WEBセミナー ホスピスのこころ

第3回 「三つのH」

2017-02-20

2016年10月8,9日、札幌市で第40回日本死の臨床研究会年次大会が開催され、私は大会長をさせていただき、当院は大会事務局を担当いたしました。この大会のテーマは「深めよう、広めよう、ホスピスのこころ」でありました。今回は第40回の記念大会でもあり、ホスピスの原点に立ち還り、来たるべき多死社会に向けてのメッセージを発信したいとの思いを込めました。

お陰様で全国各地から4000名以上の方が参加してくださり、多くの方から「スタッフのおもてなしが素晴らしかった」、「癒されました」、「希望が与えられました」といったお褒めの言葉をいただきました。

さて、当院は現在、2020年度を目標に病院の新築移転を検討しています。新病院のコンセプトは「ホスピスのこころを実現する病院」です。より具体的には、HospiceのHを取って、「三つのH-Hospitality(おもてなし)、Healing(癒し)、Hope(希望)」を提供する病院を目指します。

図らずも病を得て、あるいは傷つき、苦しみを持って患者さんとなって病院に来られた方は、病院周囲の緑豊かな環境や温かい雰囲気の建物のおもてなしを受けます。そして病院内に入ると、職員の暖かい笑顔や親切な対応によりおもてなしを受けます。それらのことにより、患者さん、ご家族は「ああ、自分はここに来てよかったのだ。」と思うのです。

次に、院内では、適正かつ迅速な治療や心のこもったケアが提供され、患者さんの苦痛は徐々に癒されてゆきます。また、院内で提供される音楽・絵画などの芸術やボランティアさんの温かいサービスなどによりさらに癒しが提供されます。患者さんは肉体的な苦痛から解放された時、精神的にも癒され、たとえ病は治癒しなかったとしても再び生きる力が湧いてくるのです。

治療やケアにより、病気が治癒した時、あるいは病状が改善した時、その方は再び生きる希望が与えられます。しかし、ある方は不治の病により、病状が悪化し、人生の最期の時を迎えるかもしれません。しかし、どのような状態であっても、人がその時その時を生きるためには希望が必要です。たとえ小さな希望であっても人には希望が必要なのです。私たちは人生の最期の時まで、小さな希望を支え続けられるような病院を目指しています。前述の第40回日本死の臨床研究会年次大会が終了した2日目の午後に、会場の空にくっきりと虹がかかっていました。それが「希望の虹」に見えたのは私だけではなかったと思います。

そういった“三つのH”を提供できる病院が実現できたら良いなと職員皆で話し合いながら、現在計画を練っています。

理事長 前野 宏

第3回挿入写_死の臨床会場の虹コピー

第40回日本死の臨床研究会年次大会 打上げでのワンシーン。見事な虹が大会の成功を祝ってくれました!

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