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札幌南徳洲会病院看護部長 工藤昭子の やさしさビタミンブログ

一流の講義 その一

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
先日札幌市立大学で井部俊子先生の特別講義を聴いてきました。

認定看護管理教育課程サードレベルの卒業生は、毎年現役生の特別講義を聴講することができるのです。
現役生はもう15期生。(私は3期生・・ずいぶん経ちました)

井部先生は週刊医学界新聞に「看護のアジェンダ」を連載されていて、私は毎回読むのを楽しみにしています。論理的な文章の中にも、胸がきゅんとするようなエピソードや、時に辛辣な言葉が書かれていて、背筋がピンとなるのです。

この講義のテーマは「最善を尽くせ、しかも一流であれ(Do the best, it must be first class.)」。

シビレるタイトルだなあ。そしてどこかで聞いたことがあるなあ。
さっそくネットで調べてみます。

「最善を尽くせ、しかも一流であれ(Do the best, it must be first class.)」は聖路加国際病院を創設した米国宣教医師ルドルフ・B・トイスラーの言葉です。

トイスラーは聖路加国際大学の創立者で、聖路加病院の初代院長でした。技術と知識を備えた看護師の育成に務め、医師の海外留学に先鞭をつけた、とあります。(Wikipediaより)
関東大震災のあとに来日した米国人ポール・ラッシュは、トイスラーから受けたこの言葉を座右の銘として、日本の農業経営などに多くの足跡を残しました。
太平洋戦争を挟み、敵国人として強制送還されたあとも、GHQの一員として再来日し、立教大で教鞭をとり、聖路加病院の再建に尽力し、日本へのエールを送り続けて生涯を終えたと書かれていました。(「山梨近代人物館」より)

ふたりともキリスト教を機軸として、人を救うために日本にやってきて病院設立に尽力し、後進を育て、最期は聖路加病院で息を引き取ったとのこと。しかも聖路加病院の設計はアントニン・レイモンドだったのですね。(映画「人生フルーツ」で主人公が愛する建築家)

知らないことを知るヨロコビ。タイトル探るだけでずいぶん楽しかった。

この聖路加国際病院で看護部長を務められ、聖路加看護大学で学長をされていたのが井部先生です。現在は長野保健医療大学の副学長で看護学部長、株式会社井部看護管理研究所代表でもあります。

前置きが長くなってしまいましたが、私からすると雲の上のような方の、講義を聴いてきました。

今日もこのブログに来ていただき、ありがとうございます。

続きはまた次回。

緩和ケア病棟 看護師見学会のお知らせ

こんにちは。
現在当院では2024年4月入職の、緩和ケア病棟看護師と、看護補助者、看護事務を募集しております。
1/20(土)・2/10(土)いずれも10:00~12:00、病院見学会を開催します。
上記以外の日程をご希望でしたら、採用ページからお入りになり、エントリー画面を入力してお申込みください。

珈琲ブレイク

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
毎日肌に刺さるような、寒さです。

サッポロ、冷えてます、というとビールの宣伝みたいですけど。

先日、病院横のruyka(地域緩和ケアセンター・ルイカ=アイヌ語で「橋」)でイベントがあった折に、コーヒーのキッチンカーが来ているというので、お昼休みに行ってきました。

いっぱいずつ丁寧にいれてくれるコーヒーも魅力的だったのですが、「中国茶」ののぼりが目立っていたので中国茶をお願いしました。こぶりの急須で入れてくれたそのお茶は、とてもいい香りがして、すっきりした味わいでした。

湯気の立つ温かい飲み物は、それだけで心まで温まりますね。

今度はいつ来てくれるのかな。

MOIWA 531 COFFEEさん ありがとうございました!

