日: 2010年9月19日

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    内藤いづみさん講演会

    先週の土曜日9月18日に内藤いづみさんの講演会が札幌市教育文化会館で
    ありました。

    内藤いづみさんのことを少し紹介させてもらうと、在宅ホスピスを以前から
    やっていらっしゃる方で、20年前に訪れたイギリスでホスピス運動に触れ、
    もはや病気を治せないと分かり、死を遠くない未来に控えた人に医療は何が
    できるのかと感じたときに、そこに「ホスピスケア」があるとわかり、それ
    を自分の生業としようと決意し、まだ日本にまったく根付いていない時期
    からホスピスケアを始めた方です。
    15年前に地元の山梨で開業され、がんの人を家で看取ることに一生懸命とり
    組んでいます。内藤さんは、
    「在宅ホスピスは、患者さんと家族が深く、改めて“いのち”に向かい合う
    場、『ありがとう』と『さようなら』がひとつになる瞬間がそこにある。」
    と言われています。

    今回の講演会は「命の縁~えにしにつなげる」と題して、1時間半の講演会
    でした。内藤さんの話術にはまり、話の内容や出てくるスライドに引き込まれ
    あっという間に時間が過ぎました。

    私も日々ホスピス病棟で死と向き合い、いのちに関わることが多いのですが、
    今回の内藤さんの講演会で心に残った言葉は、
    「ターミナルケアは子育てと同じ。患者さんと家族を見守る、成長するのを
    待つのです。」というところでした。
    死を間近に控えた患者さんとその家族。つい私たち医療者が手をさしのべて
    しまうことが多いのですが、それは患者さんや家族が人間として成長する機会
    を妨げてしまうことがあるということ。子育ても干渉しぎてもいけないし、
    成長を見守ることが大切である。ここに共通点があるということでした。
    とても共感する内容でした。

    今回、縁があり、内藤いづみさんとは知り合いになることができました。
    この出会いを大切にしていきたいと思いました。

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