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お知らせ

大人の雪遊び キャンドルナイト

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
いやあ、終わりました、一大イベント。キャンドルナイトというイベントを4年前から始めたのですが、年々規模が拡大しておりまして、ありがたいやら怖いやら。

毎年ブログで書いているのでもうご存じの方もいらっしゃると思います。
きっかけは2021年。当時はコロナウイルスについて試行錯誤してましたから、人が集まるものごとは、ことごとく中止になりました。
何か「人がしゃべらずにできる楽しみ方はないものかな」と思っていたときに、「ろうそくのあかりをただ見るだけ」というのはどうだろうか、とボランティア・コーディネーターの鈴木さんと話しあったのです。
数名の職員に手伝ってもらって、小さな雪だるまや雪像をつくり、キャンドルを適当に並べました。
音楽療法士の工藤先生がキーボードを弾いてムードを添えてくださり、病棟から患者さんをご案内してほの明るい光を一緒に眺めてもらいました。
ただそれだけのことですが、見る人も準備した人もみんなハッピーな顔になるので、毎年やめられなくなりました。

平岡に越してきてからは広大なスペースがあり、2Fテラスと病院西側のシュヴァービングの森を舞台に、規模が拡大しました。
今回から仕事の一環と認めてもらって、正々堂々と(笑)実行委員会を立ち上げ、計画的にしてきました。
おかげさまで職員やボランティアさんだけじゃなく、職員のご家族やご友人、地域の方なども協力してくださって、去年よりいろいろ進化しました。
恥ずかしながらインスタライブに挑戦もしてみました。何事、やってみないとわかりません。
来年に向けてのまた課題が出てきました。

会場のキャンドルに明りが灯り、夕闇が濃くなってくるころ、私は病院のガラス窓を見上げます。
後ろでは子供たちが滑り台で歓声を上げています。
患者さんと、職員が一緒に明りを眺めてみんないい顔をしている、ああ、今年もこのためにやってきたなあと胸がアツくなるのです。
翌日病棟ナースから「制作中からずっと窓の下を眺めている患者さんがいて、何もないところから出来上がっていく姿を楽しそうに見ていましたよ」とか、火を見て拝んでいる患者さんがいらしたとか、そんなことを聞けるのもうれしかったのです。そこここに、あたたかなエピソード。
緩和ケア病棟のナースたちも、頭を空っぽにして雪の中の作業に没頭できたら、いいなあ。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
遊びだけど仕事、大事だよね。

手紙

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
札幌は雪まつりシーズンでたくさんの観光客でにぎわっています。
久しぶりですね。

前略 匿名希望さま

先日はお手紙ありがとうございました。
そしてパイン飴、ごちそうさまでした。仲間で美味しくいただいています。
他にもプレゼントをありがとうございました。

私の駄文を毎週楽しみにしてくださっているなんて、とても光栄です。

私がブログを始めたのは、ふたつ理由がありまして。
ひとつにはこの病院の中のことを外の人に知ってもらいたいと思ったこと、それともう一つはお金をかけずに看護師を集めたいという下心があったからです。

2016年の11月からなので、はや7年を過ぎました。途中、コロナのクラスターに初めて遭遇したときは、どう進むべきか暗中模索の毎日で、とても書く気持ちになれず、しばらくお休みをしました。
そのときも匿名希望さまから励ましをいただきましたね。あのころは心がすさんでいたのでずいぶん力をいただきました。ありがとうございました。

毎週こうして書けるのは、日々患者さんと笑ったり泣いたり、いろんなドラマがあるからです。この病院には一生懸命で心優しいスタッフが、たくさんいます。彼らが日々頑張ってくれているから、そのことをなんとかして伝えたい。これは、看護部長としては大変幸せなことだと思っています。
でも、本当にお伝えしたいことは、実は書けないものです。患者さんとご家族の生きることと、それを支えるスタッフの真の姿は、胸に迫り、人として教えられることばかりです。私の書くことなんぞ周辺のことばかり。
ですから「北海道から遠く離れたところにいても、ビタミンブログに救われ、励まされています」というおことば、ありがたくもったいないくらいです。私の方こそ、匿名希望さんからのお手紙を手帳にはさんで、時々読み返してはニマニマしようと思います。

今日もこのブログに来て下さりありがとうございます。
匿名希望さんもどうぞお体お大事に。暖かい春がもうすぐですね。

草々

 