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
仕事してる人も、メリークリスマス。

ラスト・クリスマス

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

12月ももう終盤。スーパーはクリスマスと鏡餅のせめぎあいですね。

院内もあちこちでクリスマスの催しが行われています。

先日は2F病棟でサンタクロースが4人にトナカイが3人。介護士さんの一人がこうした衣装をたくさん持っていたおかげで、豪華なパーティになりました。ハンドベルの演奏や紙芝居、アイスクリームがふるまわれて、スタッフがそこここで寄り添っていました。スタッフが楽しそうにしていると、場が温かくなりますね。こういう風景が見ていてうれしい。

17日は保育園のクリスマス会。会場真ん中のランウェイを、着飾った子供たちがモデルのように歩いていきます。歌や踊り、そしてサンタさんからのプレゼント。

準備とリハーサルに余念がない保育士さんのおかげで、恥ずかしがり屋さんも頑張りました。

子供も大人もみんながいい笑顔で終わりました。

クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝うものですが、周りに感謝し、お互いの幸せを願う日として定着しているなと思います。去年の(ラスト)クリスマスはコロナで総崩れだったけど、今年は開催できてなにより。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。

今週はホスピスのクリスマス。珍しい人がピアノやバイオリンを弾くそうですよ。

学ぶひと

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

12月も早10日を過ぎました。札幌は雪が降っては消え、晩秋のような風情です。降らない期間が長いとそれはそれで心配ですね。

さて先日、北海道医療大学の認定看護師研修センターの成果発表会に行ってまいりました。


今年は感染管理分野に看護師がひとり、勉強に行っています。それから岩手大の緩和ケア分野にも1名。昨年は認知症ケア分野で1名行ってましたので、当院にもようやくいろいろな分野の認定看護師が増えてきました。感染管理の認定看護師は、コロナが始まって以降、特に重要な役割を担っています。院内を安全に守るため、ぬかりなく制御し続けることのほか、まだ未知の感染症が起こりうる可能性もあり、常に新たな情報にアンテナを張っておく必要があります。

職場からの支援を受けて勉強にいくというのは、プレッシャーも大きいでしょうね。けれどもそれ以上に、戻ってきてからの仕事に役立ち、患者さんによいケアを実践してくれることを、私はなにより楽しみにしています。

学んできた人たちに共通するのは、まず構えが違うこと。根拠に基づいて考えること、マニュアルが正しくあるように常々整備しておくことなど、地味な下調べや修正を自分の仕事に組み込みます。

知識のブラッシュアップも怠りません。そのような姿勢がまた、周りにも影響をもたらすのだと思います。

発表会では、3人のチームで調べまとめたことをポスターにして、ボードに貼られていました。
彼女たちは感染管理にまつわる疑問を取り上げ、施設によって違う考え方や仕組みを知り、本質は何かを発表していました。

担当の先生からもたくさんお褒めの言葉をいただき、ぐんと大きく成長したように見えました。

私設応援団4名は、見終わってほうっと一息つきました。職場への帰り道、車窓から景色を見ながら、なんて豊かな時間だろう、そう思いました。

今週もこのブログに来ていただきありがとうございます。
学んで力をつけた人を見るのは、なんとも清々しいですね。

親方だらけ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
氷点下の朝を迎えるようになった札幌です。出張先の寒暖差にすっかりやられてしまって久々に風邪を引いてしまいました。今のご時世、ただの風邪、といえるまでにいくつか検問を通過しなければならない。そして人前で咳が出ると飛沫が飛ぶことと迷惑をかけている両方で、身が縮こまる。というわけで少しお休みをいただきました。

1週間ほど経過してようやく普通に食事が摂れ、コーヒーが飲めるようになりました。私の場合コーヒーがおいしく飲めるかどうかが、回復のバロメータです。

さてさて、当院では今年も「おむつマイスター講座」を開催しました。毎年このブログでも書いているので目新しいことではないのですが、参加するスタッフは毎回違うので、その時の悲喜こもごもも変わるんです。今回から開催リーダーを主任に任せてみました。参加者は看護師と看護補助者合わせて7名。月に1度開催して5か月間、理論と実技を学びました。大人の紙おむつの当て方、という授業は今は看護学校とかでもあるのかな? 講座に参加する人たちは、医療の現場で初めて排泄ケアに出会い、先輩のやることを見よう見まねで覚えていった人たちです。

