穏やかな一週間
8月某日
朝7:30の歩き回り。
ホスピスのガーデナー(植物を育てるのが上手な看護師)が夜勤明けの朝を迎えていました。彼女が育てた鉢のうち、一度すくすくと伸びてきたのに、一気に葉が落ちてしまったアボカドがありました。茎が50センチほど残って、誰の目にも「ああ、残念だったね」という姿だったのですが、ガーデナーはあきらめません。
「茎がしっかりしているので気長に待つことにします。見守っていてください」という札を下げてそのまま窓辺に置いてありました。
そうしたら本当に見事に再生して、今では大きな葉をつけています。
信じて待つ、ってこのことだなあと教わりました。
8月某日
透析室へ行くと、おいしそうなお寿司のイラストが目に飛び込んできました。
透析患者さんは水分や塩分やカリウムなどいろいろ気を付けないとならないのですが、お寿司をすこしだけ食べたいというのも人情。それでお寿司一つがどんな成分なのか、ネタごとに調べたものを一覧表にしたのだとか。ごくろうさま。
他に果物編もあるそうです。
役立ててくれたらいいね。
8月某日
「部長。ご家族からいただいたお手紙です。コピーしておきましたので、お時間ある時読んでください」
私はこういうことされるとうれしいんだな。
親御さんへの深い愛情が伝わる、しかも私たちへのねぎらいや新病院への期待がつづられた温かい文章に、ついほろり。
「見せてくれてありがとう、素晴らしいご家族さんとの関係性だったね」とお礼を言うと
「あのご家族さんは、私たちと間違いなく“チーム”でした。一緒にこの数年やってきた、という気持ちがします」という師長さんの言葉に胸がアツくなる。
8月某日
院長のいない一週間は、カウントダウンカレンダーを看護部で破かせていただきました。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
この平和な日々に感謝。あ、院長がいなかったから穏やか、という意味ではありませんよ。念のため。