伝えると伝わるの間
こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
コロナでストップしていた集合研修が、あちこちで再開されるようになりました。
私も、法人内の師長研修で講義を受け持つことになり、春から決まっていたことなのに、やっぱりぎりぎりにならないと準備をしないという性分。困ったものです。一方で、自分が研修を受けているときには、講師あるいは講義について「どう伝えているか」「なにか盗めるものはないか」という視点で見ています。
そんな中で感じたのは、「伝える」というのは技術以上に人間力だなと痛感しました。
知識はもちろん、それに基づいた経験、そこに「伝えたい」という熱量が加わって、「体を通ったことば」になるのだと思います。
尊敬している石垣靖子先生の講義は、ささやくような語り口で、概念と事例との間を行ったり来たりします。うっかり聞き逃さないように、耳をそばだてて、ついつい前のめりになります。語られる事例の細やかさはひとつの物語のようで、プロの朗読を聞いたような心持になります。
もう一人、勝原裕美子先生は概念と事例の間を俯瞰したり、接近したりを繰り返します。そこでは参加者と対話しながらコーチングを行うので、参加者は自分自身の中にある答えに気づきます。まるで魔法にかかったようになります。そこにいるだけで、何かを体得したように感じて帰ることができるのです。
おふたりのことばは、もちろん「よいことば」を選んでいるだけでなく、日ごろから他者に対する敬意をもって接していることが伝わります。それが言葉のニュアンスとか温かみというベールをまとって、相手に渡される感じがするのです。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
いつも丁寧に。