改めて排泄の仕組みやおむつの構造を学び、フィットする当て方を学ぶと、今まで見よう見まねでやっていたことがいかに患者さんに合っていなかったことかがわかります。きつい、ゆるいが患者さんの不快な時間になること、シーツを汚すことにつながり、ひいては自分たちの仕事を増やすことになるのです。

今の紙おむつがいかに進化しているか、その構造を理解して使うことで、患者さんは心地よく過ごすことができる。無駄がなく経済的にもいい。

すごく本質的な講座だなあと思います。

そういうわけで今年も5か月間、毎月受講して次の月まで技を練習して、を繰り返し、無事全員試験に合格。今回初めて満点合格者も誕生しました。修了証と合格の証・バッヂをお渡しするとき、少し涙ぐんでいる受講生もおりました。そんなに喜んでもらえるとは感激ですね。

マイスターとは「親方」のことですから、オムツに関しては親方に聞け、というくらいに現場で実践して広めていってほしい。小さな病院ですが毎年コツコツ、この講座を続けてマイスターだらけになったらいいな、というのが私の野望です。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。

認定看護師だらけ、という野望もあったんですけどね~

見学者の目線

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
一雨ごとに寒くなり、ようやく冬化粧です。

先日埼玉にある、緩和ケアの病院の幹部の方が病院見学にいらっしゃいました。この方たちは実は2回目の見学です。1回目は今年の4月にいらっしゃったのですが「その時はただただ圧倒されてしまって、細かいところをよく見てなかった」そうなのです。そして自院の新築移転の話が進むにつれて「もう一度みたい」と思うようになったのだとか。うれしいことです。

私達も新築計画が始まったころから、いくつもの病院を見学に行きました。工夫したところ、どうしてもこれだけは叶えたかったこと、逆に思ったようにできなかったこと。いろいろありますよね。予算もありますから。

家も3回建てるとようやく自分の思い通りになる、というくらいですから、ましてや人生で1度くらいでしょうか、自分の勤め先の新築に関わるなんて。こんな機会めったに当たらないですよね。

さあ、ご挨拶もそこそこに早速病棟へ参ります。廊下の広さ、ナースステーションの作り、手すりの形状や消火器が収納されていることなど、熱心に写真を撮っていらっしゃいました。

患者さんが使う床頭台(しょうとうだい、と言います)は当院オリジナル。全体の高さ・収納力・マグネット板・明かり取りのアクリル板・鍵の形状など私たちの想いがいっぱい詰まっています。

廊下の端のちょっとした「遊び」のスペースなども気にいっていただきました。

以前「汚物処理室」と呼んでいた場所は「洗浄室」というネーミングにしたのです。
病室から出たとき目の前のドアに「汚物処理室」って書いてあったら、患者さんが気分を悪くするんじゃないか?という師長の発想から、この名前に変えたのです。実際便器を洗浄する場所ですし。

その話をすると「たしかに、汚物と書かれているとすでに汚れた場所という印象があるから、汚れてもいいんだという気持ちになるけれど、洗浄室と書かれていたら、きれいに使おうという気持ちになりますね」と言われて、その視点はなかったなと思いました。まさに言霊。

お話を聞いていて一番私が気づいてなくて、そして嬉しかったのは「この病院はにおいがしないですね。これは前回もそう感じました。換気システムは何を使っているのでしょうか?」という質問でした。言われてみると、旧病院の時は、そこはかとなく排泄物や人間の身体から発するにおいが感じられました。でも今はそうですね、ほとんど感じられなくなりました。換気システムはもちろんのこと、お掃除が行き届いていること、ゴミはすぐに処理すること、オムツの性能が上がり、職員の技術も向上したこと、などいろいろ理由があるのではないかなあ。こういうことをみえる化できるといいですね。

この数年病院の建て替え工事があちこちで行われています。どの病院にも「ここだけは!」という思いを込めた場所があるのだろうなあと思います。こんな風に外からいらした方の目線を通じて、気づかせていただきました。ありがとうございました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
新しい病院ができたらぜひ!見学させてください。

推し活?

