試される日々
コロナウイルスという未知なるもののために、当院でも毎週臨時の会議をしています。
2020年3月、全国で一番感染者の多い北海道。
いつどこで出会うかわからないというのは、人の行動だけではなく心も委縮させるものです。
今、私たちが一番守らなければいけないのは患者さんと職員です。
先日、今しばらくの間ご家族の面会を控えていただけるように、苦渋のお願いをしました。
ご家族の存在が患者さんにとっては生きる力であるし、ご家族にとっても面会することが自分の日々の役割と感じておられる。
自分の家族だったらどう思うかな、洗濯物を持ってきたときに一目会いたいと思うだろうな。
そういう思いを理解しつつ、師長や看護師がご家族おひとりおひとりにご相談させていただきました。
ご家族に会えないことで気持ちがしぼんでしまわないように。
患者さんに会えないことでご家族の不安が増幅しないように。
つなぐ役割を、看護者が担っています。
そして患者さんと一番接触する職員の身も守る必要があります。
それでなくとも多少の発熱なら働いてしまう医療者の傾向がありますので、出勤前に熱を測ることを当面のルールとしました。
渦中にいるときに今できることは、正しい情報を共有すること、対立せず一番いい方法を話し合えること、みんなに周知すること、リーダーシップ、スピード。
私はじっくり考えたいタイプなので、いろいろ試されているなと感じます。
日々現場で働いてくれている職員や、会議で意見を言ってくれる頼もしい師長たちには本当に頭が下がります。
みんなで「今」を乗り越えていくしかありません。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
数年後か数十年後か、未来の人が2020年のパンデミックを振り返ったとき
「昔はそんなことしてたんだね。面会なんて禁止しなくてもよかったのに」と言えるようになってるかな。