認知症マフ

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

「部長、マフってご存じですか?」

ボランティア・コーディネーターの鈴木さんが突然看護部へやってきて、こう聞かれました。
「マフ?知らないなあ。何かあたらしいもの?」

「これ、みてください」

と差し出されたのは毛糸の筒状のものがふたつ。花模様やウサギの装飾がついていて、手を入れると中から何か出てきます。丸いボール状の毛糸玉。
これは認知症マフと最近話題になっているものだそうです。

認知症マフはイギリス発祥です。地元の主婦がこのマフを作ってオックスフォード大学病院に入院中の認知症患者さんに使ってみたところ、手が温まり気持ちが安定して、コミュニケーションが促進されたことから、ワークショップが開かれ、じわじわと広まっているものだそうです。

日本でも朝日新聞厚生文化事業団が普及を進めています。
浜松医科大学病院、鶴岡市立荘内病院、札幌では定山渓病院がこのモフを取り入れているとのこと。

いや、全然知りませんでした、私。

毛糸の配色や手触り、中に入っているアクセサリーは形の異なるものを複数入れて、それを握ることでストレスが緩和して快の刺激になるのだそうです。
柵を握りしめたり、たたいたりする患者さん、逆に動きが乏しい患者さんにとっては、アクセサリーを握ることで運動になるという、そんな効果があるようです。

びっくりしたのはそれを作ってくれたのは、昨年ボランティアグループせらに入られた、Mさんという方で、編み物が好きで、家にあるありあわせの毛糸でさくっと作ってくれたのだとか。これはまた新しい強み発見!
実は認知症ケア認定看護師のSさんから「こんなの作れるだろうか・・」と鈴木さんに依頼があり、それをMさんがネットで調べて数日で作ってくれたのだそうです。


さっそく認定看護師Sさんのところへ持っていくと

「え~! もうできたんですか? どれどれ、スゴイ、思っていた以上です。うれしい! すぐに使いたい人がいるんです。」とそのまま病室へ。
患者さんに話しかけ、ひとつ選んでもらうと、手を中に差し入れてすぐになじんでおられました。う~ん、なんかいいなあ。

Sさんの狙いがドンピシャだったみたいです。

この連関に、私はいつも胸をアツくします。

投げかける人がいて・得意な人が作って・手渡して・誰かがハッピーになる。

それを見てかかわった人が、みんなハッピーになる。

今日もこのブログに来てくださりありがとうございます。
これを読む人もハッピーでありますように。

一流の講義 その二

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
前回に続き、井部俊子さんの講義について。

テーマが「最善を尽くせ、しかも一流であれ」。
日本の医療のトップランナーたる大学、病院で管理者をしてこられた井部先生。
どんな講義をされるんだろうと興味深々です。

私が思うよい講義とは、伝わる講義です。
優れた講義というのは理論と経験とが行ったり来たりしながら「語られる」、そしてそれが受け手の経験や感情に触れて、腑に落ちる感覚になるのが、伝わる講義だと思います。
井部先生の講義もエピソードが詰まっていて、しかも易しい言葉で語られるんですよね。

「一流のマネジメント」のひとつ、外注先との付き合い方について、ご紹介しますと。

三流のマネジャーは外注先を「業者」と呼び、二流のマネジャーは「うまく付き合おう」と考える。
さて一流はどうかというと「チームのメンバーと考えて付き合おうとする」。

私達病院というのは、様々な人に支えられています。医療専門職や事務、コメディカル職員たちは病院職員ですが、それ以外にお掃除や給食、患者さんの送迎や保育園など委託会社のおかげで病院が成立しています。
師長の中には、お掃除の方の名前をきちんと憶えてる人もいます。コロナのクラスターが起きたときは看護師が掃除しなければならず、普段いかにお世話になっていたか、身に沁みました。

その師長は当たり前のように「チームの一員ですから」と言ってくれるので、いまさらながら、頭が下がります。私は全員の名前は覚えてないなあ~と反省しました。

井部先生は「看護学校の教員も、病院と対等な立場でいてほしい。学校は優れた学生を育てるためにあり、病院はそこから育った看護師を雇うのだ、だから「学生さん」とか「新人さん」などのように十把一絡げに呼ぶことは相手を軽視していることになる」ともおっしゃいました。ああ~気をつけなくちゃ。

このような感じで講義が続いていき、最後は受講生とのディスカッションです。
講義のうまい人はディスカッションも巧みです。何を聴かれても当意即妙、ポンポンと質問を返されたりして受講生の考えを引き出すのでした。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
知るも楽しい。学ぶも楽しい。