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

朝礼の3分スピーチで職員が語るのは、趣味や休日の過ごし方、家族との愉快なやりとりです。その人の人柄がわかり、意外性を発見したりするので面白く聞いています。

趣味と言えるのかどうか、映画はずっと好きなことの一つです。

コロナ禍はネットで見ていましたが、このごろは月イチ映画館で観るようになりました。真っ暗な中、映画だけに集中する没入感が、とてもいいのです。

今年は邦画「ある男」から始まって、最近観た「月」まですでに9本。なかなかいいペースです。

私は磯村勇斗さんに注目していて、彼の出る映画やドラマをチェックしています。
なんでも「こんな役を引き受けたらまともな役が来なくなるんじゃない?」というような役をあえて受けているようなんです。つまり人があまりやりたくない役を敢えて受けるというか。

そうやってきっと幅広い役者さんに成長していくんだなあと楽しみにしています。

これって推し活ってやつでしょうか?

それからネットで観てよかったなと思ったのは「ぼけますからよろしくお願いします」とその続編「おかえりお母さん」です。

広島・呉市で高齢夫婦が暮らしています。一人娘は東京で仕事が忙しい。帰郷してみると、母の様子がおかしく、家事の段取りができなくなっている。洗濯機に洗濯物がたくさん詰め込まれていて、「どうしたのこれ?」と聞くと取り繕う。おそらく洗濯のやり方がわからなくなったのだろう。母は洗濯物を取り出し床にばらまいて、その上でふて寝してしまう。

一人娘は40年近く東京で暮らし、ドキュメンタリー制作の仕事をしています。両親の記録を撮るつもりで帰郷したときにカメラを向けました。カメラを通して母親の様子が変化しているのに気づき、やがてアルツハイマー型認知症と診断されました。そして進行していく様子を冷静に撮影し続けました。時に声を荒げたり、娘としての声が湿ったりするのも胸に迫ります。介護する父は95歳。耳が遠くなり、長い距離を歩けなくなったけれども、母に変わって家事を始めたり、ジムに行き筋トレをして母を支えようとします。その明るさと健気さに涙がほろり。

この映画を観ると、アルツハイマー型認知症の人の世界がどう変化していくのか理解しやすくなります。それから誰かが病気になると途端に、家族のバランスが崩れていくのがわかります。一人娘は仕事を辞めて介護のために帰郷しようかと悩む。しかし父は「介護はわしがやる。あんたはあんたの仕事をやりなさい」と拒む。さてあなたならどうする? 自分に指を向ける映画でもあります。

2019年に最初の映画ができて、2022年に続編ができたのですが、2本ともみてもらいたいです。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。

さらに続編、できないかな。

ワクチン

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
11月も早半ばになりました。時の経つのは早いですね。

連休の土曜日に、外来でコロナワクチンの大規模接種を行いました。
小さな病院ですが、ワクチン接種のために約400人近くのかたからご予約いただきましたので、外来師長も腕まくりして、当日のオペレーションを考えていました。

当日の朝、私でも少しは役に立てるかと思い、ワクチンを注射器に詰める作業を手伝いました。

「詰め方は〇〇さんが指導しますので、よく聞いてください」
パートのベテランナースが来て、注意点を説明しながら見本を示してくれました。かっこいいなあ。私を含めて8人の看護師がそれを見て作業を始めました。1本の小さなバイアル(ガラス瓶)から0.3mlずつ静かに吸い上げる作業。こういうの、大好きです。みなさん微妙なお年頃なので、0.3のメモリに目を凝らしながら、6本ずつ詰めていきます。いやあ、楽しい楽しい。詰め終わるとダブルチェックしてもらって、完了。その間にも受け付けは始まり、診察・注射・観察が粛々と行われていました。

