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看護部からのお知らせ

死の臨床研究会 ~ALSのAさんのこと~

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
日ごとに秋が深まっています。札幌もついに初雪が降りました。

先週末、日本死の臨床研究会inSapporoが終わりました。
今回は当院の梶原師長が大会長を務めたこともあって、20名以上の職員とボランティアグループせらのみなさんが、運営のお手伝いをしました。
当院からポスター発表が6演題もあったのです。過去最高かな?
他にもシンポジウムで発表したり、ワークショップに出た職員がおりました。

ポスター発表のうち3演題は看護部から。
その中のひとつ、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者Aさんについての発表は、私にとっても忘れられないものでした。

不治の難病のため、生きる力を失いかけていたAさん。
パソコンという意思伝達の手段を得て、しだいに生きる希望を見出していくさまを共に歩んできました。言葉を言えない患者の代表として、辛さや悲しさ、いろんな思いを語ってくれた、わたしたちの大先生でした。

ラジオ番組にユニークな投稿をして一緒に笑ったり、チャーミングな目元で気持ちを表現してくれました。遅いクリスマスプレゼントに1泊の自宅外泊を、ご家族とスタッフみんなで成功させたこと。最期のときに、大好きだった日本酒で唇を湿らせたこと。

医師からもこの方のことについて別の切り口で発表がありました。
それくらい、私たちの中に忘れられぬ存在となって、心に生き続けています。だから、この「死の臨床」の大会で、Aさんが生きてきた軌跡を、ぜひ発表してほしいと思っていました。Aさんも、きっと会場の中で一緒に聴いてくださっていたと思います。

今週もこのブログに来て下さりありがとうございます。
一区切り、そしてまた前をむいて歩いていこう。