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看護部からのお知らせ

カンフォータブルケアのその後

こんにちは。札幌南徳洲会病院の工藤です。
昨年から私たちの病院では認知症高齢者への「カンフォータブルケア」を取り入れることにしました。(その経緯はこちら↓)

認知症対応カンフォタブル・ケアに取り組みます

南さんの講義に感銘を受けた私たちは、師長たち6名で南さんの職場を実際に見学させていただきました。そこで朝と夕方のミーティングにカンフォータブルケアの秘訣があるということを知りました。

朝礼では今日患者さんに話しかけるコトバを一人のスタッフが発表します。
「今日はすっきりしたお天気ですね」というようなコトバを。
明るいフレーズを意識的に考えるそうです。
そのコトバを他のスタッフも復唱します。
そして二人ペアになって、笑顔の確認をするのです。

笑顔とコトバ。
この二つを明るくポジティブなものにして、働く側の姿勢を形作ってから患者さんのところへ飛び出て行きます。

患者さんの元へ行ったスタッフはそれぞれが「今日はすっきりしたお天気ですね」と声をかけます。認知症の患者さんはそのコトバを聞き、「ああ、今日はすっきりしたお天気なんだ」と思うでしょう。そこにいる方皆が同じコトバを聞き、忘れ、また別の人から聞く。声をかける人は笑顔。この繰り返しがすばらしいと感じました。

終礼では、「今日のいいこと」を発表し合います。
「今日は○○さんが昭和歌謡を歌って笑顔を見せてくれた」
「今日は△△さんがいつもより食欲があってうれしかった」
というようなことを。
これは「嫌な気持ちを(家に)持って帰らない」で、「忙しかったけどよくがんばった」という肯定的な気持ちで仕事を終えることが大事なんだと南さんは言いました。
「ああ、疲れた」とつぶやくと、聞いている周りの人も「ほんと疲れた」とテンションが下がるのです。

だから否定的な言葉ではなく、みんなよくやったね、そうだね、と互いをたたえ合って終わりにする。

これはすごくいい!

そこで私たちもこの朝礼と終礼を取り入れることにしました。
特に終礼では「今日良かったことを発表する」というのが定着してきました。
「今日はころびそうな人がたくさんいる中、誰ひとり転ばなかった。みんな頑張ったね」
「今日はひとり欠員がいたけど、みんなで協力してちゃんと終わったことに感謝します」

時には旅立たれた方のことを想い、しんみりと語り合うこともあります。

「今日のいいこと」は当番ではありません。
誰が当たるかわからないので、スタッフは心の中で今日のいいことを探しています。
「あ、今日はこれ言おう!」とネタを見つけた人はそのことを発表するのを実は意識して終礼を迎えるのです。

よいコトバを意識して発することが習慣になると、行動も変わる。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
私はワクワクしながら、そこのところに注目しています。