一流の講義 その一

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
先日札幌市立大学で井部俊子先生の特別講義を聴いてきました。

認定看護管理教育課程サードレベルの卒業生は、毎年現役生の特別講義を聴講することができるのです。
現役生はもう15期生。(私は3期生・・ずいぶん経ちました)

井部先生は週刊医学界新聞に「看護のアジェンダ」を連載されていて、私は毎回読むのを楽しみにしています。論理的な文章の中にも、胸がきゅんとするようなエピソードや、時に辛辣な言葉が書かれていて、背筋がピンとなるのです。

この講義のテーマは「最善を尽くせ、しかも一流であれ(Do the best, it must be first class.)」。

シビレるタイトルだなあ。そしてどこかで聞いたことがあるなあ。
さっそくネットで調べてみます。

「最善を尽くせ、しかも一流であれ(Do the best, it must be first class.)」は聖路加国際病院を創設した米国宣教医師ルドルフ・B・トイスラーの言葉です。

トイスラーは聖路加国際大学の創立者で、聖路加病院の初代院長でした。技術と知識を備えた看護師の育成に務め、医師の海外留学に先鞭をつけた、とあります。(Wikipediaより)
関東大震災のあとに来日した米国人ポール・ラッシュは、トイスラーから受けたこの言葉を座右の銘として、日本の農業経営などに多くの足跡を残しました。
太平洋戦争を挟み、敵国人として強制送還されたあとも、GHQの一員として再来日し、立教大で教鞭をとり、聖路加病院の再建に尽力し、日本へのエールを送り続けて生涯を終えたと書かれていました。(「山梨近代人物館」より)

ふたりともキリスト教を機軸として、人を救うために日本にやってきて病院設立に尽力し、後進を育て、最期は聖路加病院で息を引き取ったとのこと。しかも聖路加病院の設計はアントニン・レイモンドだったのですね。(映画「人生フルーツ」で主人公が愛する建築家)

知らないことを知るヨロコビ。タイトル探るだけでずいぶん楽しかった。

この聖路加国際病院で看護部長を務められ、聖路加看護大学で学長をされていたのが井部先生です。現在は長野保健医療大学の副学長で看護学部長、株式会社井部看護管理研究所代表でもあります。

前置きが長くなってしまいましたが、私からすると雲の上のような方の、講義を聴いてきました。

今日もこのブログに来ていただき、ありがとうございます。

続きはまた次回。

空箱

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

まずは能登地震の被災者の方々に、心からお悔やみとお見舞い申し上げます。

元旦でも災害は容赦なく降りかかり、寒い中避難されている方々の辛苦はいかばかりかと思います。
命が守られ、一日も早く平穏な日常が取り戻せるよう祈っています。

さて2024年が明けて、私もこの病院で9年目を迎えました。

同じ看護部長が長く勤務していると組織が衰退するんじゃないかと、脅える気持ちもありながら、地道にコツコツ、変わらぬことを提供するというのも大事なんじゃないかと思う、今日この頃。

先日あるスタッフと話していて、こんなことを教えてくれました。

「自分がプラスティック手袋を手に取ったとき、その箱が空になってしまいました。すぐに患者さんに対応しなければならなくて、それが終わったら新しい手袋の箱を補充しようと頭の隅で考えていたら、誰ともなくスッとその箱が片づけられて、新しい箱が設置されていました。この部署ではよくそういうことがあって、誰か特定の人ではなく、みんながそうした小さなことに気づいて、整えようとしてくれるんです。私もいずれそんな風にできるようになりたいと思っています」

私はこの手の話が大好きです。

こうしたことへ気づくことのできる、このスタッフの感性をとても大事に思います。アンテナが張ってないと、こうしたことは見えません。そのうえ言葉の端はしに、他者へのリスペクトが伺えます。聞いてうれしい話なので、私はすぐ師長さんにフィードバックします。
師長さん曰く「そうなんですよね。それはずっと前からで、みんながそれぞれ気づいてくれて、他の人が困らないようにと環境を整える意識があるんだと思います」

元からいる人たちにとっては当たり前すぎて気づかない、こうした組織文化も、外から入ってきた人にとっては「なんて思いやりに満ちた職場なんだろう」と映るわけですね。

同じことを続けるのも大事、思い込みやマンネリにはならぬよう、今年も現場をよくする情熱を持ち続けていきましょう。

今週もこのブログに来ていただきありがとうございます。
今年のあなたの目標は何ですか?

