病院だけど、もっと普段の暮らしを取りいれたいのです
「あれは俺の植えた葉っぱか?」△△さんが、窓の外を指さしています。
ーはい、そうですよ。
「ちゃんと水、やってくれるんだろうな。それが大事なんだぞ」
ーはい、わかっております。ちゃんと毎日見に来て水やりしますから。
5月10日水曜日、4Fのサンルームでプランターに花や野菜の種を植えました。
屋上テラスには「ふれあい空のgarden」というすてきな名前がつきました。
病棟師長と車いすの患者さんが5人来てくれて、みんなでわいわいしながら一緒に土をいじりました。
バジルの種は風で飛んでしまうから、泥団子の中に種を入れて、プランターに埋め込みます。
「おにぎりみたいに丸めてね」とボランティアさんが言うと
□□さんが泥団子を口に入れそうになって慌ててみんなに止められました。
「おにぎり」という言葉がわかるってことです。
「あ・ぐり~んプロジェクト」はまさしくこんな光景を期待していました。
患者さんは病気を持っているけれども、24時間病人というわけではない。
むしろ退屈な日常を繰り返している人もたくさんいらっしゃる。
冒頭の方のように
「あれは俺の葉っぱだ」と言って、毎日見に行ったり。
ときどき一緒に水やりをして、成長具合を確認しに来たり。
採れた野菜を「旨いな」と食べていただきたい。
病院の中にももっと暮らしの生活感と主体性を。
家で暮らしてた頃のようなモノゴトを。
私どもの病院はケアに重点を置く病院なので
もっといろんなことに自由度があってもいいと思うのです。
患者さんも、看護師もね。
今日もこのブログをお読みいただきありがとうございます。
早く音声でカルテ記録できるようにならないかなぁ!