアさんが院内にさまざまな飾りつけや絵画・園芸による癒しの空間を作ってくれています。
患者さんやご家族、職員もしばし立ち止まって作品に見入ります。
作品から自分が子供だった頃や、子育てをしていた時を思い出したり、季節を感じたりすることがあり、コミュニケーションの一つのきっかけになっています。
それから当院では患者さんの写真をよく撮影します。
イベントはもちろんのこと、誕生日やお孫さんがお見舞いに来た時など、写真を撮ってプリントし、ベッドから見えるところに貼って思い出を楽しんでいます。
お見舞いに来られたご家族にも、楽しそうな表情を共有していただけるので、患者&家族&職員のコミュニケーションツールとしては、今のところ最強だと思っています。
さて冒頭の言葉。
一般の方にとって病院は縁遠い場所です。
近しい方が入院したときに初めて、お見舞いとは・・を考えるのでしょうね。
お見舞いのマナーは本やネットで調べられますが、患者さんの容態や、大部屋ならお部屋の雰囲気によって、お見舞いの人がどんな振る舞いをしたらよいか、声の音量はどれくらいまで許容されるかは、場や関係性で違いますので正解はありません。
お見舞いにはそのほか季節のお見舞い(残暑お見舞い)とか陣中見舞い、「ちょっと一発お見舞いしてやるか」などぶっそうな使い方もあります。
先日の地震後には震災見舞いをいただきました。ありがとうございます!
個人的には先日知人が入院している病院にお見舞いに行ってきました。
手術後数日経っていましたので、手術にまつわる患者体験を聞かせていただきました。
お見舞い客をうれしく思うかはご病気やけがの程度、タイミングにもよります。
誰にも会いたくない、自分の姿を見られたくないということもあるでしょうし。
身近な方にお見舞いに行ってもよいかどうか、行くならどんな時間帯がいいのかを尋ねておいたらよいですね。何か必要なものがあれば(あるいは持ち込んではだめなもの)聞いて準備ができますし。
お見舞いの定義は「病気やけがをしている人を案じ、励ましたり元気づけようとする行動」ということでどうでしょうか?
ありきたりですけど。
人を案ずる気持ちは形でもなく、時間でもないような気がします。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
医療関係者じゃない方のお話って、ためになるな!