お知らせ> | 更新日:2024-01-09

緩和ケア病棟 看護師見学会のお知らせ

こんにちは。
現在当院では2024年4月入職の、緩和ケア病棟看護師と、看護補助者、看護事務を募集しております。
1/20(土)・2/10(土)いずれも10:00~12:00、病院見学会を開催します。
上記以外の日程をご希望でしたら、採用ページからお入りになり、エントリー画面を入力してお申込みください。

珈琲ブレイク

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
毎日肌に刺さるような、寒さです。

サッポロ、冷えてます、というとビールの宣伝みたいですけど。

先日、病院横のruyka(地域緩和ケアセンター・ルイカ=アイヌ語で「橋」)でイベントがあった折に、コーヒーのキッチンカーが来ているというので、お昼休みに行ってきました。

いっぱいずつ丁寧にいれてくれるコーヒーも魅力的だったのですが、「中国茶」ののぼりが目立っていたので中国茶をお願いしました。こぶりの急須で入れてくれたそのお茶は、とてもいい香りがして、すっきりした味わいでした。

湯気の立つ温かい飲み物は、それだけで心まで温まりますね。

今度はいつ来てくれるのかな。

MOIWA 531 COFFEEさん ありがとうございました!

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
仕事してる人も、メリークリスマス。

ラスト・クリスマス

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

12月ももう終盤。スーパーはクリスマスと鏡餅のせめぎあいですね。

院内もあちこちでクリスマスの催しが行われています。

先日は2F病棟でサンタクロースが4人にトナカイが3人。介護士さんの一人がこうした衣装をたくさん持っていたおかげで、豪華なパーティになりました。ハンドベルの演奏や紙芝居、アイスクリームがふるまわれて、スタッフがそこここで寄り添っていました。スタッフが楽しそうにしていると、場が温かくなりますね。こういう風景が見ていてうれしい。

17日は保育園のクリスマス会。会場真ん中のランウェイを、着飾った子供たちがモデルのように歩いていきます。歌や踊り、そしてサンタさんからのプレゼント。

準備とリハーサルに余念がない保育士さんのおかげで、恥ずかしがり屋さんも頑張りました。

子供も大人もみんながいい笑顔で終わりました。

クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝うものですが、周りに感謝し、お互いの幸せを願う日として定着しているなと思います。去年の(ラスト)クリスマスはコロナで総崩れだったけど、今年は開催できてなにより。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。

今週はホスピスのクリスマス。珍しい人がピアノやバイオリンを弾くそうですよ。

学ぶひと

こんにちは。やさしさビタミンブログの工藤昭子です。

12月も早10日を過ぎました。札幌は雪が降っては消え、晩秋のような風情です。降らない期間が長いとそれはそれで心配ですね。

さて先日、北海道医療大学の認定看護師研修センターの成果発表会に行ってまいりました。


今年は感染管理分野に看護師がひとり、勉強に行っています。それから岩手大の緩和ケア分野にも1名。昨年は認知症ケア分野で1名行ってましたので、当院にもようやくいろいろな分野の認定看護師が増えてきました。感染管理の認定看護師は、コロナが始まって以降、特に重要な役割を担っています。院内を安全に守るため、ぬかりなく制御し続けることのほか、まだ未知の感染症が起こりうる可能性もあり、常に新たな情報にアンテナを張っておく必要があります。

職場からの支援を受けて勉強にいくというのは、プレッシャーも大きいでしょうね。けれどもそれ以上に、戻ってきてからの仕事に役立ち、患者さんによいケアを実践してくれることを、私はなにより楽しみにしています。

学んできた人たちに共通するのは、まず構えが違うこと。根拠に基づいて考えること、マニュアルが正しくあるように常々整備しておくことなど、地味な下調べや修正を自分の仕事に組み込みます。

知識のブラッシュアップも怠りません。そのような姿勢がまた、周りにも影響をもたらすのだと思います。

発表会では、3人のチームで調べまとめたことをポスターにして、ボードに貼られていました。
彼女たちは感染管理にまつわる疑問を取り上げ、施設によって違う考え方や仕組みを知り、本質は何かを発表していました。

担当の先生からもたくさんお褒めの言葉をいただき、ぐんと大きく成長したように見えました。

私設応援団4名は、見終わってほうっと一息つきました。職場への帰り道、車窓から景色を見ながら、なんて豊かな時間だろう、そう思いました。

今週もこのブログに来ていただきありがとうございます。
学んで力をつけた人を見るのは、なんとも清々しいですね。

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