現在のユニホームのお話

今年一番の寒気が日本を襲っています。札幌もこのところ寒さが続いています。今朝は出勤時に車の外気温
表示がマイナス13℃! いやー、札幌も冷えていますね。夜から月も出ていて、放射冷却現象が進んで、
一気に冷え込みました。でも、家や病院の中は暖かいですね。

普段、わたしは病院の中では半袖でいます。北海道という寒いところにいて、なんで半袖?と思われる方がいる
かと思いますが、北海道は建物の暖房がしっかりしています。それから、私たち医療者は病院内ではいつも
あちこちと動き回っていて、意外と寒くないんです。内視鏡検査などの処置があると汗をかいてしまうくらい
なのです。だから半袖でも十分なのです。もちろん訪問診療などで外出時には長袖のものを必ず着ていきます。
(当たり前ですね)

ちょうど半袖の話になったので、私が着ている病院のユニホームに関してのお話をしましょう。
最近は、色々な病院に行ってもカラフルなユニホームを着ている看護師さんを見かけますし、かっこいいなあ
と思うユニホームを見かけることも事実です。実際、ユニホームのカタログを見ると目移りするぐらい色々な
ものがあります。
当院も、もともと看護師さんは白衣のユニホームが決まっていました。(というか、決まっています) 私も
平成20年に当院に着任したときは、白衣の上下を着ていました。いわゆるケーシーというやつです。
でも、白衣のいうのは、何となく見慣れてはいますが、やはり病院という雰囲気が出てしまいますよね。

少し古い話を持ち出しますが、医学生の時期に今はもう亡くなった辻本好子さん(元ささえあい人権医療センター
COML代表)の講演会を聞く機会がありました。(もう20年以上前!)そこで、医療者と患者・家族には
見えない溝(断崖)が出来ていますと言われました。その象徴として、白衣があるんですと言われたことが
とても印象的でした。白衣を着ていることが、やはり権威の象徴みたいになり、そこで医療者と患者に壁が
できるので、十分気をつけてくださいと言われました。
それから、これは医者になってからの話ですが、ヴォーリズ記念病院の緩和ケア医である細井順先生の講演で
「医療者と患者の壁を取り除くためにも私は白衣は着ません。ポロシャツにしています。」と聞いたことで、
これを是非実践したいと思ったのでした。

その後、当院のホスピスを中心に働いていた時に、ホスピスの看護師のユニホームを替えるという話が持ち
上がりました。それがちょうど平成21年頃です。そのとき、看護師がユニホームを替えるなら、自分も思いきって
白衣を脱ぎ捨てようと思ったのが、現在のユニホームに替えたきっかけでした。

当初は自分だけのユニホームにしていましたが、その後ホスピスで働く医師が順番に同じ服を着るようになり
いつの間にか指定ユニホームになってしまいました。(というのは余談です)

たまにfacebookに私が出ていますが、ピンク色のポロシャツがそのユニホームです。


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