充実の秋~方波見康雄先生のこと~
こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
今日は、先日当院で講演会をしてくださった、方波見康雄先生のことを書きたいと思います。北海道新聞に毎月一回連載されている、「いのちのメッセージ」。
私は愛読者の一人です。
方波見康雄先生は、よく患者さんとのかかわりを書いていらして、信頼と愛情が行間から滲み出しているように温かく感じられます。
御年95歳になられる今も、奈井江町の方波見医院で週に一度診察に出ていらっしゃると伺いました。講演会のスライドもご自分で作られ、スマホを使い、驚いてしまいました。
先生の講演を聴いたのは初めてでしたが、ひとつのものごとを科学者の立場から、あるいは感情という側面から、また一市民として探究されて、深く思索されていることがわかりました。
冬になると何も言わずにそっと医院の周りを除雪してくれる人がいて感謝していること、若くして亡くなった師長さんのことを想うと今でも涙が出ます、というお話に胸が温かくなりました。
そして「生涯現役」という言葉をこれほど考えたことも初めてでした。
組織の中にいると「定年」という期限を意識せざるを得ないのですが、自分の力でいつまで貢献できるのか、と考えさせられました。
先生が仰るには四季の中で春がはじまりではなくて、秋が大事なんだと。
花が終わって葉っぱが落ちて土に還り、種にいっぱいいろんな栄養分が詰まって充実しているから、翌年に向けてよい準備ができるんだ、と。
だから人生も秋の頃が充実しているんですよ、と。
人生にはいろいろな選択肢がありますけれども、方波見先生はご自分のことを「町医者」とおっしゃって、ずっと奈井江町の医療を守り続けていらした。
変わっていくことと、変わらないこと。
私などが言うのはおこがましい限りですが、尊いなあと思います。
2時間はあっという間で、先生の「伝えたい」エネルギーを強く感じました。
どうかお元気で、これからもお話を聴かせてください。
今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
次の世代が未来を作れるように。