年: 2013年

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    プライマリ・ケア認定医試験

    秋晴れの東京に上記試験を受けに行ってきました。日本プライマリ・ケア連合学会が
    主催する認定試験です。今回を含めて計3回の移行措置に伴う試験です。

    何年か前より厚労省を中心に専門医のあり方に関して協議がなされていました。
    2004年(平成16年)より新臨床研修制度が始まり、医学部を出る全ての医師は
    厚労省が指定する研修指定病院での2年間の研修が義務づけられました。
    そのために若い先生達が大学の医局に残らず、市中の有名研修病院に集まるように
    なり、地域医療が崩壊したと言われました。
    しかし、現実はそこが問題ではなかったのです。確かに若い先生(2年以内)達が
    都市部で研修するようになったのですが、問題のその後の医師達の行き先が問題でした。
    2年の臨床研修が終わった後は、やはり多くの人たちが専門医を目指したのでした。
    例えば、循環器専門医、耳鼻科医、麻酔科医など、それぞれが興味を示す科を指向した
    のでした。そうすれば、やはり地域で働こうという医師は少数派でした。国も医師会も
    そんなことは関知していません。まったくの自由意志でみんなが動くのです。
    予想通り、地域医療は崩壊へと進みました。新臨床研修制度が地域医療の崩壊の原因だと
    いう指摘は誤りでした。やはり医師を適正に配置する仕組みが必要であると厚労省も
    とうとう気づきました。
    それが、厚労省の専門医のあり方の協議会で浮き彫りになったことでした。そうすると現在
    行われている学会主導の専門医の養成には問題があるということになりました。
    どこかの第3者機関が適正な専門医をまとめ上げる必要があるとの認識です。そして
    現在、いろいろな専門医がいますが、医療に必要な専門医を決める必要があるとなりま
    した。そして、足りない専門医として、地域を支えるプライマリケア医であるという
    ことでした。そして19番目の専門医として「総合診療医」という専門医が創設される
    ことになりました。その専門医を担うのが「プライマリ・ケア連合学会」なのです。

    その専門医を増やすため、移行措置として「プライマリ・ケア認定医」試験が行われ、
    受けてきました。記述試験で120分。久しぶりにドキドキして目一杯時間を使って
    試験を受けてきました。発表は来年2月頃だそうです。合格したらブログで報告します。

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    第1回合同慰霊祭「こもれび」

    昨日、当院4階講義室において札幌南青洲病院の合同慰霊祭が開催されました。
    平成24年4月から平成25年3月まで当院で亡くなられた患者さんのご遺族に対して
    案内を送付したところ、なんと68名もの方が参加されました。

    毎年、ホスピス病棟では遺族会が開催され、グリーフケア(悲嘆のケア)の一環として行って
    いますが、今回は初めて病院全体に広げてみました。
    病院ではがん以外でも亡くなる方がいて、また必ずしもがんの方たちがみなさんホスピス病棟
    で亡くなっているわけではありません。そういう方たちに病院として何とかできないかをここ
    数年模索していました。当院のグリーフケア委員会を中心に準備を行い、今年初めて慰霊祭を
    開催することができました。
    初めての試みで、一体何人ぐらいのご遺族が参加されるのか見当もつかなく、病院の4階
    講義室で開催することにしました。予想以上の方たちの参加があり、手狭な感じになってしまい
    ましたが、ご遺族にとっては当院に来院したことが、一つの区切りになった人も多く、当院で
    おこなった意味があったと感じました。

    慰霊祭の後に茶話会を開催し、かなりのご遺族が残られ、病院のスタッフと語らう時間も持て
    ご遺族だけでなく、当院のスタッフも貴重な体験が出来たと思いました。

    s-IMG_1101

    今後も続けていかなければと思った慰霊祭でした。

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    第37回日本死の臨床研究会年次大会 -島根・松江-

