https://sapporominami.com/nurse/

文字の大きさ変更

サイトマップ
0118830602

アーカイブ一覧

2018年11月12日

明日への力になれば

私どもの病院では年に一度、慰霊祭「こもれびの会」というのを開いています。
当院で亡くなられた患者さんのご遺族に連絡を取り、お越しくださった方々と秋の土曜の午後、献花をして共に故人を偲び、思い出を語り合う時間です。

悲しみの深さは人によってさまざまで、受け入れるまでの段階を行きつ戻りつしながら、日にちという時間がかかります。
人によってはすぐに仕事に戻らなくてはならなくて、しっかりと悲しみを感じる暇さえない方もおられます。逆にふとした瞬間に故人を思い出して涙し、日常を取り戻すことが難しい方もいらっしゃいます。

大切な方を失った病院には、なかなか足が向かない方もいらっしゃると思います。
絶対行かなければならないものではないので、気持ちが向かなければそれはそれでよいのです。

会の当日、悲しみに沈んで家に閉じこもりがちだった方が、病院からの連絡を機に少し勇気をもって来てくださり、職員と再会を抱き合って喜ぶ姿がありました。
仕事帰りに毎日面会に来られていたご家族さん、亡くなるまでの数日間ずっとそばで付き添っていらしたご家族さん、旅立つときにそばにいられなかったご家族さん、それぞれの思いがありました。
あれからどうしていましたか?
体調崩していませんか?
(亡くなられた)お父さん、こんなこと言ってみんなを笑わせてましたよね。
なんて話を泣き笑いしながら語り合い、まるで同窓会のようでした。

人生のある時間を共有し、時に病気と闘い、涙し、支えあった時間。
少々図々しいかもしれませんが、私たちはご家族とチームだったと感じております。
私たちも皆さんの言葉に癒され、力をいただきました。
明日からの日々が、ちょっとでも過ごしやすくなっていただければ幸いです。

今日もこのブログに来ていただき、ありがとうございます。
皆様に心の安寧が訪れますように。