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看護部からのお知らせ

小さな願い

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

朝晩冷え込んでいた札幌も、ようやく夏の兆しです。
もうすぐ夏至。病院横シュヴァービングの森は緑が濃くなってきました。

風が緩やかに流れる午後、ベッドごと患者さんを外に連れ出しているスタッフの姿を見つけました。
花壇の花を見て、森を見て、正面玄関から戻ってきました。
「寒くありませんでしたか?」と声をかけたのですが、聞こえなかったようです。
ニセアカシアの枝を手折って、枕元に置いてありました。
病室に帰って行かれたあとには、廊下に花の香りが残りました。

別な日の病棟では、デイルームの小上がりがステージになっていました。
歌好きの患者さんのオンステージを叶えるために、スタッフが手作りで飾りつけをしています。
スタッフは観客になって応援の団扇やペンライトを振るんだそうです。
患者さん、気持ちよく歌えたでしょうか。

別な病棟では売店のワゴン販売が始まりました。
車いすやベッドで連れ出された患者さんが次々にお買い物を楽しんでいます。
「ちょっとちょっと~私も買いたいの~」と近くのお部屋から女性の声がします。
部屋を訪れると「私、チョコレートが好きなの。買ってきてくれる?」と小銭を手渡されました。
「はい、どうぞ」とお届けすると「私ね、家では毎日チョコを食べていたの。入院してから食べてなくて、今日移動販売が来るのを楽しみに待っていたの。(ひとつ口に入れて)ああ、おいしい!」

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
小さな願い事を叶えることは、その人の人生を尊重することだなあ。