    今回、11月2、3日の2日間に島根県松江市で上記の研究会が開催されました。
    テーマは「いのちをつなぐ~神秘の国 出雲から考える~」。
    日本死の臨床研究会はホスピス緩和ケアの領域でも最も老舗の会です。よく
    日本XX学会(例えば、日本内科学会)などと、医師が集まる学会は多数あり
    ますが、この会はなるべくいろいろな職種の方たちが集まり、死に臨む学術的
    な研究会をやっていこうということで、学会とは呼んでいません。
    現に、会員の60%は看護師の人たち、医師は25%ぐらい、その他薬剤師や
    医療ソーシャルカーカー、一般の人などで構成されています。

    研究会では、当院からは3演題のポスター発表があり、発表してきました。私も
    「当院ホスピスのおける現状」と題して、ホスピス病棟の9年間のデータを
    まとめた発表をしてきました。

    出雲神話の舞台である島根ということで、出発前に古事記に伝わる出雲神話に
    関して少し勉強をしていきました。
    大会の中でも、基調講演が出雲の語り部である藤岡大拙さんだったり、セミナー
    では鎌田東二さんの「古事記における死と現代の死」というテーマだったりと
    いつもの死の臨床とは違った話が聞けたことも私にとって楽しかったことです。

    神様が宿る出雲の雰囲気を感じながら、島根から帰ってきました。

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    明日から11月です

    10月最後の日です。今年はまだ雪が降らないので、まだ自転車通勤しています。
    回りからこんなに寒いのまだ乗っているの?と言われますが、まだまだです。雪が降ったら
    少し考えますね。

    さて、週末は島根・松江市で日本死の臨床研究会年次大会が開かれます。今年のテーマは
    「いのちをつなぐ」です。当院からも何人か発表をする予定で、私も当院ホスピスの現状を
    報告する予定です。
    島根はみなさんご存知のように出雲の国です。10月は神無月と普通言われますが、出雲に
    は10月に神様が集まる月なので『神在月(かみありづき)』と呼ぶそうです。週末はもう
    11月になっていますが、旧暦では10月なので、たくさんの神様が集っているそうです。
    そんな島根に行ってきます。今年は出雲大社が平成の大遷宮をやった年なので、かなりの
    人出だそうです。ちょっと心配ですが、お参りに行ければいいなと思っています。

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    秋本番

    10月も最後の週末となりました。もともとこの土曜日は会議で出張予定でしたが、急遽延期と
    なってしまい、ふと時間が空きました。これを機会に少し溜まっている仕事を片付けに病院に
    出てきました。

    昨日までの雨は上がり、午前中は少し太陽が出ていましたが、雲も多く何となくすっきりしない
    天気。秋晴れとはいかない週末です。ゆっくりと気温が下がり、札幌の街でも紅葉が始まってい
    ますね。出勤で通る道路も紅葉できれいなところがあります。

    病院の窓から見える当院の樹木も色づいています。写真で撮ったらそんなでもないかな。
    秋本番ですね。

    2013秋-病院

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    ホスピス10周年&ホームケアクリニック札幌5周年記念講演会

    昨日、秋晴れのホテルさっぽろ芸文館で、上記の記念講演会が開催されました。
    1年以上前から企画をしていたのですが、ようやくこの日が来たと思いました。

    今回は、3部構成で第1部は、札幌南青洲病院ホスピスの10年とホームケアクリニック札幌
    の5年のあゆみをそれぞれ振り返りました。ホスピスの10年は私が担当しましたが、過去の写真
    を探したり、過去にいたスタッフの写真を見たりすると、それぞれに懐かしさと時代を感じる
    時間でした。10年間という時間で、ホスピスで働く人たちは随分変わりましたが、最初に作り
    上げようとしたその理念はしっかりと根付いていると感じました。

