日: 2014年5月18日

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    日本ホスピス緩和ケア協会北海道支部第12回年次大会

    昨日、北海道大学学術交流館で上記の年次大会が開かれ、参加してきました。
    前半は、埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科教授の大西秀樹先生の特別講演で
    「遺族外来の現場から」というものでした。
    遺族ケア(グリーフケア)の一環として、大西先生が遺族外来をやっていることを
    知ってはいましたが、実際に精神科医の立場でどのように遺族外来をやっているのかを
    聞いて、とても参考になりました。
    御遺族の中にはやはりうつ病になる方も多いようで、そういう中で精神科医が関わる
    のも、とても大事だと思いました。自然に外来に来なくなることが御遺族の経過のこと
    もあれば、亡くなる前後のほんのちょっとした出来事で立ち直るのに何年もかかってしまうことが
    あるということも分かりました。また、かなりの割合で御遺族同士で金銭的なトラブルが原因で、
    不仲になってしまうことも聞き、考えさせられました。

    後半は、シンポジウムで「大切な人を亡くした方へのケア」と題して、5人の関係者
    の発表がありました。その中で、当院ホスピスでお母さんを亡くしたKさんが、遺族を
    代表して話してくれました。(実は参加した目的の第一はこれを聞くことでした。)
    もう亡くなって3年も経つのですが、Kさんのお話とスライドを見て昨日のことのように思い
    出しました。当院のホスピスの宣伝だけでなく、スタッフ(看護師、ソーシャルワーカー)
    の働き、ボランティアさんたちの気遣いなどをとても良く言って下さり、院長冥利に
    つきました。Kさんが当院のホスピスをかなり持ち上げて発表して下さり、途中から
    恥ずかしくなったくらいです。
    入院中から関わる家族はいつも何か出来ないかということを自問自答しながら、患者さん
    本人に関わっていることを今一度気づかされ、入院中から遺族ケアが始まっていることを
    再認識しました。

    今後も当院でもしっかりと遺族ケアを続けて行く決心をした会でした。

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