外来というところ、看護師が患者さんに接する時間はほんのわずかです。でも患者さんはカレンダーに日時を書いたりして、準備しながらその日を迎えて来ます。
「しばらくでしたね。体調いかがでしたか」とか「お父さんはどうしてますか」など気遣いながら、次回また来る時まで、お大事にねと見送ります。

ポツン、ポツンと外来を訪れる点を結んで一本の線になる。その線がつらいことなく結ばれますように。来るのが難しければ、医師が家まで行きますよ。そんなことを伝えるのも外来の役目です。

その昔外来で師長をやっていた時、ある看護師が「外来に看護はない」と言って辞めていきました。そんなことはない。その瞬間、瞬間にも看護はあるんだと反論したかったけれど、うまく言えなくてあきらめた覚えがあります。

患者さんの診察や検査がスムーズにいくようにサポートすることや、急に具合が悪くなったときには素早く受け入れて対応すること、患者さんの気持ちや感情に配慮すること、病状が正しく理解できるよう手助けすること、そしてできるだけ家で過ごせるようにサポートすること。

ほら、今ならいっぱい言えるんだけどな。
たぶん彼女のしてきたことを「これは立派な看護だよ」と認めることができてなかったのでしょう。

そんな悔しさも思い出した土曜日でした。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
やっぱり現場っていいな!

ジャングルジム

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

雪虫にぶつからないよう、気をつけて歩く毎日です。
今週はいよいよ初雪が降るとやら。

机を整理していたら少し前の「医学界新聞」が出てきました。私はこの薄い新聞(全部で8ページ)の井部俊子さん(株式会社井部看護管理研究所・聖路加国際大学名誉教授)のコラムが大好きです。

「キャリアははしご(ラダー)ではなくジャングルジム」と書いた中にこんな文章がありました。

少し引用しますね。

「はしごには広がりがない。上るか下りるか、とどまるか出ていくかどちらかしかないのである。しかしジャングルジムにはもっと自由な回り道の余地がある。(中略)しばらく仕事を離れてから復帰するときも、さまざまな道を探すことができる。ときに下がったり、迂回したり、行き詰ったりしながら自分なりの道を進んでいけるなら、最終目的地に到達する確率は高まるに違いない。しかもジャングルジムなら、てっぺんにいる人だけでなく、大勢がすてきな眺望を手に入れられる。はしごだと、上の人のお尻しか見られないだろう」(2023年10月23日週刊医学界新聞 第3538号)

この「ジャングルジム」の表現に膝を打ちました。

そうそう、そうなんです。そもそも看護師になる道もいろいろある。たまたま配属された部署で花咲く人もいれば、転職してようやく自分のやりたいことに出会う人もいる。専門性を極めていく人もいれば、結婚や子育てで一旦キャリアを中断される人もいる。100人いたら100通りの人生がある。

止まっていたとしても、上っていた途中の、そこから始めればいい。
はしごじゃないんだよな! ああ腑に落ちた!

回り道をしてきた人に、私は関心があります。
うちの院長もその一人で、サラリーマンをしてから医学部に入りなおし、医師になった人です。回り道をしたことで「普通の人の感覚」を持ち続けているように私は思います。つましい生活の中で必死に暮らす人の、困りごとを放っておけない姿勢は、職員にも影響を与えていると感じます。
もし院長がストレートで医学部に入っていたとしても、けしてエリート風を吹かせるような人ではありません。
ただうまく言えませんが、きっと遠回りすることが必然だった気がします。

なんだか偉そうに聞こえますけど、尊敬しておりますですよ(^^ゞ

今何かの理由でジャングルジムの途中に座り込んでる人も、今そこから見える眺めを味わってほしい。そしてゆっくり見渡してほしい。
あなたを思い、支えてくれている人がいることを。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
かつての自分へ。

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