    第2部はアンサンブルグループ奏楽(そら)さんたちによるミニコンサートでした。その
    プロデュースは、ホームケアクリニック札幌の院長の前野先生で、前野先生が選曲した音楽を
    すてきなピアノやバイオリン、オーボエなどで演奏していただきました。第2部の最後は中島
    みゆきの「時代」をフロアのみなさんと合唱しました。

    s-IMG_8949

    第3部は我らホスピス医の第一人者である柏木哲夫先生の講演会でした。「ホスピスのこころ
    を深める」というテーマで、いろいろな話に及びました。ホスピスケアというのは、当初は支える
    ことと思っていたが、そうではなく『寄り添う』ことであることを。人は強い苦悩を与えられた時
    スピリチュアルペインが覚醒してくるので、それをケアするのもホスピスケアだということ。
    また、ホスピスのこころを深めるにはケアをする一人ひとりが『人間力』を高めることと話されて
    いました。

    柏木先生20131019

    この10年のあゆみに感謝し、それぞれが人間力を高めて、一歩一歩進み、さらにいいホスピスを
    作っていきたいと思った記念講演会でした。

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    10月10日秋晴れ

    今日は、10月10日です。以前は、この日が体育の日で休日でした。調べてみると、2000年
    (平成12年)から、10月の第2月曜日に移動してしまい、すでに10年以上が経過しており、
    10月10日=『体育の日』と知っている人は古い人と言われてしまいますね。

    さて、ここからは豆知識。知っている方もいるとは思いますが、10月10日は昭和39年に
    東京オリンピックが開催された時の開会式の日です。その日を記念して、昭和42年から国民の
    祝日にしたそうですが、どうして10月10日だったのか?
    できたら晴れた日に開会式をしたいし、また曜日が都合が良い日を選ぼうということで、10月
    10日になったとのこと。ただ、オリンピックの開催日としては異例の遅さだったとのこと。

    あと7年後には再び東京オリンピックですね。楽しみですね。
    今日の朝からの快晴の空を見ながら、49年前の東京の空もこんな青空だったのかなと、少し
    考えながら出勤してきました。

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    ひだまりの会

    先週の土曜日、当院のホスピス病棟の遺族会である「ひだまりの会」が開催されました。ホスピス病棟が
    出来て今年で10年になるのですが、3年目からご遺族に案内を出して遺族会を開催するようになりました。
    今年で8回目になります。
    目的は、御遺族のグリーフケア(悲嘆のケア)です。ホスピスで愛する人を亡くした後、残された家族
    はやはり日常の生活を送っていかなければなりません。ホスピスケアは、不治の病を抱えた患者さんと
    御家族に残された時間を大切にするケアを提供していますが、患者さんが亡くなった後の遺族のケアも
    ホスピスケアの一つと言われています。諸外国では、この遺族のケア(グリーフケア)が、ホスピスの
    仕事として認識され、ボランティアの人たちも交えながら広く行われているようです。

    毎年、このひだまりの会が少しでも良くなるようにと病棟のスタッフ達と改善点を見つけながら、やって
    来ました。今年の試みとして、いつも年1回の開催を今年は2回分けてやってみることとしました。
    今までは、ホスピス病棟で亡くなられた患者さんを過去3年間に渡って案内を出して、年1回のペースで
    遺族会を開催してきました。反省点の一つに、たくさんのご遺族が来ていただけて良かったけれど、
    もう少しいろいろなご遺族の話を聞きたかったということでした。
    そうするためには、来ていただくご遺族の数を少し減らす必要があるということになり、今年の遺族会は
    対象者を半分にし(1年半ずつ区切り)、開催を1回から2回に増やしてみることとなりました。

    実は、9月7日に1回目の遺族会を開催し、先週の土曜日は2回目の開催だったのです。
    今年は、1回目の参加者は予想外に少なく、2回目の参加者は予想以上に多かったです。それでも、どちら
    も御遺族のいろいろな話を聞くことができ、とてもいい会になりました。いつも、反省会でスタッフで
    話しているのですが、この遺族会はスタッフの癒やしにもなっているのです。

    参加していただいた方、本当にありがとうございました。

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    ホームページリニューアル

    みなさん、こんにちは。ご無沙汰しております。
    さて、ご存知のようにホームページがこの10月からリニューアルしました。それに伴い院長ブログの形も
    変わりました。
    (ちなみに古いブログはどこにいったのでしょうか?私は詳しくないのでわかりません。)
    (とつぶやいたら、左にバナーが出ていますね。)

    10月に入りさわやかな秋晴れが続いています。院長室から見える空はとてもきれいです。

    今月は大きなイベントがあります。当院のホスピス病棟がオープンして10年となり、その記念講演会を
    予定しています。10月19日土曜にホテル札幌芸文館の瑞雪の間で開催します。
    ちょうど在宅療養支援診療所のホームケアクリニック札幌の開設5周年でもあり、共同開催としました。

    内容は3部構成で、第一部はこれまでのホスピスの10年の振り返りとホームケアクリニック札幌の振り返り
    です。ホスピスに関してはこの私が発表をする予定です。
    第二部は、アンサンブルグループ奏楽(そら)によるコンサート、そして第三部が淀川キリスト教病院
    名誉ホスピス長の柏木哲夫先生の特別講演です。どれもワクワクする内容と思っています。
    14時から17時までと少し長丁場ではありますが、みなさん是非足を運んでいただけたらと思っています。
    ちなみにどなたでも参加できますし、入場は”無料”です。

    ブログも一所懸命書きますので、よろしくお願いいたします。

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    9月になりました

    9月になりました。つい先日まで暑い、暑いと言っていましたが、雨が降るごとに気温が下がって
    来るのを感じるようになりました。まだ半袖で過ごすことは出来ますが、もう暑いですねと言わなくなった
    今日この頃です。

    8月も雨が多かったですが、9月に入ってもすっきりしない日が続いています。自転車通勤をしている
    私にとっては、この雨続きは困ります。朝起きて、雲行きをチェックし、新聞、ラジオの天気予報を
    チェックし、帰りの時間の頃の天候も考えに入れての自転車通勤です。
    冬になると自転車通勤ができなくなるので、もう何ヶ月もありませんが。

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    ふれあい病院祭

    今年も病院祭を開催しました。ここ何年かは、好天に恵まれていましたが、今年の夏の異常気象
    のためか、それとも院長の普段の行いが悪いのか、雨にたたられてしまいました。
    病院祭が始まった13時頃はまだ雨は降っていなかったのですが、途中からの土砂降りで外で
    テントの売店の人たちも中に入らざるを得ない状況となりました。

    それでも、14時からのロビーコンサートには、雨にもかかわらず来院された人、病棟から降りて
    来てくれた患者さんや御家族で一杯になりました。1時間を越えるコンサートはとても素晴らしく
    あっという間の時間でした。(詳しくはひだまりブログを参照してください)

    2013-08-24

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    無事、病院祭が終わり、晴れ間に自転車で家に帰ろうとしたら、再び大雨。しかし、東の空に
    きれいな虹が見え、なぜかホッとした気持ちになりました。
    もちろん,雨のため自転車では家に帰れませんでしたが。

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    田舎のことば

    今回、夏休みを使って故郷に帰ってきました。何年かぶりにゆっくりと滞在することが出来ま
    した。
    最初に着いた日に泊まった家が、親戚の従兄弟の家で、すっかり北海道の言葉から地元言葉に
    なりました。初めは何となく違和感を感じながらしゃべっていたのですが、そのうちすっかり
    言葉が戻りました。いやー、30年前ぐらいに戻った感じ。しかし、忘れていませんね。
    滞在中に北海道の家に電話したのですが、後で『お父さん、言葉変だったよ。』と子供に言わ
    れました。

    昔懐かしい言葉を話しながらの数日間は、何とも言えない休日になりました。

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    夏休み

    みなさん、こんにちは。暑い日が続いています。北海道にも短いながらも暑い夏が
    やってきています。当院は古い建物と新しい建物、そして増改築などもあり、クーラーが
    効いている所と効いていない所があります。患者さんにはご迷惑をおかけしております。
    毎年スタッフからも暑い暑いと言われ、申し訳なく思っています。この要望にお応えするには
    建て替えしかありませんから。院長としては辛いです。

    本州出身の私(道産子ではありません!)には実はこの暑さはそんなに辛くないです。
    梅雨のない北海道、さわやかな北海道の夏、もう住んで20年近くなりますが、いつも
    楽しく暮らしています。

    来週、年に一度の夏休みをいただく予定です。しばらく不在になりますのでよろしくお願いいたします。

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    直言

    徳洲会グループは毎週「徳洲新聞」というグループの広報誌としての新聞を発行しています。
    いつも徳洲会グループ内で起こっている旬な話題を提供することが一つの目的となっています。

    そして以前からその2ページ目には「直言(ちょくげん)」と書かれた半ページにわたるコラムが
    あります。徳田理事長がALSを発症する前は、直言は毎週徳田理事長の言葉でした。徳洲会が
    目指すところを毎週のように書いていました。
    ところが病気が進行するに連れ、2004年頃からは直言は徳洲会の幹部の方や、各病院の院長が
    書くようになりました。
    実は、3年前に院長になったときに、そのうち「直言」を書かないといけなくなるよとは言われて
    いましたが、結局3年間一度も依頼がありませんでした。
    しかし、先日突然徳洲新聞の事務局から連絡があり、今度はあなたの番ですよと言われたのが、
    6月の末でした。とうとうやってきました。

    当直の夜に一生懸命原稿を書き上げ、周りの人に助言をもらいながらの原稿を完成させました。
    徳洲新聞の編集者の人に、さらにわかりやすく書き直してもらい、7月15日発行の第885号の
    徳洲新聞の直言に私の言葉が出ました。恥ずかしいとは思いましたが、今私たちがやっていること
    をうまく書き表せたと思います。

    徳洲新聞は、各病院にバックナンバーも置いてありますが、徳洲会グループのホームページからも
    見ることができます。是非、読んで下さい。

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    沼野尚美先生講演会

    今日は、アパホテル&リゾート札幌で上記の先生の講演会がありました。沼野先生は、当院の
    ホスピス講演会の3回目(平成19年2月)の時に特別講演でお呼びした先生です。

    沼野尚美先生のことを少し紹介しますと、わが国で一番長くホスピスの現場でチャプレン
    (病院付き牧師)をなさってきた先生です。病院の薬剤師から病院のチャプレンに転職
    なさり、これまで9つ以上の緩和ケア病棟で勤められ、3000人以上の方々の生と死に関わって
    来た方です。

    今回の講演会は参加者に看護師さんが多かったためか、その方達に送るメッセージとのこと
    でした。テーマは「スピリチュアルケアの叫び」
    6つのことに分けて話してくれました。
    1.残された時間の使い方の叫び
    予後告知は何歳になっても、聞くことは辛いとのこと。残された時間をどう使うかは
    難しい。
    2.なぜ私ががんになったのか。
    この問いには答えはない。返事はしなくていいと。
    3.人生の後悔から来る叫び
    現在は緩和ケアの技術が進み、痛みなど症状緩和がうまくいくようなり、自分を振り返る
    時間が持てるようになった。そのために人生の後悔を考えるようになったとのこと。
    症状緩和だけでなく、心のケアも同時に必要になった。
    4.死をめぐっての叫び
    残り1ヶ月を切るようになると本人も家族も命の短さがわかる。そういうときに死に対する
    質問が出ると。その時、スタッフは生きることを支えること
    5.希望を求める叫び
    希望は変化できるし、してもいい。日々の生活の中で喜びと楽しみを増やすように工夫する。
    6.誠実な愛を求める叫び
    患者さんが大切にされていると感じるようにすること。きちんと言葉で伝えること。これが
    医療者が一番苦手にしていると。

    1時間半の講演会があっという間に終わりました。いつも沼野先生のおしゃべりは楽しく、
    ユーモアがあり、そして考えさせられた講演会でした。

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